掃除機の分解 ~感謝をこめて送葬の儀~
これは、
随分長い間働いてくれた。
前回のブログで出た東芝製。
その電気掃除機。
十数年の命を終わり、
遂にモーターが動きを止めた。
配線だとか吸い込み口だとか、
そのような場所の故障・破損だったら
私がなんとでも修理をするのだが、
心臓部のモーターが止まると
もうどうにも手に負えない。
送葬の儀。
中がどうなっているのか、
自分の身をさらけ出し、
最後のお勤め。
信頼のおけるメーカー東芝製。
ここでひとこと言っておきますが、
私は現役時代は
食品メーカーに勤務していたので、
決して東芝の回しものではない。
学生時代に買った
扇風機にほだされて、
東芝に惚れているだけ。
掃除機のヘッド(吸い込み口)部分を分解すれば
このような部品構成。
上下のカバーと
金属製ローター(ゴミをかき集める回転棒)。
それを支えるサイドの歯車など。
ローターだけが金属製。
本体に至るまでの
パイプ部分を分解すると
このような部品構成。
黒いストレートのプラスチック管部分に入っていた
アルミ製のパイプだけが金属製。
予想外だったのは
蛇腹になって
自由自在に曲がる管の部分。
曲がりやすいように、
そして丈夫なように
蛇腹になっているのかと思ったら、
なんとこの
グルグル巻きになっている蛇腹は
みんなコード。
本体からヘッド部分の
小さなモーターに電気を送るための配線が、
ゴミを吸い上げるパイプの強化材になっていた。
なるほど、
賢い人がいたものだ。
さて本体。
東芝ですね~。
掃除機は
毎日ではないにしても、
ほぼ1年中モーターを動かしているから、
秋から春まで休みのある
扇風機と違って、
モーターの消耗も早かろう。
それでも15年以上働いてくれた。
分解すると
このような状態。
写真左中央のクルクル巻きは
右側にあるコードを本体に巻き取る時のゼンマイバネ。
写真左上がモーター部分。
拡大してみましょう。
右がモーター。
左はそれを制御する基盤。
このモーターが動いて風を作り、
本体の後ろへ風を吹き出すことによって、
結果として
ヘッドから埃を吸い込む作用が生まれる。
全部の分解写真。
金属製のものは
モーターと
パイプと
ゼンマイと
そしてヘッドのローターだけ。
あとはみんなプラスチック。
プラスチックは万能材で、
バケツにもなれば
車のバンパーにもなれば、
扇風機の羽にもなる。
過去に
時代を変えたものとして、
ペニシリン(抗生物質)と
飛行機があげられるが、
形こそ一定ではないが、
何にでも変化するプラスチックも、
きっと時代を変えた物質に違いない。
プラスチックなしでは
いかなる電気製品も出来ないし、
車も
飛行機も
いかなるものも完成しない。
プラスチックは
まさになんにでも変化する
万能材である。
ところで掃除機。
部品が分解しないように留めてあった金属ねじは、
わずかこれだけ。
これは
モーターや
基盤や
それぞれの部品を
本体のプラスチックに固定するためのもので、
プラスチック同士は
きちっとはめ込み式で組み合わさっているから、
分解する時には
どこで組み合わさっているのか
外から見ても分からないので、
外すのに苦労する。
だから余分な工具が必要になる。
本来は
この程度の電気製品を分解するには
ねじまわしが一本あれば大丈夫なのだが、
はめ込み式のプラスチック製品は、
それを分解するのに、
やむなくハンマーとポンチが必要になる。
十数年の寿命を終えた掃除機は
最後まで所有者のために命を捧げ、
細かく分解されて
清掃車に運ばれて行った。
長い間ご苦労様でした。









