メジロの水浴び ~やめ時の決断力~
小鳥たちは、
水浴びするのに、
寒さは全く関係なさそうで、
雪の降る日でも、
氷点下の日でも、
きれいな水があれが
平気で水浴びをする。
多分
相当羽繕いが念入りで、
絶対に肌が直接濡れないからではないかと思う。
南極のペンギンでも、
北極の白熊でも、
そして
冬の露天風呂に入る日本猿でも、
肌が濡れたら、
いかに彼らでも寒さは身にしみる。
小鳥たちもきっとそうなのだろう。
だから、
寒さがやって来ても、
平気で水浴びを楽しむ。
メジロの水浴びのシーンを捉えるのは、
よくよく注意していなければ
タイミングを逸する。
梅の木に飛んできたメジロが、
蜜を欲しがらずに
ふと視線が下に落ちたら、
即カメラを構えないと間に合わない。
一気に容器に飛んでいき、
バシャバシャと浴び始め、
1、2度浴びていったんその場を飛び去る。
だが、それで終わりではない。
誰が考えても、
浴び足りない気がするのは当たり前。
必ずもう一度戻ってくるはずと、
待っていれば
やはり戻ってくる。
その間にカメラを構えていれば、
次の水浴びをしっかり写せる。
メジロの用心深い習性が
そのような行動をとらせるのを、
私は観察で知っている。
だから待っていると、
安心して浴び始める。
少し羽が濡れるのは、
しばらく水浴びを
ご無沙汰していたからかもしれない。
羽繕いは鳥の命。
おろそかにすると、
雨の日に体が濡れそぼり、
命にかかわる。
何年か前、
ここで浴び始めた時には、
なかなか用心深くて、
ゆっくりと浴びることはなかったが、
近頃は
すっかり気を許して、
心ゆくまで浴びて行く。
シジュウカラみたいに、
水につかったままで周りを見回し、
連続的に浴びることはまだないが、
それでも、
浴びる時間がだいぶ長くなったのは、
シジュウカラ達が
ゆっくり浴びているのを見ているせいもあろう。
ショボショボになりながらも、
繰り返し浴びているのは、
やはり気持ちいいからに違いない。
この水を跳ね飛ばす様子を見ると、
羽の中まで
きれいに洗われていることがよく分かる。
最後のバシャバシャ。
この顔は、
まだ浴びたいという顔だが、
「もう少し、と思った時がやめ時」 なのは、
ギャンブルでもなんでも一緒。
この時の決断は、
ギャンブルで会社の金を使い込んだ
どこかの御曹司などより、
小鳥たちの方が
はるかに早い。
命にかかわるどうかの違いである。
これで
お決まりの金木犀の木へジャンプして、
しばらく羽繕いをしてから、
どこかへと飛び去っていく。
小鳥たちには
寒さは全く関係ない。






