レビュー形式を若干変更しました。レビュー形式については後ほど別記事にて。
ジャンル:ロールプレイング
対応ハード:Xbox360
開発元:トライエース
発売元:スクエウェア・エニックス
人数:一人
メディア:DVD-ROM二枚組み
発売日:2008年9月11日
CERO:B
〔ストーリー〕
月が持つ力を己のものとする「月印」によって人々が繁栄してきた世界……しかし何者かが月を鎖で大地に繋ぎ止めるという事件が起こった。封印軍と呼ばれたその敵は「闇公子」なる首謀者を頂点に鎖のある地を蹂躙し、人々が住めないようにしてしまう。
敵勢力の目的がわからず成す術のない抵抗勢力は、鎖を断ち切ることが出来る唯一の存在、英雄シグムントの出現によって解放軍となり、ようやく反撃の機会を得る。
ある時、封印軍の地下牢へ解放軍の戦士であるアーヤが潜入し見張りの兵士を瞬く間に打ち倒した。彼女はシグムントが投獄されたと聞きつけ、彼を救出しようと単身で牢へと向かったのである。しかしそこにいたのは、いかなる偶然かシグムントと瓜二つの容姿を持つカペルという名の旅芸人であった。偽の情報を掴まされたと落胆するアーヤであったが、牢から出したのを放っておく訳にもいかずカペルと共に地下牢を脱出する。
脱出行の最中、敵に追い詰められたところで本物のシグムントがアーヤを助けに参上した。そしてシグムントと邂逅するカペル……はたしてこの出会いは偶然なのであろうか…それとも……。
私的クリア時間:29時間43分
総評 C+
【 独自性 】
■戦闘がエンカウント方式ではなくアクション性の強いシームレスバトルで進行。街の間の移動などロードを感じさせない。シームレスという特徴でMAPの移動が長く感じてしまう面もある。
■随所に施されえている仕掛けが単調になりがちな戦闘にスパイスを与えている。シチュエーションバトルは成功だと思う。まだまだ発展性はあるがナイスアプローチだと思う。
■イベント限定だが、パーティを複数編成し行う戦闘は迫力があり、楽しい。
■戦闘状態でない場合、メニュー画面を開くとパーティメンバーが座るなど、システムの随所に『仲間と冒険』を意識した演出がなされており『旅をしている』とう気持ちにさせてくれる。いままでのRPGにはない演出。この演出でゲームに癖ができてしまっているのは残念。
■コネクトシステムは未完成ながらも評価したいシステムになっている。
【グラフィック】
■現世代のHD機のゲームとしては普通の水準でまとまっている。
■いろいろ言われているキャラクター造型も、発売前にスクリーンショットを見た時点では違和感を感じていたが、実際にゲームをプレイすると若干違和感を感じるが表現としてはありではないかと感じた。(開発側も意図してこの造形にしたと語っている)一部のキャラクターはまるで『お人形さん』に見えることもあるが割合。しかし、人を選ぶ造形には変わりない。
【サウンド】
■ゲームサウンドに詳しい人が聴けば『桜庭氏』とわかる音楽。今回は世界観に合せて穏やかな楽曲が多く、耳に心地よかった。ペルソナ4以来ではじめてサントラが欲しくなった。
【戦闘】
■戦闘は基本二つのボタンで弱と強攻撃、技を使って行う。シームレスともいうこともあり抜刀など、慣れが必要なシステムもあるが慣れてしまえばどうということない。
■一体の敵に集中攻撃や、大人数の攻撃になると攻撃エフェクトが派手になり、プレイヤーが何をしているか見失うこともある。また、一画面に大人数の戦闘になると若干の処理落ちを確認できる。
■アクション性がある戦闘だけにガードの概念は最低限必要と感じた。ロックオンもあると敵を見失わずにすみ良かった。密集するとゴチャゴチャ感が凄い。
■コネクトアクションは煩わしく残念だが今後に期待したいシステムになっている。シームレスだから出来る『不意打ち』などのシステムは良かった。シチュエーションバトルもマンネリ化防止に貢献。まだまだ未完なシステムであることに変わりはない。
【ストーリー】
■充分楽しめる内容。伝記ジュブナイル的な要素もあり楽しめた。若干、キャラクターの言動に違和感を感じたが許容範囲内。一番よかった点は主人公の性格。気弱でお調子者だが常識人、という性格はいままでのRPGの主人公としてはかなり貴重。
【ボリューム】
■普通に物語を進めるだけなら30時間以内で終わるボリューム。やりこみ要素もあるので長く遊べる作りにはなっている。二枚組みのわりには時間は短いが容量はゲーム性に搾り取られたので割合。
【バランス】
■難易度ノーマルでは、雑魚戦・前半ボス戦はほどよいバランスだと感じた。後半になるとボスに歯応えが出てきて良かった。
■問題はセーブポイントの少なさ。シームレスということでセーブポイントの数は重要だと考えるが少なすぎる。
FC版FF3のクリスタルタワーを彷彿とさせてくれた。シームレスRPGでこれはないと思った。今時では珍しい不親切さを感じた。
■大半がMAP移動ゲームになってしまうほど街から街までの道のりが長い。
【その他】
■主人公とカメラの視点が近いため不便な面が出てくる。操作キャラクターも切りかえることが出来ず残念。
■コネクトシステムが足かせになっている。独自性を持つシステムだけに残念。コネクトシステムが改善されるだけでも本作の評価は鰻上りになるだろうと思うほどである。
一言で言うならば、『粗が目立ち、癖の強い実験作』
値下げされたXbox360と本作を同時購入された方はびっくりすると思う。
数年前より発売を告知して、満を持して発売。その結果、かなり癖がある作品になっている。
Xbox360でまず最初にアクション性のあるRPG購入されるなら『テイルズオブヴェスペリア』をおすすめする。
本作はXbox360の操作性などに慣れた後におすすめしたい。入門用としてプレイするには癖が強すぎる。
まだ『原石』だということである。システムは斬新なことにトライしているし、シームレスRPGの基盤となってもおかしくないもの持っているのは確か。システム周りもストレスを感じたりする場所もある。だが、このチャレンジを評価したい。いまの業界でこのようなチャレンジができる会社はなかなかない。
人を選ぶ作品であり癖のあるゲームであるということも理解したうえで購入を決めてほしい。
今後のシステムの磨きに期待したい。
面白いの確かですがね。