今年度から登録させていただいている岡山県文化連盟文化人材バンク。
この度、登録講師が行う学校出前講座に行ってまいりました。
岡山市立山南学園へ。
そもそものきっかけは昨年出演したミュージカル「慈愛と恵み 石井十次物語」
石井十次に学ぶ会の東森さんと出会い、今回の機会をいただきました。
先生方もミュージカルを見て下さっていて、あれよあれよという間に話が進み、今回の授業に繋がりました。
全ての出会いや仕事を大事に向き合って来た結果。人生に無駄な事は無いなと改めて感じます。
ここのところ、自分の中で俳優として培ってきた力を皆様のお役に立てたいという思いが強くなってきていて。
GLODEAの認定資格
シアターゲームティーチャー
インプロティーチャー
グローバルドラマファシリテーター
を取得したのもその流れで。
資格取得の勉強に参加し色々な発見がありました。自分が現場で学んできた事が、こうやれば社会の役に立てるんだと目から鱗が落ちる思いでした。
今回の山南学園での授業。
2日間、全4時間を担当させていただきました。
1日目の2時間、まずシアターゲームとして鬼ごっこや尻尾とり、演劇的なコミュニケーションゲームをやりました。
2日目はご希望があったので1時間目は殺陣のクラス。2時間目はシアターゲームを。
初めての経験の中、子供たちが皆真剣に楽しそうに参加してくれて、とても嬉しかったです。
授業の最初に説明しました。僕は先生ではなく一緒にこの時間を楽しむ大人だと。一緒に遊ぼうと。
以前「冒険の書」という本を読んで、遊びと学びが乖離してしまった事に問題があるというような記述があって。
ああ、そうだなと。
シアターゲームの説明を考える時、必ずままごとや鬼ごっこの話が出てきます。
子供たちが大人を交えず、お互いコミュニケーションを取りながら、自分たちのルールの中で遊んでいた時代は確かにあって。
今はそうやって緩やかに遊ぶ時間が減り、将来のための勉強や習い事が優先されている。
最近教育現場で語られる非認知能力を高めようという議論の前に、昔の子供は遊びを通して、そういった生きるために必要な力を勝手に学んでいたのではないか。
そんな事を考えます。
勉強は誰かに教えてもらうもの。
そこに自発的な思いはないですし、大人なら皆一度は感じた事があると思いますが、誰かに強制されるものは詰まらないんですよね。
自己肯定感を高める事が、自分で考える事に繋がるならば、やはり子供に任せる時間が必要なのだと思います。
大人の上から目線ではなく、横並びで共に学びあえるように。
僕が今考えているのはそういう事。
なので、今回はひとまずシアターゲームの時間は子供とコミュニケーション取りながら目一杯遊ぶ事にしました。
(殺陣は危険な事があるので、しっかりルール説明をした上で取り組んでもらいました)
先生方のお話を聞いて、とても嬉しかったのは、普段積極的に授業に参加しない子も楽しそうに参加していた。
クラスの皆で、そういった子達も交えて一緒に取り組めていた。
指導者が子供たちに教えられる事があったと。
子供も大人も発見がある2日間になっていたとしたら、こうした授業を出来て、こんなに幸せな事はありません。
今、大人も子供も忙しすぎるのだと思います。
1日の内に少しでも良いから遊びの時間を作れたら、もっと人生は豊かになるのかも。
そう感じた2日間。
今年度の出前講座は締め切りが終わり、もう出来ませんが、もし、個別でご興味がある方は是非、学校でも会社でも、シアターゲームを通した演劇教育を体験する時間を作ってみていただけたらと思います。
コミュニケーションを楽しむのが今回の講座の目的でしたが、コミュニケーションの相手は自分も含まれます。
自分の心と身体に向き合う時間。
それも大事にしてね。
と皆には伝えました。
自分が楽しいと思える、今の気持ちを大事に。
楽しい毎日を過ごしてくださいね。
勿論、大人である自分も毎日を楽しみます。
山南学園の出前講座に向けてお世話になった皆様。本当にありがとうございました!