「プロレスのことは、パンプ(受身)をとったものじゃないとわからない」

専門誌の記者の方が、マサ斉藤やブラッド・レイガンスあたりに、取材すると、決まってこういわれたそうです。

レイガンス先生は、マサさんとAWAをサーキットした仲で、『新日本向き』な外人さんを発掘し、コーチしていました。

スコット・ノートン、トニー・ホームあたりも、レイガンス先生の教えを受けていて、徹底した論理的なプロレスを叩き込まれたそうです。

ロード・ウォリアーズも、若い頃、マサさんにギチギチのレスリングを教え込まれ、その結果、単なるパワー・ファイターの枠を超えた存在となりました。

そんな二人に、プロレスの何たるかを聞こうと、何度となく、チャレンジした記者は、前述のせりふで、煙に巻かれてしまい、結局、肝心なことは聞けずじまいでした。


そんな彼が、AWAの帝王こと、ニック・ボックウィンクルにインタビューを申し込んだとき、こういわれたそうです。

「確かに、プロレスの何たるかを語れるのは、実際に、リングで受身を取ったことがないものにしかわからないかもしれない。でも、本当に、大切なのは、観客だったり、記者だったり、第三者の立場からプロレスを見た時に、出てくる感想や意見だったりする」


ニック様のこの言葉がなければ、このブログも、ひっそりと、閉鎖していたかもしれませんねw