ネジバナの庭 ~龍が天に昇るが如く~
夏、
暑くなると
高麗芝の緑がさえてくる。
その高麗芝は、
ほぼ間違いなくネジバナを伴う。
芝の手入れが行き届けば、
すぐに刈り取られるので、
この花の姿を見ることはないが、
少し放置されると、
このようにきれい?な、
「ネジバナ」 の林になる。
芝に生える雑草として扱われるが、
実にきれいな花である。
よくよく見れば
小さなピンクの花が、
グルグルと
らせん状に上に昇る。
その姿は、
さながら龍が天に昇るが如し。
ネジバナ は、
別名 「もじずり」 ともいう。
ネジバナという名前の由来は、
今更語るまでもあるまい。
では「もじずり」の名前の由来は、というと
これが明確ではない。
ご存知だと思うが、
「みちのくのしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにし我ならなくに」
河原左大臣
(ここでは、「もじずり」 と 「もぢずり」 の「じ」と「ぢ」の違いには触れない。)
ここに出てくるもぢずりは、
陸奥の忍の里(今の福島市)でできる草染めの乱れ模様のことをいい、
この歌は、
「あなた故、こんなに乱れた私の心」
そのような心模様を歌った歌であるが、
ネジバナの花の付き方を、
身をよじって恋焦がれているこの歌の作者のこころと重ね合わせて、
後世の人がネジバナにつけた名前ではないかというのが
解釈の本流だろうか。
でも、私は、
花を上から見ると、
のの字のの字を書き連ねているようにも見え、
畳みの床に
人さし指で、
はにかみながらのの字を書いている
乙女のようなイメージから、
この名前を付けたのではないかと
自分なりに解釈している。
そんな背景が、
一番似合いそうな可憐な花である。
ところで、
このネジバナ、
右巻きもあれば
左巻きもある。
ご覧ください。
上から見て、
時計回りの花が多いようだが、
逆巻きが異常なのではない。
それは
人の右利きと
<追記>
最後に面白クイズ。
「ネジバナは、なぜグルグル巻いて咲くのか?」
答え。
「片方だけに咲いたら、
バランスがとれず茎が曲がってしまうから」
グラジオラスを見れば、
それはないだろう と思うが、
こんな疑問が出るほど
人に愛されている花である。
ほとんどの花は、
太陽に向かって咲くと言われるし、
そうでなくても
方向が一方を向いているものが多いが、
ネジバナは
その原則を無視し、
全方位にわたって咲いている。
どちらから見ても正面。
こんな花は珍しい。
その状態は、
訪れてくる昆虫たちにとっては、
やはり優しい花である。
久しぶりに、
ご近所の庭の
植物の話題でした。
ガーデニングのグループに所属しながら、
久しく花から離れていました。
夏の盛りは、
花も一時休息中なので、
花の話題も
休み休みになります。
ご了解ください。


