最近帰宅ルートを変えてから新しい発見があったんだ。
ブロック塀の隙間から顔を出し、歩いている俺をじっと見つめてくるやつがいるのさ。
いつも、ムスっとした顔をしている白い和犬。
あんまり可愛くない。
いや、寡黙かな。
性格はきっと「俺の後ろに立つな…」なゴルゴだね。
まぁ性格は大人しそうだな。
ある日、家の中から老人の声で「大五郎~」という声がしたら、その犬は走って奥にいきやがった。
そうか…大五郎か。
おかしな名前だ。
漢字はきっとあっているだろう。
もうかれこれ一カ月、俺と大五郎はお互いの姿を見つけつつも興味のないフリをしてやり過ごしてきた。
あいつの「お前なんて、ミジンコほどにも思ってないぜ。」て顔して、ガン飛ばしてくる態度が本当に気に食わない。
だから俺だって「貴様みないな真っ白シロスケなんて見てもキャッキャしね~よ。俺、犬はチワワしか認めね~から。」という態度で負けじと応戦してやったんだ。
なのに…今日
ランドセル背負った男の子2人が、ブロック塀から顔を出してる大五郎の頭をなでながらキャッキャしてるじゃね~か。
はぁ~~~!!!!!?
何やってんのよ!?大五郎?
お前はそんな子供に頭なでられて喜ぶようなヤツじゃねぇだろ?
お前はゴルゴだろ?
ゴルゴ大五郎だろ?
て、思って近づいたら大五郎もキャッキャ言ってるじゃね~か!
…だから、俺は小学生がいなくなった後大五郎に近づいてみたんだ。
大五郎たら…
遠くから見てるだけなら大五郎なのに、近づいたらびっくりするくらいタラちゃんな顔で甘え声だすんだよ。
うん…。
そりゃ流石のダークナイトも顔が緩むさ?
やられたよ。ホントに。
大五郎はみごとに、俺の心をスナイプしていったね。
さすが、ゴルゴ。
いや、俺はお前を初めからゴルゴと見抜いてたさ。
そうさ。俺の目に狂いはなかった。
うん。俺だけが本当の君を分かってあげられる。
だから、いつまでもその顔と声…。
毎日下さい。
帰宅ルートを変えてから発見した、小さな幸せ。
君には今後期待しておる。
おしまい。
(*´д`*)
