自給自足という言葉を良く耳にする。

小生は今の日本での自給自足は不可能だと思う。

自給自足とは・・・。考えるとまったく不可能だと言うことが解る。

「私は自給自足の生活を送っています」と言う人を見かけることもあるが、水道は?電気は?燃料は?お肉や魚は?

自分で基礎を作り、家を建て、畑を耕す。

電気は引かずに、水は井戸か沢から引いてくる。もしくは自家発電か?

ストーブや料理は薪で行い、まさしくスローライフの典型的。

しかし果たしてそれで自給自足と言えるのか?

答えはNOだ。

まず、自分で家を建てると言う事に関しても、100%自力ではないはずだ。

機械も使うし製材も買ってくるだろう。その時点で世の恩恵を受けているのだ。

土地はどこか田舎に買うのだろうが、宅地化している所なら最初から恩恵を受けたことになるだろう。

電気なしでランプ生活ならオイルはどうする?自分では製油できない。

発電設備に使うダイナモやバッテリーはどうする?自分では作れない。

井戸は手で掘るのか?掘る道具も自分で作るのか?沢から引くパイプは所詮買ってくるのか?

たとえ土地に樹木がたくさん生えていたとしても、有限である薪で人生一生涯分を確保できるのか?

畑から収穫した野菜だけで食生活が満足できるのか?全て手作りだとしても食材はある程度スーパーで買って来るのではないだろうか。

なぜこんな拘った話なのかと言うと、先日わりとご近所さんが小生が富良野開拓作業中だと言う話を耳にしてやってきた時の事。

「私も自給自足の生活を考案中なんだよね。色々と教えてよ」と言い出した。

小生は「私は自給自足なんて考えてませんよ。快適にストレスの少ない生活を目指してるだけです。」と言ってしまった。

それでもご近所さんは「自給自足って素敵だよね~。お互い若くないんだし、決断は早い方がいいよね」と続けた。

ちなみに小生はまだ若い気でいる(^^;

話を聞くと、やはり典型的な田舎暮らし憧れ予備軍だ。

それはそれで楽しそうだし、お金さえあれば夢は叶うでしょう。

ライフラインの事をちょっとだけ聞いてみた。すると・・・

「水道?ああ、狙ってる土地は上水道が来てるから問題なし♪電気は引かないつもり。燃料は薪でいいんでないかい?」

車の事について聞いてみた。すると・・・

「車ないと生活できないよ。買出しに何キロも先まで行かなきゃなんないし。」

ガソリンや薪などを買うための現金収入について聞いてみた。すると・・・

「なんか陶器でも作って売るか・・・野菜売るか・・・小さいペンションでも経営するか・・・」

国民の義務(納税の義務)について聞いてみた。すると・・・

「やっぱり田舎行っても税金は掛かるよねぇ。どうしようかなぁ」

ご愁傷様です・・・

田舎の方が金が掛かると言うこともあるんです。

小生は富良野に住んでいた頃「夫婦でペンションなんか経営してのんびりと暮らすんだ」なぁんて言いながら北の国からにあこがれて移住してきて
破産者になって消えた人々をたくさん見てきました。

田舎は逃げる所だと思っているのでしょうね。

田舎は挑戦しに行く所だと思います。

語りが長くなったので・・・