現在里親家庭で育つ子どもの声 第2章 | はばたけ! 養護施設出身者

はばたけ! 養護施設出身者

養護施設で虐待を受けて育った者が、その後、社会で生きて行くために歩んだ記録

以下、前回からの続きになります。


「少しでも多くの人に事実と里子の意見を知って欲しい」

こういったご本人の希望により、記事として紹介させて頂いています。

つい最近まで、里親家庭で育っていた。

という方の意見は、今までもあったのですが

「今現在、里親家庭で生活されている」

こういった方の意見と言うのは、私の方も初めて聞くものになります。

ご本人も、色々なご意見を求めていらっしゃいますので、聞きたいことなどは

「chooeさん」

宛てのコメントとして、記載して頂ければと思います。

基本、この記事に関しては、特に求められない限りは、私の方からのコメントの返事はしないでおこうと思います。

私の返事については、「たま」宛てのもののみにするようにします。

よろしくお願いします。


以下、原文より


里親会や里子・施設入所者の子供会に参加した経験もあるのですが、

そこでは情報交換という名の、不幸自慢と傷の舐め合いしかありませんでしたし、

このように出身者の方とお話しできることが、本当に嬉しいです。

里親が措置解除時にお金を渡すということですが、

私の兄弟、周りでは貰ってない子が多く、

殆どの子が高校生でバイトをし引っ越し資金を貯め、

就職してギリギリの生活を送っている子が多いです。

出て行ってしまうと連絡が取れ無くなることが多いのですが、

潰れそうになりながら必死に生きようと出て行く姿を見ました。

実親から支援を貰ってる子もいましたが、それは珍しい例なんだろうなと思います。ですが

援助をした里親さんにも出会ったことがあります。

大学の学費を全額出し、生活費の仕送りまでしてらっしゃいました。

私から見れば何で養子に取らなかったんだろうと不思議でしたが、

すごい里親もいるんだなと驚きました。

里親側が渡していると主張しているのは、多分毎月国から出る里親手当のことなのだと思います。

里子を一人預かれば、月7万ほどの「報酬」に当たる金が出るのはご存知かと思いますが、あれを

「里子の為」に使うか「里親が私的な事」に使うか、

里親側がパックリ二つに分かれます。
初めはあの子の為にと貯めていても、1年経てば約84万、3年経てば約250万・・・。

そんな大金血の繋がらないガキに渡したく無くなって当然ですよね。

あんな生活費じゃ足りない!値上げしてくれ!と叫んでる里親たちは

里親手当は自分のもの、と決めている方なのでしょう。

無論犯罪ではありませんし、何の問題もないのですが

里子側からすると、生活費学費共に税金で負担してもらってるのに

報酬まで出るんかい、

と放任されているからなのでしょうが、金稼ぎの道具のようで嫌な気分です。

国に理解すべきことは、

生活費が足りなくて文句を言われるのは子供側

だということです。

少しでも里親の財布から金が出ていくことがあれば、グチグチ文句を言われるのは私達です。

話がそれてしまい申し訳ありません、私が知っていることとしては、「子供にお金を持たせる里親は珍しい」ということです。


措置解除時のお金については、里親の方からの意見によれば

「ほとんどの里親が、里子の子どもに対し十分なお金を渡している」

と語っています。

しかし、私に方に寄せられた里子の方の意見は一人を除き、全ての方が

「そういった費用は一切、頂いていない」

と、証言されています。


無論、証拠はありません。

里子の子どもは、貰ってないと言い、里親は渡したという。

コメント欄でもありましたが、第三者の方から見れば、

「お互い自己主張の言い合い」

という風に聞こえるのかも知れません。


しかし、里親制度が真実子どもの為の制度であるなら、こういった当事者である子どもの意見とは、真摯に向き合う必要があるのではないかと、私は思います。


現在は里子の為に貯めたお金は、里子名義の別通帳として、それらのコピーは提出しなくてはいけなくなりました。

しかし、その印鑑や通帳を管理しているのは里親になります。

子どものお年玉のように、里親が勝手に使ったとしても、それらは第三者には分かりません。

確実にその蓄えたお金が里子の子どもに渡ったかどうか

これらを確認するための規制も何もありません。

現状、里親制度は、

「里親は善意の者であり、そういった事は起こらない」

という

「性善説」

の上に成り立っている制度です。


皆さんに、こういった意見も知ってもらい、

「里親制度のあり方」

を考えて頂ければと、本当に思います。


この里子の方の意見が、多くの方の役にたちますように・・・。