ズナの挑戦。奇跡の年明け前のあけおめAAメール。
年明けの瞬間はメールが込み合う。
明けましておめでとうございますの挨拶はやはり早く送りたい。
しかもAAはいれたい。文面が長くなるぶんデータも大きくなってしまう。
思案に暮れていたとき、社長は意外な事を言った。
「年明け前に送ってみたらどうだろう」
工場長は戸惑った。
年明け前からあけおめメールを送ったら明けましておめでとうでなくなってしまう。
「無理です。出来ません」
工場長は思わず叫んだ。
「俺たちがやらずに誰がやるんだ。俺たちの手で作り上げるんだ！」
社長の熱い思いに、工場長は心を打たれた。AA職人の血が騒いだ。
「やらせてください！」
それから、夜を徹してのAAメール作りが始まった。
しかし、思うようなAAがなかなか出来ない。
AAの代わりに、jpgでもデコメでも、メール素材ならなんでもメールして混ぜた。
しかし、AAメールの味は出せなかった。
工場長は、来る日も来る日も携帯と戦った。
いっそ、自分がAAになれば、どんなに楽だろうと思ったこともあった。
追い詰められていた。
そこへ社長が現れた。そしてこうつぶやいた。
「発想を変えるんだ。AAは、メールは記号だけで出来ているんじゃない」
そうだ。字だ。メールには字があった。暗闇に光が射した気がした。
工場長は何を言いたいのかよくわからないAAに「謹賀新年」の文字を混ぜてみた。
これならこのAAが何を言いたいのかわかる。
「これだ、これが探してた俺たちのあけおめメールなんだ！」
年明け前のあけおめメールの誕生だった。
社長と工場長と従業員は、工場の片隅で朝まで飲み明かした。
工場長は、充足感に包まれ、涙が止まらなかった。
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｜｜謹 賀｜｜
｜｜新 年｜｜
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ミz彡彡
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あけまして
おめでとうございます
本年も全力で宜しく
お願い申し上げます
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よ Ｙ ╋ Ｙ
し [二二二二二二]
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([工工工] _||_
(＿∧＿)｜Ｕ｜
(二) (二)＼／
全力
第一 2011年元旦