福岡市早良区「おおつかクリニック」の理事長ブログをお読み戴き、どうもありがとうございます。

今回のテーマは、飲酒に関するものです。

私自身、常習的にお酒(ワイン)を飲んでいるため、耳が痛いのですが(;´・ω・)

 

 

これまではお酒を毎晩のように飲む方ではγGTが上昇する、というのが常識でしたが、γGTが上昇しない人もいますよね~。

 

ということで、新たな「アルコール性肝障害」のマーカーとして、CDTというのが注目されています。

 

以下は、検査会社大手のSRLさんのウェブサイトからの抜粋です。

 

CDT(糖鎖欠損トランスフェリン)は、多量のアルコール摂取を続けることで上昇します。通常エタノール約50~60g(日本酒3合)を2週間以上にわたり毎日飲酒した場合、CDT値が上昇する原因となります。


欧米では、CDTは慢性的な多量飲酒者のスクリーニング、飲酒量及び禁酒のモニタリングに有用な習慣飲酒のマーカーとして使用されています。


日本においては、肝障害患者におけるアルコール性肝障害の診断補助を目的とした体外診断薬として承認されました。また、相当量の飲酒にも関わらずγ-GTが異常値とならない群(ノンレスポンダー)においてもCDT値の上昇が見られたとの報告があることから、γ-GTとCDTは互いに相補的なマーカーと考えられます。

 


非アルコール性疾患のうち、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、肝不全、CDG(先天性糖鎖合成異常)症候群では、疾患に基因してCDTが増加する可能性があります。また、妊婦のCDTは高値になることが報告されています。

 *SRLのウェブサイトからの引用は以上



お酒が大好きなあなた。

γGTが上昇していないからと安心していた方、一度この検査を受けてみることをお勧めします。

 

なぜなら、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほどにその機能がある程度以上に悪くなるまでは症状が出ず、また通常の検査でも異常値が出づらいのです。