銀座の岡本太郎作品 ~名もなく貧しく美しく~
大阪は、
万博会場に設置された
岡本太郎作品
「太陽の塔」は
余りにも有名であるが、
渋谷にも
そんな作品の小型のものがあることを、
「東京散歩 ~もう一つの岡本太郎作品~」 で紹介した。
渋谷には、
それよりもっと大きな
岡本太郎作品の巨大壁画が、
通行人の手の届く所に設置されたことも、
「渋谷の芸術作品」 (明日の神話)で書いた。
それ程渋谷は
岡本太郎に縁のある街だが、
岡本太郎作品があるのは、
決して渋谷だけではない。
銀座にだって
岡本太郎作品があるのだが、
それを知る人は少ない。
これがそれ。
まぎれもなく、岡本太郎作品。
この作品には、
不思議なことに名前がない。
塔の周りを
ぐるっと回って探してみたが、
名前を書いた名盤が見当たらない。
岡本太郎の作品に
名前がないなんて、
そんなことは考えられないのだが、
どうしても見つけられない。
そんな作品が佇む場所は
ココ。
数寄屋通りの入口。
数寄屋通り入り口と言えば、
前回のブログに登場した
ひまわり畑 のある
数寄屋橋交差点の一角、
ソニービルのほど近くで、
有楽町駅から
マリオンを通り抜けて出て来た大通りの
反対側。
この、
数寄屋通りの前には、
横断歩道がないため、
人の群れは
数寄屋橋交差点を渡って、
銀座4丁目に流れて行くため、
この岡本太郎作品に気付く人は少ないし、
見に来る人もあまりいない。
そんなさびしい所に
それでもどっかと佇む。
でも、
名前がない。
名もなく貧しく美しく、ではなかろうが、
名前がないのは、
あるいはこのためかもしれない。
塔の顔の部分。
TARO の字が小さく書いてあるが、
それよりもはるかに大きく、
CITIZEN の文字。
このことから考えると、
この塔は
シチズンの依頼で、
広告用に丸ごと買い取られた作品なのだろうか。
だから、
岡本太郎氏も名前を付けず、
シチズンも、
そんな作者の気持ちを汲んで、
敢えて名前を付けていないのかもしれない。
目立つことなら、
どんな作者にも負けない
岡本太郎の作品なのだが、
人知れず製作され、
名前もなく、
ちょっとさびしいところに
静かにたたずむ、
こんな作品もあるのだな~、と
妙に感心した
岡本太郎の作品でした。
追記
記事をアップしたら、いつもお出で頂いている「みるく」さんから、
この塔の名前は「若い時計台」という名前だと教えていただきました。
みるくさんの御子息が岡本太郎に興味を持たれ、ご存じだったのだそうです。
名前が分かったので、ついでに少し調べてみたら、いろいろ判明しましたので、
せっかくですから追記します。
この時計台は昭和41年生まれ。
マリオンが建った時には既に18歳。
今では中年になった彼には夜の顔があり、昼間はかわいい顔をしているが、
夜には体中から光を発して「夜の銀座の帝王」になるらしい。
顎のあたりにある黄色いオブジェが、アサヒビールの屋上にフランス人が載せた
オブジェとそっくり。
こちらの方が20年以上も前に出来ているものだから、やはり世界の岡本太郎恐るべし、ですね。
みるくさん、情報ありがとうございました。
ご子息にもよろしくお伝えください。
Totoron


