5月4日。

 さて、ここでフランス4日目を語る前に、これまでのパリでの食事状況に触れておこう。



残念その①:朝飯。ホテルは朝食つきなのだが、狭い食堂に大勢の宿泊客で満席か、テーブルが片付いていない朝がほとんど。わしはカフェオレとクロワッサンで十分だが、卵やソーセージ料理はふんだんにあるものの野菜類がほぼ皆無。生野菜系がゼロなので家族はブーブー。まあそういうホテルクラスだから仕方ない。ちなみにパリに来てずっと食の細かった娘は、帰国する日の朝食だけ元気よくバクバク食べた。



残念その②:昼食。最初は日本食ラーメン屋でラーメンとカレー、次の日はフランスパンのサンド、その次はハンバーガーとピザ。以上っ!



stageⅣの、ちょい呑みブログ ←ディズニー・スタジオのハンバーガー屋。大雑把な味でやたら大きい。

残念その③:夕食。初日はホテル近くのイタリアンカフェでパスタとピザ。2日目はホテル近くのレストランでセットとかテキトーに頼んだ(何しろフランス語のメニューが読めず、店員との話もろくに通じず)ら、苦手な生肉っぽい料理が山ほど出てきてがっかり。3日目はやっぱりホテル近くのレストランでステーキや芋料理など。ここは英語のメニューが置いてあって助かった。それでも家族は食いたいものが注文できないとプリプリ。エスカルゴを楽しみにしていた娘にはついに食べさせてやることができず(エスカルゴのある店は満席だったりしたのだ。帰国後数日たって、娘は某有名激安洋食チェーン店「サイゼリア」に行きたがり、そこで初めてエスカルゴを食し「うーんっ、何だこれぇ」)。



 夕食にまともなレストランに行かなかった理由は、貧血オヤヂが日中の行動でくたびれ果てていて、ホテルの近くしか移動する体力がなかったのだ、ああ、家族よごめん。おいしいお店、いくつか知ってたんだけど遠くて。



はてさて4日目の残念その④:宮殿だの美術館だの街並みだの、小5のボウズにはきっとつまらない旅を強いてきたかなという遠慮もあって、当初は行く予定のなかった「ディズニーランド・パリ」へ行くことに。これがまたえらい残念なランド。まあ、想像していたとおりだが、園内直結の駅に乗り入れるフランス郊外鉄道は車体も車内も例によってコキタナイ。



残念その⑤:「ランドは日本のがよさそうだから、ディズニー・スタジオの方に行こう」と早速手荷物預けて車椅子レンタルへ。ところが全然話が通じない。「エスパニョール?」(あれ?スペイン人かよ、お前って意味か?)とか言われるもやっと判明したのは車椅子は一つも残っていないということ。ダメだ。徒歩で園内周遊はオヤジは不可能なので、誰もいないハンバーガーショップでコーヒーを飲んでひとり待つことに。

 

残念その⑥:エントランスのベンチに腰かけ「じゃあ行ってこいよ」と妻子に手を振るも、何やらチーズの匂いが漂ってきた。

わし「なんかチーズくさいなあ」

妻「あっ、ここにゲロがそのままに放置してる」

わし「えーっ?夢の国・ディズニーの入口正面だぜ」

小5息子「夢の国でもなんでもないな」

吐いたばかりではなく、すでに乾いているようで最初気づかなかったのだ。そののち、スタジオ園内もキャストはさっぱり掃除することなく、タバコもぽい捨て状態、ゴミもちらほら、働かずに大声でケータイ電話しまくるキャストの姿などの報告を妻子から受けた。

小5息子「こんなとこ、二度とこない」。



・・・それでも実は、パレード見たり、アトラクションに冷や汗かいたり、少しは楽しんだようだが。その後、夜の直行便で成田へ戻る。機内でも残念はまださらにあったが、もうやめとく。まあ、こんな感じでチュウネンコ一家4人のGWパリの旅は、むなしく終わったのであった。


stageⅣの、ちょい呑みブログ  ←夢の国ではなかった、パリ・ディズニー。


5月3日。

 フランス3日目は、パリ郊外のヴェルサイユ宮殿へ行くことに。当初は高速鉄道「ユーロスター」でロンドン往復観光を申し込んでいたんだけどね。満席でダメだった(英・ウィリアム王子の結婚式が終えたばかりの時期からかな)。

 ホテルから地下鉄で郊外線の乗換駅へ。何とか乗る列車とホームを解読し、待っていると。


残念その①:やってきたのはこきたない列車。「えっ?これが本当に宮殿まで行く電車なの」っつうほど落書きで汚れた車体。車内も薄汚れた感じで落書きがあちこちに。ユーロスターとは天と地ほどの違いだ。



stageⅣの、ちょい呑みブログ  ←これがパリ市内からヴェルサイユへ行くRER。安くて便利だけど汚い。

残念その②:フランス国鉄に揺られてやっと着いたぜ、ヴェルサイユ・リブ・ゴーシュ駅。駅を出れば、土産物屋や飲食店・ホテルが並んでおり、よくある観光地の趣にホッとする。・・・が、遠い!でかくて美しい宮殿は見えているのだが、遥かかなたに感じる。歩くしかないその道程は、末期がん・貧血患者にはちと辛い長さ。おまけに朝着いたのに入館したのは昼近く。あらゆる人種の観光客で入口がごった返している、あまりのメチャ混みぶりにわしと妻は「割り込もうぜ」。しかし娘が猛然と抗議し「ちゃんと並ぶ」と言い張り、結局とんでもなく長い列に並ぶことにしたからだ。テキトーな係員といい加減な外人客が多い中、割込み入場は非難受けることなく普通にできちゃうのに。やれやれ、娘の正義に合わすしかない。



残念その③:宮殿内部は、前日のルーブルと違って迷路のようなややこしさがなく、車椅子でも気持ちよく見て回れる。さすがに綺麗だ。家族もやっとイメージどおりのフランスを堪能した感じかな。ところがこのあと、宮殿を見終えて、庭園に行くのだが、広い。あまりにも広すぎる。マリー・アントワネットの「プチ・トリアノン」も見てみたいと思うのだが、信じがたいほど広すぎる庭園の遥かかなたにあるらしい。車椅子は庭園内不可なので、長距離歩ける体力のないわしは途方にくれる感じ。



ラッキーその①:「おろ?電動カートがあるじゃん」早速、チケット売り場らしいところに行って申し込んだら、日本の運転免許証を預けて簡単に借りられた。偶然、戻ってきた一台をゲットできたみたい。これだけはラッキーだった。ゴルフの乗用カートであろう、「YAMAHA」とハンドルに書いてある。なにしろ楽チン、徒歩で移動する周囲の観光客を尻目に庭園を存分に回って楽しむことができた。ゴミの街パリと大違いの、手入れの行き届いている庭園は、樹木も噴水も池も運河も本当にきれい。園内のカフェで食べたパリジャン(フランスパンのサンドイッチ)とコーヒーも美味で満足なひととき。


stageⅣの、ちょい呑みブログ  ←電動カートで一家団欒。庭園めぐりにはお勧め。

パリ3日目はいい感じで終わっておこう。ホントは違うんだけど。

5月2日。

 前日、到着した空港からホテルまでの道のりで、「花の都」パリは実は「ゴミの都」だったことがショックな我が家族だったが、今日は気分一新、さわやかにパリ観光を楽しもうと、申し込んでいたバスツアー乗り場に出かける。


残念その①:車窓観光というコースで、2階建て観光バスに余裕もって並んでいたのに、私の番になったらチケット交換機が故障(実は係のおばはんの操作ミスだった)して延々乗車を待たされ、隣の係に回る後続客は次々に乗車。挙句に1階席に乗る羽目に。・・・低いんだよ。見えないんだよ。


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▲2階建てバスの1階席から見る凱旋門だよっ


残念その②:結局、座席から地べたが近いのでまたゴミが良く見える。シャンゼリゼ通りも、休日明けの午前だから掃除が間に合っていなくゴミの山がちらほら。「えーっ?これがシャンゼリゼ!」と憤慨する妻。


残念その③:凱旋門やエッフェル塔、バスチーユ広場など一通り有名どころは回るが、この日は雨。薄暗くてバスの1階席からはちっとも面白い景色にならない。

 ほとんどの客がセーヌ川・ランチクルーズに下車したあと、ようやく2階席に移るがすぐに終点。仕方がないから「お昼は日本食でもたべようか!」と和食屋が並ぶサンタンヌ通りへ。(あーあ、フランスについて2日目でもう和食かよ。まだ普通のフレンチ料理すら食べてないのに)

 何やら混んでてうまそうな感じのラーメン屋に入る。

息子「おれ、カレーライス」

妻・娘・わし「ラーメン」

出てきた料理は、私以外、ばくばく食べてみな完食。妻は息子のカレーを一口食べて「あら、これはハウスバーモントカレー甘口だ。色合いが少し違うから業務用じゃない」。

どうりで息子は喰いつきがいいわけだ。いつも食べてる大好物だから。


 午後からはルーブル美術館へ。メチャ込みの中で、もう歩く体力がない私は車椅子で見て回ることに。なかなか見応えあるけど、混みすぎだな。川向いのオルセー美術館の閉館日だから仕方ない。・・・まあ2日目はこんなところで。
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▲セーヌ河畔でたそがれるチュウネンコ親子(小5息子「ああカレーうまかった」)