チープウォッチも楽しい道 | 君の中にまだボーイは宿っているか?

君の中にまだボーイは宿っているか?

引っ越し整理の途中で見つけたゲームボーイで再び遊びだした男のブログ

十年くらい前、気軽にはめられる機械式の腕時計が欲しいなと思い、色々と調べたりしました。

 

ああ、これいいなと思ったのが、セイコーのアルピニストという時計。ちょうどフルモデルチェンジの時期だったみたいで、盤面にアルピニストという文字が赤で印刷されていたのが良かったんだけど、新型では赤文字がなくなってしまいました。そして、大きな違いとして、それまでの4S15というキャリバー(機械式時計の中身)から6R15というキャリバーに変わりました。

 

ここが一番大きな変化で、8ビートから6ビートのメカに変わったのが一番の特徴で、一概に何とも言えませんがコストダウンとも言われていました。乱暴なたとえだとすると、8気筒エンジンから6気筒エンジンに変わったような簡素化ともいえなくとも無いような。しかし、振動数が少なくなると動きが減るという事で、オーバーホールまでの時間も伸び、メンテナンスの頻度も減るという利点もあるみたいでした。そして、この6R15の精度はなかなか悪くないとの事で、それ以降10万円台くらいの中価格帯の時計のムーブメントの主流になりました。

 

そんな事もあり、ちょっと前のモデル欲しいなぁと思っていたのですが、その頃値段据え置きでコストダウンともいえる新型より旧型の方が人気があり、旧型の中古の値段も新型の新品より高くなっていたりして、それならばと新型のアルピニストを購入しました。

 

 

ケースの表面が鏡面仕上げなのがちょっと苦手でしたが、それからずっと欠かせない相棒になり、今でもとても気に入っています。一度、巻き上げが重くなり遅れがものすごく出てオーバーホールに。4~5万くらいのモデルですので、この価格帯のキャリバーはセイコーに出すとオーバーホールで全バラ整備ではなく、キャリバーを新品と取り換えるAssy交換になるようです。この価格帯のキャリバーだと数千円だろうから整備するより交換の方が簡単だし人件費もかからないんでしょうね。なので、僕のアルピニストは外装は同じですが、中身は二代目となります。ちょっとね、複雑な気分。

 

そして、このアルピニストもついにディスコン。それどころか、この価格帯の時計全般がモデルチェンジして、6R15というキャリバーからさらに4R35というキャリバーに切り替わってきています。同じ6ビートのキャリバーなのですが、これもコストダウン。同じ外装、同じ値段のまま、中身がコストダウンされて行っています。なんか悲しいねぇ。そして、6R15キャリバーの乗る時計は中価格帯のゾーンにまで出世しました。

 

分かってますよ、そりゃ一日の許容誤差が十秒くらい増えたって個体差くらいの誤差でしかないなんて。でもさ、でもね、そういう所が嫌なんだよね。精度が上がってお安いキャリバーでもいい精度出たんで全体的に中身をスライドしていきますよーって感じがヤな感じですよ。だったらさ、G-SHOCK買うよ!

 

 

G-SHOCKだって好きやねん。こいつはDW-5000シリーズでスクリューバックの初期モデルと同じ構造で丈夫なんじゃ!なかなか時間もズレなくて重宝するんじゃ!(うそ、新しいモデルよりは進みがち…)こっちは仕事柄腕時計外すことが多いから、自動巻きだとすぐ止まっちゃうんじゃ!ソーラーだとかクオーツとか電波時計とかそっちの方が良いんじゃ!

 

それでも、それでも、男の子は機械式がすきなんだよおおおぉおおおぉおおおぉおお!

うわわわわぁーーーーーーーん!

 

そんな感じで久し振りにダイバーズウォッチを買おうかなと思い6R15キャリバーの乗ったものを探しました。でもなぁ、同じキャリバーのモデルもロメンが無いなぁ。

 

そんな事を考えていたら思いだしたことが…。

 

あ、オリエントという会社が消滅して、

セイコーエプソンのブランドだけになっちゃったんだった…。

 

以前からオリエントにはずっと興味があったんですが、なかなか買う機会がありませんでした。キングマスターくらいは欲しい、そしていつかはロイヤルオリエント、グランドセイコーと思っていながら、だったらIWCか、いやいやSINNかなとかとかんがえているうちにG-SHOCKばかりはめたり、実用的なプロトレックにしたり。

 

 

山に行くと天候予想してくれたり、高度計で標高が分かって自分の位置が割り出しやすくて良いんですよね。方角も分かるし。(あ、アルピニストは方位計一応ついてますけど。太陽の位置と時計の針で割り出す機械的な方位計ですが。)

 

そんなこんなで、今あるオリエントのラインナップは今後の動向が分かりません。ちょうどアルピニストが進みの症状が酷くなってきているので修理がてら一本何か安いものをいっとこうかと物色。キングマスターやバンビーノあたりと考えましたが、やはりここはダイバーズウォッチ。しかし、あれだね、オリエントのダイバーズウォッチは普通っぽい色が中々無い。結構奇抜な色使いだったんですが、見ているうちにちょっとよく見えてきた。で、そこそこの値段のM-FORCEというこれまた6ビートの質実剛健モデルを買おうかと思いました。

 

あれ、どこにもない…。

 

なかなか良い性能で、そこそこ安いモデルなので世界的にも人気だったのだとか。その上、ディスコンになり、しばらくでないだろうという事で日本の正規モデルは全く見当たらず。あってもプレミア価格で買えない…。

 

ってことで、逆輸入モデルを物色。これまた、すでに色、モデル共に少なくなっていたのですが、ここは勢いで買おうと思い、その日の午後には発注。そして今日届きました。

 

 

なかなか個性的!セイコーのダイバーズのようなサブマリーナ的で無くていい感じ。そしてアイコンであるリザーブメーターが、ずっと時計を付けられない自分にはとても便利です!お値段も標準価格6万円の所、底値の2万円台。さすがに高級時計のように、細部までのシャープさはありませんが、お値段以上の出来で良いね!すごい重いけど!それが久し振りに心地良い!並行品も面倒見てくれるオリエントが素敵すぎます!オリエントもっと早くに買っておけばよかったなぁ。

 

と、チープメカニカルウォッチ沼というのも深いもので、セイコーファイブとか、各社の1万円から2万円の輸出モデルというのはものすごい深い沼となっています。それもまた楽しいんですが、二回オーバーホールすると本体価格を越えるというものを何本も所有するのも考えものなので、マニアの人は自分で整備したり、整備せずに使って駄目になったら新しいものを買うという感じの人も多いみたいです。

 

 

一本だけ持ってるデイトジャストはあまり普段しないですねぇ。どっちかというとガンガンぶつけがちなのでたまにしかしてあげて無いのがかわいそうな所。一度ゼンマイ切れして、オーバーホール後は快調に動いております。

 

アルピニスト二度目のキャリバー交換かな。なんかそれもちょっとかわいそうだね。今回は交換して、次回からは時計修理屋さんでオーバーホールしてもらおうかな。これもコストを考えるとちょっとぎりぎりの値段のモデルですけど、そういう体質が嫌いなんだから、物と付き合うのにコストを考えすぎてもいけませんね。そう、自分がゲームボーイを整備する労力を考えると品代なんて無いに等しいんですもんね。

 

高級時計マニアの兄貴と違い、お金の無い僕はチープウォッチばかりになりましたが、それもそれで結構楽しいものですね。まだまだ機械式時計も安くて機能的に良いものも沢山ありそうです。そういうものを使っていると、だんだん値段より付き合う時間が長いものが自分にとってかけがえのない物になって行くような気がします。だって、ロレックスなんてほんと冠婚葬祭の時くらいしかつけてませんからねぇ。うちの親父も良い時計せずに、慣れたクオーツのセイコーをずーっと愛用しています。

 

傷だらけで、12時の赤いマークも色あせてしまったアルピニスト。手荒く使ってすまないなぁって思っているんですが、無くなっては困るのも本音。ここはしっかり整備してもらって、また一緒に色んな思い出を作っていきたいですね。その間は、オリエントM-FORCEに頑張ってもらおう。

 

今となってはスマフォの時計で時間を確認。そして時計がくるってないかスマフォで確認と本末転倒だったり。でも世代なのか、腕時計が無いとなんか寂しいんですよね。そして、クオーツも大好きなんですが、やはり歯車とバネだけで動き続けるという自動巻きや手巻きの時計というものがとても不思議で魅力的に見えます。ゲーム好きの方は、機械式時計とかも好きな人多いんじゃないですか?高級時計はあまりわかりませんが、安くて楽しい時計がありましたら機械式問わずお教えください!