骨壺の花器 ~名品は花を選ばない~
父と母の墓参りを済ませ、
家に帰ってきて
自分の骨壺を取りだし、
改めて眺めてみた。
日展会員で、
第4科工芸部門の
審査員まで務められた
芙蓉窯
荒木俊雄氏の腕の冴えが
クールに
そして
暖かくにじみ出ている
私の骨壺。
花器として眺めても、
何の遜色もない。
握りに
蓮の蕾が付いている蓋を取れば、
立派な
青磁の花器である。
表面の
平彫りのデザインは、
自分の家の「岩元」の「岩」を
図案化したもので、
三つの峰が「山」の字。
その山の裾野に
囲まれた丸いものが
穏やかな「石」を表す。
山 の下に 石 ・・・・それは 岩
石は意志に通じ、
あくまでも硬いが丸く穏やか。
山は、
燃える炎のイメージで、
たぎる情熱。
バックにも
炎の光背。
自作のデザインで、
私のお気に入り。
我が家の
新しい家紋にしようかと思っている。
その花器に、
庭で暑さに息も絶え絶えに
かろうじて生き残っていた
バラの花を取ってきて
活けてみた。
スーパースターとカクテル。1本だけラブ&ピースの蕾。
暑いさなかに
かろうじて花を付けていたので、
春先の花ほど
勢いはないが、
それでも、
燃え上がる岩のデザインの花器の中で、
燃えるような赤。
逆光になるが、
玄関に置いても、
立派に落ち着いてくれる。
右に置いてある
赤い花器と玉は、
赤の色を出させたら、
この人の右に出る人はいないといわれる、
「赤の荒木」こと、
荒木俊雄氏の作品。
この
青磁の骨壺も、
同じ陶芸家の手にかかった作品だが、
磁器と陶器、
青と赤。
どのようなものでも産み出す、
魔法のような腕を持っている人。
どんな花を生けても、
決して花に負けないし、
それでいて、
瀕死の花を生けても、
生き生きとよみがえらせてくれる花器。
名品は花を選ばない。
そんな表現をしたくなる
私の骨壺兼花器。
それに活けたバラの一枝に、
偶然にも
優曇華の花。
この花を
吉だとか凶だとか
関連付けたがる人も多いが、
私は
そんな小さな器量は持ち合わせていない。
というより、
超ド級の楽天家。
これも何かの因縁でしょう。
3,000年に一度しか開花しないと言われる
優曇華。
我が家の玄関で、
しっかり守って差し上げましょう。
優曇華の花については、
次回詳しく。
興味があったら
またお出で下さい。



