てんが亡くなって、ネコのいない暮らしが続いた。

というか、これでネコなしでやっていくんだと思っていた。

 

夏海のインターハイ予選も近いし、新しいことを始める気持ちにならなかった。

高校に行って、夏海の柔道はうまく行ってなかった。

 

中学校を卒業するころにコロナでいろいろなことが通常通りじゃなくなって

高校に進学したはいいけど、柔道部に同学年の子はいなかった。

なかなか練習は再開せず、ようやく高校生活が始まったのは夏。

 

旦那は相変わらず夏海の柔道を見に行ったけれど、小学生のころから旦那と夏海を知っている先輩たちに、旦那をからかわれることとか、少しづつ自我が芽生えて旦那に練習に口を出されることがイヤで、家から飛び出したり、もう練習見に来ないでと言ったりで高校生活はなかなか軌道に乗らなかった。

 

旦那が見に行かなくなってから、夏海は優勝しなくなった。優勝どころか今まで負けたことない相手に負けるようになって、

こんなことなら熱心に誘ってくれた県外の高校に出してやればよかったって

私はずっとグジグジ思っていた。

 

5月のインターハイ予選で、夏海は久しぶりに優勝した。

予選の前日「俺、父さんに勝手なこと言って、ここで負けてまたケンカになるんかなぁ。。。」少し弱気なことを言う夏海に

 

「あほか。ここで負けるストーリーなんかないわいや。高校生活いろいろあったけど、最後はやっぱり『どっさ、ごろごろ、抑え込みー』で勝つ、で、チャンチャンよ」

 

本当にそうやって勝ってくれた。そして全国大会に行ってくれた。

 

そして、秋になって家族全員ネコがいないという違和感に気づくw

お布団の盛り上がりの中にネコがいるんじゃないかと全員が自然に思って

居なくて「ん!?」となる。

 

自然に三毛猫を探していた。

できれば道端で捕獲したいところだけど、適当に歩いているネコにもう心当たりがない。後になって私の住む地域はほぼ全ての野良猫が保護されているらしいことを知った。

 

旦那は「俺さ、できれば若いネコがいいな。落ち着いたネコも全然かわいいけどさ、お別れまでがなるべく長い子がいい。悲しいのはやだ」

 

てんが旦那にすごくなついていて、旦那と二人の時に亡くなったのでことさらに別れが辛かったんだろうなって思った。

 

亡くなる前日も、その前日も、もう帰宅した時には虹の橋の向こうなんじゃないかと思っていたけど、夏海と二人だったから力を振り絞って生きていてくれたんだと思う。

 

旦那と二人になったとき、安心して橋を渡れたんだと思う。

だから、子ネコが良いって言う旦那の気持ちも分かるような気がした。