先きの日


わかれゆく毎日

毎日あった思い

誰も知ることのない思ひの渦が

背後に音を立ててながれてゐる

思ひはもはや悲鳴をあげない

ただ ながれて往くだけだ

何もないところに

深い溝や 淵のやうなところに


あなたがたも 私も

うしろを見たことがない

うしろに音となって

つぶれた毎日のあることを

毎日が死体となつて堕ちてゆくのを

みようとも知らうともしないのだ


けれども先きの日がきらめいて

何が起り何が私共を右左するか判らない

また先きの日のおばしまに

誰かが思案に暮れ 待ちわびてゐるかも判らぬ

先きの日を訪ねて見よう

何処かにあるはずの先きの日


       室生犀星


20年ぶりに室生犀星の詩を読みました。年月を経ても、人の感性、思考は変わらないものですね。

後ろを振り返っても、しっかり在るものはあるのですね。


初秋に犀星の詩を読むなんて、少し詩的ですね。



宮崎に逗留して今日で5日目です。毎日暑い日が続いています。部屋の中は冷房、「冷や冷や」ですが、外にでるとどっと汗が出てきます。マンションが宮崎市の中央を流れている大きな川のそばにあり、12階のベランダからは投げ釣りが出来そう(?)な位の間隔です。


夜になるとこの大きな川面をとおって流れこむ自然の風がとても心地よいのです。川が天然クーラーになっているのですね。


この川で毎夏、「花火大会」があります。今年は88日の予定だったのが、雨で流れ、昨夜ありました。今年は見れないかと思っていたのが、思わず見れることになり、ベランダに椅子と小さなテーブルを持ち出し、妻と二人で、軽く飲りながら楽しみました。不景気でスポンサーが少なかったのか、花火の本数も少し少なかったようですが、1時間、それでも「一瞬の色とりどりの火の花」に見とれていました。


GanPartner’s Diary



GanPartner’s Diary


暦の上では「残暑」ということですが、まだまだ夏は盛りですね。

今、妻と、なんと南国、宮崎で休養中です。私はこちらの大学で、学生さんの実験指導をしていますが、現在夏休み中。でも、9月の始めに東京で国際学会があり、学生さんが始めて口頭発表をするので、明日からそのリハーサルに付き合います。

学生さん、相当緊張している様子です。私も始めての学会発表のときのことを思い出します。


ところで、話は変わりますが、今、どこでも蝉が鳴いていますね。彼らの鳴き声を聞いていると、面白いことに、一回で鳴く回数は、ほぼ3~4回で、どちらかというと奇数回の3回が多いです。

自然界には何故か奇数が多いですね。この前「八ツ手」の葉の形を見ていて気づいたのですが、実際には「八つ手」より「七つ手」や「九つ手」が多いですね。

ここにも奇数を見つけました。


また、運転していて、前の車のプレートナンバーをいつも見ていて、気づいたことですが、整数の逆順数(1234の逆順数は4321)は、元の数に9の倍数を加減して求められるという、小さな発見をしました。(つまらなーい、と云わないでください。これでも本人は大発見のつもりなのですから)  その内、逆順数の求め方をご紹介しましょう。


というように、自然の中には、学校では教えてくれない楽しい「数学」がいっぱい潜んでいます。

それらを探すのが、私の楽しみの一つです。


皆さん、暑さで体調を崩すことの無いように気をつけてくださいね。 Bye!