市民活動をしていると様々な「壁」に出くわします。それを乗り越えていくのがまた活動の醍醐味(?)でもありますが、壁はなければない方がいいに決まっています。色々な方の「壁」を今回の一般質問で整理していきたいと思います。
市民交流センターおあしすの活用について
私の活動拠点の一つで、大変お世話になっているところです。色々な利用の仕方をしているので、たくさんの利用者の声も集まってきます。スタッフの皆さんは大変良くやってくれているし、協力もしてくれて感謝で一杯です。今回、指定管理も継続することになり、次の5年も楽しみです。でも、使っているからこそ、もっともっと活用できるのではないかとアイディアも出てくるし、おあしすへの要求も高まってきます。
営利って何?
おあしすでは5倍の利用料金を支払うことで営利の団体も利用することができるのが公民館と違うところです。だけど、今回「営利って何?」ということを投げかけたいと思います。
例えば、
主催者団体が儲ける訳ではないのに「チケットを売る」コンサートは営利活動でしょか。
吉川市では令和4年3月に、文化芸術施策の推進によって、心豊かな市民生活及び活力ある社会の実現に寄与することを目的に、文化芸術に係る本市の基本理念や基本的な事項を定めた「吉川市文化芸術基本条例」を制定しました。そして令和5年には「吉川市文化芸術推進基本計画 」ができました。
https://www.city.yoshikawa.saitama.jp/index.cfm/26,99158,c,html/99158/keikaku.pdf
基本理念の施策展開に「あらゆる市民と多様な分野における文化芸術活動の充実」「発表・鑑賞機会の充実」とあります。
今回、市民による市民のための鑑賞会開催を営利と判断され、多目的ホールの使用料金がただでさえ約2万円位かかりハードルが高いのに、営利と判断されたことで10万円になったのです。芸術鑑賞の機会の創出のハードルが非常に高くなりました。しかも、営利のものはチラシもポスターも設置しないというルールがあるそうで、おあしすでやるコンサートのポスターも貼ってもらえなかったそうです。
同じことをやっても営利でない場合もある不思議
今回、一般質問をするのはルールが分かりにくいからです。
・協賛をもらっているとアウト。
・でもチャリティだと協賛をもらっていても営利ではない。
・NPO法人がやると営利ではない。
・しかし、市民活動サポートセンターに登録している市民団体でもアウト。
・チケット代を取る、しかも他会場のもののポスターが貼ってある。
・後援をもらっていると営利でなくなる説。
市民主役のまちづくりを目指し、また、イベントは税金を使うのではなく、市民がやればいいとおもっている私は、どちらかというとイベントを企画する団体を応援するのが行政の仕事と思っています。それは、NPOの法人だけでなく、任意団体、市民活動、弱小であればあるほど成功体験をして、どんどん活躍していってもらうためにも、支援を充実させる必要があるのではないかと考えいます。
市の後援のあるなしで営利を決めるのもどうかと思うし、協賛金をもらったらアウトなんて考えは古すぎです。今や企業もこうしたCSRを積極的にすることが求められているし、NPOですら企業がスポンサーになってくれて初めて活動ができているところも多いと思います。
(納得がいかず熱くなります💦)
100歩譲って、非営利とみなすために、もし後援が必要だとかの条件があるのなら、それを一番初めにアドバイスしてあげることが大切です。
でも、やはり予算書で判断するのが一番いいと思います。
市民活動サポートセンターに登録すること
市民活動サポートセンターに登録すると市民活動団体としてみなされることになります。しかし、今回、このコンサートの開催団体は非営利活動にみなしてもらえませんでした。営利活動のため、チラシ・ポスターの設置をすることができなかったそうです。おかしいでしょ。
5倍も使用料を払って、施設を利用しているのに、そのイベントのチラシ・ポスターの設置ができない!市民活動サポートセンターの登録団体で、サポートセンターはチケット販売の協力をしているのに、ポスターが貼れない!
仮に吉川市と縁もゆかりもないような団体が完全に営利として多目的ホールを使う場合、もちろん利用料は5倍です。さぁ、お客さんをバンバン入れて儲けようとしたら「営利なのでポスターは貼りません」というおあしすを、誰が借りたいと思うのでしょうか。貸館としての機能を有しているとはいえません。
市役所交流サポートセンター?!
市が共催だと3000円のチケットを販売し、その主催者の収入になっていても開催が可能です。ポスターも貼れます。しかも大きな柱に特大のポスターを大々的に貼ることができます。
調べてみると、行政が使えて、市民が使えないことが結構あるということが分かりました。
例えば、
・おあしすに入ったエントランス部分は市民の交流の場です。このエントランスで○○月間等で掲示物が飾られたりし、通りすがりにたくさんの方に見てもらえます。しかし、この場所は行政しか使えないのです。
・市役所側から入って窓口までの天井に、イベントで飾り物が吊るされるのですが、それも行政しか使えません。
・大看板を入口の外に掲示するのも行政しかできないそうです。
・丸い柱にA1の大きなポスターを貼るのも行政・指定管理者のみです。
こんな市役所の方が優遇されているのを見て「市役所交流センターおあしす」と市民が話していると聞いて、市民主役のまちづくりを目指す私は、非常に残念な気持ちになりました。市役所が使えることは、市民も同様に活用できるようにしてもらいたいわけです。
改めて、基本目標をみますと、目標2に「誰もが等しく文化芸術を鑑賞し、主体的に創作意欲を持って参加することができる環境の整備を進める」とあります。コンサートの開催をすることは、これらの目標とも合致します。再考を願う!

