『かくとうちょうてん』を漢字に直しなさい。

格闘頂点…×
正解は、鶴藤長天。
猪木、馬場の次代を背負うニュー・リーダーたちの一文字を並べて、『俺たちの時代』の旗として、表したものです。

鶴田は、日本人最強伝説の名を欲しいままにし、長州と天龍は、革命を起こし、反体制の立場から、リング活性化を果たした。
ところが、藤波はと言えば、猪木二世の殻を破ることなく、ドラゴンボンバーズ、飛龍革命、無我、ドラディションと、遠回りをしつつ、今、レジェンドとして、リングに上がり続けている。
鶴田、天龍、長州のような目立った活躍がないように思える。

それなのに、藤波はマット界に欠かせない重鎮なのは、訳がある。
世界のマット界広しと言えど、藤波にしか出来ない事があるからだ。

藤波はマットに上がると、無職透明になってしまう。
対戦相手が、長州なら、試合は長州の試合に。
マードックなら、マードックの試合に。
前田なら、前田の試合に。
バズ・ソイヤーなら、ソイヤーの試合に。
対戦相手が、誰であろうと、藤波と試合することで、自分の思い通りの試合ができる。
こんなレスラーは、他にいない。
あのフレアーですら、印象に残った日本人は、藤波と答えるくらいだ。
鶴田や天龍を差し置いてである。

黒のショートタイツ、黒のリングシューズ、ノーサポーターにノー・テーピング。

ドラゴン・ロケットにドラゴン・スープレックス、ドラゴン・スクリューにドラゴン・バックブリーカー、ドラゴン・スリーパーときて、おまけは、ドラゴン・リングイン。
藤波のオリジナル技が、世界を駆け巡っているのは、それだけ、レスラー達が、藤波の試合を見ている証拠。

あれだけ自己主張の強いレスラーを相手に、無職透明でいられる藤波こそが、理想のレスラーと言える。

藤波とバックランドの試合を見るに付け、それを強く感じる。