ソラ君が忘れ物をした!


寝る前にしっかり用意はしたのに

朝ごはんを早めに終えたからと

思いつきで自主的に朝学習をしたばかりに

筆箱をしまい忘れてしまったのだ。


私はまだ寝起きのままのボサボサ髪のすっぴん顔


20秒ほど固まって考えてしまったよ。

このまま服だけ着替えて届けたら間に合う

なんなら忘れた事に気付く前に届けられる。

いやいや…忘れ物をした後に、どう乗り切るかの

学習チャンスかもしれない。

 (その方が私の面子も保てる)

だけど今日は6時間目まである。

交流級もある。

自分の物では無い筆記用具では

ソワソワして身に入らないかもしれない。


えーい驚かれてもいい!


私はボサボサ頭にすっぴん

アイロンも掛けてないシャツを羽織って

家を飛び出した。

立番の先生が一瞬ギョッとした顔をした

ちょっと傷ついたけど、ソラ君の情緒を守るため

笑顔で挨拶して入校許可を得て飛び込んだ。


「おはようございまーす。」


ソラ君の交流級の子が後ろから

声を掛けてくれたので、ちょっとお喋りして

筆箱を託した。


きっと筆箱は無事にソラ君に届いたでしょう。