ゲームレビュー 「GOD OF WAR」(洋) | ゲーム後進国日本

ゲームレビュー 「GOD OF WAR」(洋)

実はGOD OF WAR(以下GOW)シリーズは未経験だった。個人的にこのような、一本のルートの細い空間を進んで行くアクションゲームは好きじゃなかった(鬼武者やデビルメイクライのような)。しかしGOW3には自然と手が届いていた。ここ数年の海外の大作タイトルというものは、好みを無視してでもやりたくなる魅力がある。そしてそれはグラフィックは勿論ゲーム性でも満足させてくれる。


3だけ買うつもりだったのだが、店頭に品薄のトリロジーが残っていたので思わず買ってしまった。HDリマスターといえど前時代のハードのゲームなので、サッとプレイしてストーリーだけ理解しようと思ったのだが、思わずのめりこんでしまった。確かにグラフィックでは現在のものに劣るが(それでもこれより酷い現行機のゲームはいくらでもある)、それを感じさせない迫力とグラフィックデザインには恐れ入った。そこをさらにパワーアップして、ついでにグラフィックも究極的に進化した3はまさに神ゲー(普段ならあんまり使いたくない言葉だが)と言える。

このシリーズは主人公クレイトスのキャラクター性や残虐さからか、本シリーズを褒めるのに併せて日本のゲームと比較するレビューが多い。日本のキャラクターデザインについて文句は言わないのは前にも書いた通りだ。ハゲでマッチョのオッサンがカッコイイとか、ヴィジュアル系男性アイドルみたいな主人公はもう飽きたとか不毛なことは言わない。だが、キャラクターの本来の意味、つまり内面に関しては文句だらけだ。日本のゲームの主人公というのは、結局のところ誰もが「いいひと」である。熱血だろうがクールだろうがどんな性格をしていようがここは変わらない。名もない村人一人一人に気を使うし、時には敵に対しても同情を見せる。どんなに悪人の素振りを見せようとも、設定上ではどんなに冷徹でも、根はいい奴というのが落しどころだ。そう考えるとGOWの主人公のクレイトスは日本人にとって斬新である。


ギリシャ神話をモチーフにしているだけあって非常に説得力のある世界観になっている。日本のゲームのように、ただ他ゲームでよく見るからという理由でケンタウロスやベヒーモス(こちらは旧約聖書か)が出てくる訳ではないし、力の出所の設定や背景も無い魔法が出てくるわけではないのだ。


それにしても日本のゲームの魔法というのはどうしてこう設定というものが無いのか。diabloなら天界と地獄の干渉だとか、oblivionならDaedraだったりとあるのに、日本のゲームの魔法は何の裏付けも無くレベルアップすればポンと出せる代物だ。ドラクエ神の力とでも呼んでおこうか。