約3週間こればかり聴き続けてきました。第一印象というには時間が経ちすぎてしまいましたが、いま現在の感想として。

今まででいちばん最高のアルバムだってことを、確信したい気持ちになりつつあります。が、しかし思い出してみれば醒めない小さな生きものとげまるさざなみCDの時も、毎回毎回最高だって思って聴いていました。だんだん聴く耳が肥えているというところもあるかもしれませんが、彼らが常に進化を遂げている証です。それは今も続いてる。

ベースがいい、ドラムがいい、ギターソロも上手い、ボーカルが秀でている、ファンであることを差し引いても、最高のバンドによる最高かもしれないアルバムです。

ちなみにミッケというのは、息子と親子でハマっているアメリカの絵本です。


ウォーリーを探せ的な視覚探索絵本で、シリーズ化されているのですが、それを知っていたからかもしれないし、それは関係ないかもしれないけれど、アルバム見っけを、絵本の世界のような感覚で聴いています。

小さな生き物であからさまになった生きもの感(=虫や小動物を愛で、そこに重ねる世界観)は、今作でも随所に感じることができます。

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見っけ【初回盤】

01 見っけ(3:09)
再会へ!すごい歌い出し!構成も含めて好きな曲。どっちがAメロでどっちがサビなのかわからない感じ。最後まで止まないシンセサイザーみたいな音。
間奏後の英語っぽい歌詞が何言ってるかわかんなかったけどカッコいいなって思って、歌詞読んでも結局意味はわからないんだけどカッコいい。

02 優しいあの子(3:24)
アルバム全体の中でも、この曲の間奏が活きてる気がします。怖がりで言いそびれたありがとうの一言が、ありがとさんに繋がっていくのですね。

03 ありがとさん(4:09)
イントロ終わりでいきなり転調。ボーカルみたいな間奏のギターが好き。サビに「常識的」っていう言葉が入ってくるのも好き。歌と同時に曲が終わりそうな雰囲気になるんだけど、アウトロでもっかいイントロが繰り返されて、最後だけちょっと違う感じで終わる感じ。

04 ラジオデイズ(4:30)
ラジオ好きによる、あからさまにラジオをテーマにした歌は、ラジオ好きとして共感できるものがあります。ラジオという単語を別のものに置き換えれば、全ての趣味で共感できそう。
君がいたから僕は続いてるんだ。

05 花と虫(3:49)
花とか虫とかについて歌い続けてきた彼らが奏でる、きれいな曲。だんだん上がっていって、だんだん下がっていくサビ。スピッツはいつもこの塩梅が心地いい。
間奏のギターとドラムがいい。そこからの、終わりのない青さは、終わりのある青さで♪ 好きだ。

06 ブービー
曲調としては好きじゃない部類に入るんだけど、独特のリズムと雰囲気があって捨て曲にはできず、何度も聴いてしまいます。ベースが活きてる曲だから、ライブで1回聴いたらもっと魅了される可能性大。間奏のピアノも素敵。

07 快速
気持ちいい!流線型のあいつみたいに、草原のインパラみたいに、走り出したくなる!そしてやっぱり生きもの感が溢れてる。間奏からのコーラスが素敵。このアルバム、コーラスが活きてる曲が多いです。スピッツがもともと兼ね備えていたスキルに新しく加わったようにも思える武器、強み、コーラス。

08 YM71D
やめないでって読むんだろうなって思ってた。やっぱりやめないでだった。歯切れの良いイントロ。歌詞はどんなふうにも解釈できます。
このアルバムで唯一のフェードアウト。

09 はぐれ狼
イントロのドラムがいい。Aメロはうたのおにいさんみたいな歌い方で明るい雰囲気があるけれど、歌詞とサビの旋律は微妙に切なくてスピッツ。このタイトルがあるから、全体的にはやっぱり生きもの感溢れるアルバムになっていて、次の曲への繋がりを妄想してしまいます。

そして、、。

10 まがった僕のしっぽ(4:46)
むぉー!屈指の名曲きたぁー!
まずイントロの勝利。ドラム、ベース、ギター、フルートの調和。ライブではクージーにフルート吹いてほしいよな。フルートのポジションにそのままボーカルが入ってAメロ。
船が岸を離れていったところで突然違うバンドになるのよ。
ライブではみんなでクラップしたいよな。
コーラスの裏で鳴り響くギターかっこいい!
そしてフルートとドラムで突然元のリズムに戻る。ライブでもこんなふうにできるのか、できるんだよスピッツは。すげえ!最高だ。

11 初夏の日
透き通った綺麗な曲の中に、勝手にミスチルっぽさを感じています。初夏の日、京都、たいていのひとはこのふたつの単語で情景が浮かびます。いい意味でスピッツっぽくない、描写がはっきりした歌です。

12 ヤマブキ(3:02)
なんなんだ、この聴くたびに湧き上がってくる感じ。曲調は全然違うんだけど涙がキラリのような神々しさを感じてます。
似たような身なり ジャンジャンジャーン♪
似たようなのーりょくー ジャンジャンジャーン♪
群れの中から ジャンジャンジャーン♪
抜け出したのさー ドゥルドゥンドゥンドゥン♪
Aメロの勝利です。
ゴースカは悪役の日だったのでこのアルバムが初聴でした。生きもの感を感じたまま聴いたので、この歌も生きもの的なものなのかと最初は思ったのですが、songsでは今の自分たちの歌と紹介されていましたね。無慈悲な鏡叩き割ったり、重い扉を押し開けたりしてきた彼らが、これからもよじ登ったり突き破ったりしていく、そういう解釈で良いでしょうか。崖の上まで。
サビに向かって盛り上がっていく感じがミスチルっぽい。

Bonus Track ブランケット(3:48)
他の曲とはちょっと異質な雰囲気。リピートして聴く時に、ヤマブキと見っけの間でほっとできる曲です。

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Blu-ray

映像作品にはそれほど関心はないのですが、うちと同じコールマンのライトを見っけした時は嬉しかったです。


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Live at Zepp Tokyo
『GO!GO!SCANDINAVIA VOL.7』

01 船乗り
2番の途中から、原曲にはないピアノの音。そうかハーモニカが制限されちゃうからその代わりに。

02 えにし

03 あかさたな

04 ハチの針
原曲より4小節長い間奏がいい。前半はベースが魅せて、そこから一瞬の無音、のちギターソロ!絶品!

05 MC1
収録前日のZeppTokyoに参戦していました。
ここではチープトリックから、ババロア後は食べ物の話からそれぞれスタートしましたが、内容は全然違う展開でした。

06 インディゴ地平線
好きとか嫌いとか考えたこともなかったこの曲だけど、ボーカルが際立っていることに気づかされます。ゴースカ参戦時の自分のブログ記事見たけど、この曲についてはなんも書いてなかった!

07 ババロア
ロク漫で、我々素人も打ち込みという専門用語を覚えたのですが、原曲は打ち込みのこの曲を、ライブでは打ち込みを使わずに、でも量感はそのままで演奏する技術。

08 MC2

09 恋のバカンス

10
揺るがない人気曲。キラキラした雰囲気を、ベースがしっかり支えてくれています。

11 サンシャイン
圧巻の高音ボイス!

12 ヤマブキ(GO!スカVersion)
うぉー!ライブ音源でさらに際立つ、突き抜けてる感じ!最高だ!
悪役も初めて聴いたときから好きだけど、これをゴースカで聴いてたらものすごい感動だった可能性。ライブで聴ける日が楽しみです。
スピッツの全てがこの一曲に凝縮されてるかのような。最高のアルバム。スピッツますます大好きだ。