温故知新 著作に触れ学ぼう


子どもたち、

「温故知新」ということばを知っていますか?

中国の孔子のことば


「子曰(いわ)く、故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知れば、


      以(もっ)て師と為(な)るべし」


からきています。

歴史に残る先人の学問や思想を学ぶことが、

自らを高め、人の上に立つ立派な人間になることの

基本であるという意味です。

私は、このことばが大好きです。

また、52年の人生を、このことば通り、

多くの先人の学問や思想を、彼らの本を通じて学ぶことを通して、

自らの考え方や生き方を学んできました。

子どもたち、今多くの子どもたちが、大人たちさえも、

読むことを通してではなく、聞くことや見ることを通して、

知識を得たり学ぼうとしているように見えます。

でも、

これは危険なことです。

歴史に残るような先人は、

当然のようにほとんどがすでに亡くなっています。

ですから当然、

彼らから思想や学問を聞き、直接学ぶことはできません。

今も生きているすばらしい人たちですら、

直接会って話をすることは至難の業でしょう。

当然のことながら、彼らの思想や知識を学ぶためには、

彼らが自らの考えを残した著作を読むしかありません。

これは、なかなか大変な作業です。

そのため、先人についての簡単な解説書や、

先人のことをおもしろおかしく、

かつわかりやすく説明するテレビ番組がたくさん作られ、

多くの人も君たち子どもたちも、それを読み、

あるいは見ることで、

先人の学問や思想をさも理解したように思っています。

これは、とても危険なことです。

これは、だれかが先人について自分なりに考えたことを、

ただ、聞いたり見たりすることによって、

勝手にその先人のことを理解したと想(おも)っているだけです。

いいかえれば、だれかのうわさ話や情報を聞いて、

ある人について

あるイメージや考えをつくっていることにすぎません。

子どもたちに聞きたい。

だれかが悪口を言っている人は、みんな悪人ですか?

子どもたち、先人について知るためには、

彼らが直接残した本やことばに直接触れるしかないのです。

読みませんか?先人たちのすばらしい本を!

これと同じことは、

君の友だちやまわりの人についてもいえます。

だれかの話やうわさを聞いて、

その人について何かの先入観やイメージをつくってしまうことは、

哀(かな)しいことです。

直接、その人と話してみませんか?語り合ってみませんか?

私たちの社会は、今、さまざまな情報に満ちあふれています。

多くの人が、その情報を知り、知識を得たと勘違いしています。

でも、情報と知識は全く違うものです。

本当の知識は、

直接自ら学ぶことを通してしか、拓(ひら)けてきません。

子どもたち、日々直接触れ合おう。

多くの先人の著作に。1人でも多くの人たちと。


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どうですか?


子供たちに向けたメッセージですが、


我々、大人たちも考えてみませんか?


以前、


僕は論語や学問のススメを紹介しました。


とくに、


論語などの様な書物は為になりますよ。


ぜひ、読んでみてください。

                            by  風に訊け !