《蒼》
チューリップあらすじ
空門の家は代々、山の祭事、灯籠を持って山を練り歩き七影蝶を御神木に戻す役目がある。夏が終わって花が散ると出来なくなる。蒼の双子の姉、藍はずっと眠り続けていた。10年前蒼が光る蝶が見えると言ったことを誰も信じなかったので蒼が怒って山へ逃げたが、藍が妹のことを信じてあげられなかったことを悔いて山へ蝶を探しに来て崖から転落。眠る藍を起こすためには藍の記憶の七影蝶を見つけてキスで体に戻さなければならないので、蒼は蝶に触れ色々な人の記憶を見る。だが記憶を見ることは禁忌とされており、なぜなら脳がパンクしてしまうから。だから蒼は脳を整理するため所構わず眠っていた。羽依里と蒼は駄菓子屋で落ち合ううちに好き合うが、藍が目を覚ますまで蒼はそのことは考えられないので、藍が目を覚ましたら付き合う約束をする。蒼は羽依里を想う気持ちのおかげで沢山の記憶を見ても自分を保つことができ、隣に居ることで安心して眠ることができた。ある日藍の心臓が止まりなんとか持ち直すが、蒼は一刻も早く蝶を探さねばと山へ、羽依里も蒼を追うが既に沢山の記憶を見てしまい眠っていた。そんな時藍の蝶が蒼を守るように飛んできて、羽依里は記憶を見る。蒼にはその蝶が見えなかった。自分をどう思っていたのか知るのが怖くて見たくなかったのだ。羽依里はキスして記憶を伝え、山を降りて藍を起こす。体はリハビリが必要だが蒼が10年間藍に語りかけ続けてきたおかげで藍には聞こえていて、普通に年相応に話すことができた。姉妹は感動の再開をし、翌日は島の人達次々病院に来るが入れ替わるように蒼が1週間眠りについてしまう。一度目を覚まし「御神木に連れて行って」と頼まれ羽依里は蒼を背負って向かう。途中蒼の体から七影蝶が漏れ続ける。正式に付き合うことにし、夏が終わってもバイトして週末や秋冬春も会いにくると約束する。御神木に着く頃には蒼は眠ってしまい、花が散ってしまったため蒼の蝶を捕まえることができなかった。来年の夏絶対に目覚めさせると決意。島に帰って蒼からもらった強さで部活を正式に退部し、風変わりなバイトで蒼への話のネタを集め週末には島の病院へ会いに行く。寝たきりの蒼に沢山の話をし、沢山の季節を過ごし、次の夏。蝶を探し、蒼を目覚めさせる。