責任に時効なし―小説 巨額粉飾/嶋田 賢三郎
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年末年始の帰省時などにゆっくり読みました。


カネボウ元常務取締役財務経理担当の著書です。


カネボウ粉飾にまつわる各ステイクホルダーの立ち回り方が非常にリアルで、興味深かったです。


個人的には、主人公の番匠のポジションである財務経理責任者が成し得る責任範囲と最高経営責任者を抑える権限の限界などが、自身の経験と照らし合わせても、同感できる点が多く、かつ、残念に思う点も多かったです。


前回ご紹介したエンロン粉飾を題材にした『青い蜃気楼』 と大きく違う点は、CFOが主体的に粉飾しようとしたか止めようとしたか、という全く反対の姿勢であることがあると思います。


企業経営は、最終的にトップの経営判断とそれにつながる経営感覚に帰結する、というのは本ブログで繰り返し主張している小生の考え方なのですが、カネボウのような大企業ではなくとも、急成長を志向する企業や資金繰りの厳しい企業では、トップの誤った経営意識に振り回されることはよくある風景のひとつのように感じます。


そうした風景をよくあることとするのではなく、どうやって外部の力を借りながら、歯止めをかけていくか、という姿勢などは管理部門の責任者の方であれば同感できる部分もあるかと思いますし、いわんや、財務経理の方には、財務経理部門の担うべき役割や本書で紹介されている粉飾の手口を反面教師とする、という点等では勉強になる部分も多いのではと思います。


最後に、本書の書名にもなっていますが、「責任に時効なし」という考えは全くの同感です。


年金記録問題における過去の社会保険庁長官など、国・自治体の過去のトップに腹が立つのと同様に、この点は変えることができるのであれば、責任を負うべき者が良くも悪くも責任を負う社会につながっていってほしいと個人的には強く思っています。


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