まあまあ大きい学習塾さんに初めて出勤すると、自分の机は準備されてなかった。

制服は誰かが使っていたものをもらったので、他の人とは違う制服でサイズもブカブカだった。そういう会社もあるよねって、ハラスメントなおうちで育った私はあっさり受け入れてしまうのだ。

 

ハラスメントな環境に慣れてない人ならば、こんなのはおかしいとサッサと関係を切ってしまえるのだと思うし、なんなら採用される前に気配を察知して入社しないのだろうと思う。

 

とりあえず10時に来てねと言われて、10時に間に合うように出勤したら

他の人たちはみんな9時からの勤務で、右も左も分からない一日目から自分だけが

一時間遅い10時から勤務して、みんなが帰ってしまってから一時間居残り状態という状況だった。

 

もともと、会社の営業時間に合わせて遅番を作りたいという思惑がモリグチ部長にあったのだろうと思う。

 

でも、肩書が上のモリグチ部長より早く入社していたシモブクレさんとナカハラさんは遅い勤務時間は嫌だったんだろうね。それで自分たちのほうが会社での先輩なのを良いことにモリグチ部長の意見をとりあえず先延ばしにしてきていたのだろうなという雰囲気もあったような気がする。

 

で、私を10時に出勤させて19時までいる係にすることにしたのだろう。

「最初だけね、勤務時間はまた調整するから」とシモブクレさんは初日に言ったけれどそれは一か月たっても半年たっても変わることはなかった。

 

私も私で「前に調整するって言ったのに、全然調整してくれませんよね?」って持ち出すこともなく、都合のいい後輩を演じ続けていた。

 

それは、休日に関しても同じだった。

日曜日と祝日がお休みで、そのほかに平日の一日をみんな交代で休んでいたのだけど、ニシジマとナカハラは恋愛関係にあるので、二人で土曜と日曜と祝日、

 

で、モリグチ、ミズグチ、シモブクレは日曜と月曜と祝日。

 

そして、私だけが連休にならない日曜と火曜と祝日。。。

自分の育った家庭が自営業で、働き者の一徹は日曜祝日だけのお休みだったから

私は、別に何曜日でも構わないけどねという無頓着さでそれを受け入れていた。

 

確かに何曜日でも構わないのだけど、「不公平である」「自分だけないがしろにされている」ということには訴えるべきであったのかもしれないと思う。

 

この他にも、運転免許を持っていないシモブクレ以外は自動車で通勤していて、会社の駐車場が確保されていたのに、私は毎日遅い勤務なのに自動車で通うことも、駐車場を確保してもらえることもなかった。

 

そういえば、入社が決まってから新入社員と社長、副社長、事務部長、総務部長と食事をする会合の時には、私以外はみんな4年制大学卒業で、過去にも短大卒で採用したのは青学短大部のタニモトさんだけだったと、事務部長のツノイさんに言われたっけ。

 

きっと、お肌がガサガサで身長も低くて短大もしょぼい私を気に入らなかったのだろう、ツノイさんには折に触れて辛く当たられていた。

 

他の同期がみんな海外に卒業旅行に行っているのに私だけが卒業旅行にさえいっていないのを食事会で笑いものにされたっけ。

 

そんなんでも、私は当時そんなに気に病んでいなかった。

尊重されないで育つということは、尊重されてないことに気づくこともなく生きることができてしまうということなのだ。

恐ろしいことに、相手も私を尊重しなくても良い人として認識して、尊重しないどころか踏んづけていても大丈夫な人だと思ってしまうのだ。