先ほどに続き、日経新聞の雑感を3点ほど。

■朝刊P9「世界のM&A5年ぶり低水準 上期、40%減89兆円」

 07年上期を頂点に、きれいな山型のグラフになっていますね。

 景気影響の比較的少ない資源や医薬での大型案件が紹介されています。

 先日は、サントリーとキリンの例もありましたが、業界再編型M&Aも世界経済の枠組みが変わったことにより、更に行われてきそうですし、不況の影響による事業再編型M&Aも少なからずあると思いますが、いずれも、金融市場での資金供給機能の回復度合いにより左右されると思いますので、ゆるやかな増加になるのではないかと思います。


■朝刊P13「ベンチャー胎動(中) 資金・人材求め海外へ」

 上の内容にも少しかぶりますが、資金供給機能とVC機能の差が、日本のベンチャーにおける資金調達には大きく影響している、という実例が紹介されています。

 中小企業白書でも指摘されていますが、金融機関の企業を評価する能力向上、こと新規事業の目利き能力向上は、残念ながら日本ではまだまだ難しいと思います。

 原因はいろいろと考えられますが、ひとえに「他人のお金を真剣に運用しようとする気がない」ように、個人的には思っています。

 この資金・人材が海外に流出する問題は、かなり深刻だと思いますが、民間に任せておけるレベルではないと思いますし、経済成長を志向する経済戦略を念頭に置いているのであれば、国としてこの問題に真剣に取り組む必要があるのではないかと思います。


■朝刊P17「激動財務 危機のつめ跡① 痛んだ資本 「有事の増資」迷う企業」

 なりふり構わず公募増資を行うか否か、という判断の裏側が紹介されています。

 本記事での指摘どおり、平時の判断と有事の判断のいずれが正しいとは言い切れませんが、少なくとも、コベナンツ条項に抵触するなどの判断を迫られていたのでない増資を行った企業においては、先々の事業環境見通しとその企業の競争見通しが厳しいことを示している事例が多いと思います。

 ただ、全日空など成長戦略への先行投資で資金を集めている企業も出てきていますし、資金の出し手がそうした企業に投資できる環境がさらに続いていってほしいとは願っています。


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