通勤型を改造した急行型電車 | 新田鉄人「久慈だョ!全員集合」

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難病と闘いながらピンの鉄道芸人、その他で活動する、元本物の鉄道の駅員と電気部、さらに保線の経験を持つ、新田鉄人のブログへようこそ!岩手県久慈市公認、北三陸久慈市ふるさと大使。潜水士の資格取得済。


埼玉県を大きく横断する秩父鉄道には、乗車に特別な料金が必要な急行「秩父路」号が走っています。かなり前にはオリジナル車両が使用されていましたが、のちに元JR165系の3000系に替わり、現在はこの6000系が専用車として運用に就いています。
実はこの6000系電車は、元西武新101系で、3ドアロングシートでラッシュの通勤輸送から休日の行楽輸送まで大活躍を見せていました。これの譲渡を受け、3両編成に縮めたのち、中間のドアを埋めて大型の固定窓を設置、車内は大幅にリニューアルして、西武ニューレッドアローの更新の際に発生したリクライニングシートを、向きを固定のうえ取り付けました。かなり豪華にはなりましたが、デッキはなく、ドアはボタン式の半自動扱いとなっています。
新しい秩父の顔として、最近は定着してきた感があります。1号編成運転開始は平成18年のことでした。

西武新101系は、池袋線を101系で統一する目的で、昭和54年にデビューしました。その後は新宿線にも投入され、廃車が進む現在もまだ第一線で活躍中です。秩父鉄道に譲渡された編成は、もともと秩父鉄道乗り入れ用に改造された編成でした。支線区のワンマン運転用の4両編成4本を残し、スマイルトレインによって置き換えられる予定です。
西武秩父駅で、新101系が停車中に横を元同僚の秩父鉄道6000系が通過していくというシーンも、まれに休日に見られることがあります。西武新101系は、地方私鉄の人気が高い車両で、今後もあちこちへの譲渡が見込まれます。