東京散歩 ~もう一つの岡本太郎作品~
渋谷には、
岡本太郎氏の作品
JRと京王井の頭線を結ぶ通路にあることは前に述べた。
ところが、
渋谷にはもう一つ
岡本太郎氏の作品がある。
そこは
渋谷区神宮前の「こどもの城」
こどもの城とは、
国際児童年を記念して
当時の厚生省が構想・建設、
1985年に開館した大型児童育成施設である。
岡本氏の作品は、
そこの広場の
歩道や車道に一番近いところに
あたかも子供達に呼びかけるがごとく設置されている。
これがその像。
1970年に
大阪の万博会場に建造された
「太陽の塔」とは
大きさが全く違うが
イメージは同じ。
テーマは「こどもの樹」 1985年
大きな木の枝の先には
みんな
子供の顔が付いている。
笑い顔あり泣き顔あり、
ベロを出してるいたずら顔ありで、
それらがみんな
子供の背丈から見えるように
下を向いている。
台座も、
大人が子供をだっこして
その上に乗せられるような高さになっている。
管理者は
子供がぶら下がったりして
壊れはしないか、
怪我をしやしないかと心配し、
もう少し高くして
せめて人が乗れないような高さにしてもらえないかと
官僚的な考え方で
岡本氏に頼んだらしいが、
こどもの樹だから
これでいいのだ、と
岡本氏が依頼を拒否したという逸話まである。
そんな心配は全く要らない。
設置されてから
20数年経つのに
ここでこどもが怪我をしたとか、
枝が壊れたとか
そんな話は一切聞かない。
美術品は
諸外国みたいに
身近に近寄れ、
手に触ることができて
初めて実感するものである。
日本国中の美術館に
作品の管理の仕方、
展示の仕方等について、
一石を投じている作品であるが、
相変わらず美術館は鈍い。
岡本氏の作品は
明日の神話もそうだが、
すぐそこにあるから好きだ。


