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私が毎半月ほど逗留する宮崎の県民性を覗う言葉に「やかんたぎり」というのがあるそうです。比熱が
小さい(?)ということですが・・・・要するに「熱しやすく冷めやすい」・・・エネルギーの配分に問題があるので
しょうか・・・?
私のこのメールも「やかんたぎり」だろうと思われます。
お付き合いくださると幸甚です。
Sさんとは横浜在住の元看護師さんです。Sさんへの返信を「続々、小さな話」としてお送りします。
・・・・・・続々、小さな話・・・・・
Sさんのご意見は、私も全く同感とするところです。
約3年間、妻の治療と静養に千葉と宮崎を二人で往復していた頃、緩和病棟に移っての40日間、私たち
はとても心の充実していた時でした。
末期癌と闘っているという悲壮感は全くありませんでした。やっと訪れた穏やかな時間と感情に・・・、安ら
かな心に、充たされていました。
宮崎の定食屋の奥さんのこぼれるような穏やかな笑顔を見た時、実は妻の笑顔を思い出して・・・胸が詰
まったのです…。
その人を大切に思うことに安らぎを覚え、相手にそのことが伝わり二人とも深い安心感に充たされ、充実
した安らぎの中で共に時間が過ぎていきます。
何物にも代えられない珠玉の時間と空間です…。
妻を喪った今、私はその時間と空間には生きていません…。
深く冷厳な孤独の中でかろうじて生きています。
必死に孤独と闘っています。
だから宮崎で、別れ際、定食屋の亭主に言った…『お二人の時間を大切に…』…は私の心からの思いで
した…。
あの亭主もきっと私の言った言葉の背後にある何かを感じてくれたのではないかと思いたいのです…。
Sさんのメールにあったご意見は『続、小さな話』とも言える…いい話です…。
ありがとうございました…。
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2014年12月11日
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