東京散歩 ~古書店街神保町を行く・終章~
神保町にある古書店の数は、
160店とも180店ともいわれる。
ではなぜ
神保町にこんなに古書店が集まって来たのか。
ひょっとしたら、
今日の記事で
推測できるかもしれない。
十字屋とは、
私の故郷では
レコード屋さんの名前だった。
薬局にあってもおかしくない名前だが、
れっきとした書店。
一心堂とは、
博多であればラーメン屋についていそうな名前。
それぞれ思い入れのある名前に違いない。
神保町では、
男女とも神保町なりのリラックスした服装だが、
本を読みながら散策する男性。
この男性は、
きっとこの近くの古書店で、
探していた本に巡り合い、
家に帰り着くのを待ち切れず、
読みながら歩いて、
心はとっくに本の中かも知れない。
この辺りの古書店を最後に、
靖国通りは緩やかに右にカーブするが、
その
カーブした先に
古書店がこの地域に集まった
一番の理由となるような建物がある。
ご覧ください。
神田神保町1丁目1番地 三省堂書店ビル。
三省堂書店とあるが、
ここがれっきとした
あの三省堂の神保町本店。
三省堂書店創業の地である。
神保町古書店街のスタートは、
本当はここだったと思われるが、
私のブログは
その逆から辿ってきた。
古書店散策ブログのゴールが、
古書店の歴史のスタート地点であったとは、
完結するのに
一番お似合いであったかもしれない。
ところで、
三省堂を紹介したら、
もう一つも紹介しておかなければ
片手落ちになる。
神保町には
街を東西に走る靖国通りと
南北に走る白山通りがあり、
その交差点が神保町の中心
神保町交差点。
その交差点の1つのコーナーに
あまり目立たないが、
岩波書店アネックスと
岩波ホールがある。
ここも、
古書店集中に無縁ではあるまい。
さて、
そのブログゴール地点から
今来た道を振り返ってみよう。
この通りが、
ず~っと続く古書店街。
道路側には並木があって、
散策する人に
ほど良い日陰を提供する。
道幅も
広すぎず
狭すぎず、
何とも絶妙な環境を作っている。
道路の反対側から見ると、その古書店の展開は大体このような感じである。
間口1間ほどの小さな店が、
軒を連ねて並んでいる。
靖国通りのこの反対側の通りには、
本屋を含む古書店は
わずか1、2店。
「なぜ道路の片側にだけ偏って展開されているのか」、
読者はおわかりだろうか。
靖国通りが
神保町を東西に走る道路であることは先に書いた。
古書店は
その道路の南側に集中する。
つまり、
店が道路の南側にあると言うことは、
店先は北側を向いているということで、
これは、
日が当たって本が痛むのを防ぐための
先人の知恵であり、
古書店開店の約束事なのである。
そして、
こんな古書店街には、
あの若者に人気の
ブックオフの姿はない。
ブックオフが出店を遠慮しているのか、
地域の人が
この地域の特殊性を大事にしているからなのかは知らない。
最後にもう一つ。
この「神保町」の名は、
江戸時代の旗本・神保長治に由来する。
彼の屋敷は現在の神田神保町二丁目にあり、その前面を通る道は「神保小路」と呼ばれていた。
歴史を重んじるこの地域の人の気持ちが
今に残る街である。
たくさんの古書店がある神保町の
その半分ほどの店しか紹介できませんでしたが、
これでだいたい
神保町の雰囲気はお分かり頂けたと思う。
すずらん通りなど、
また機会があったらご紹介します。
三度にわたる
長々としたブログに、
最後までお付き合い頂き、
ありがとうございました。





