なぜ今iPhoneで?「スーパーマリオ ラン」のことを、宮本茂さんに聞いた | 任天堂ニュース速報(任天堂ニュースアーカイブ)

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これが、どれくらい変わったことなのか、たとえ話をしてみよう。

想像してみてほしい。
ディズニー製の特別なテレビがあったとしよう。
そのテレビでは、ディズニー映画しか見ることができない……としたら?
ディズニーのキャラクターを観ようとするたびに、他のすべての番組を観るのにつけているテレビを消し、ディズニー専用のTVをつけるのは普通のことだろうか?しかも、この普通のテレビとあまり値段の変わらないテレビは、4、5年ごとに交換する必要がある。

そんなテレビを誰が購入し続けるだろう?確かに、そのテレビで番組を観たがる人はいるだろう。
でも、ディズニー映画は好きだけれど、そんなにお金は持っていない。
そんな平均的な消費者は、どうだろう?
任天堂は、常に「ディズニー専用TV」のような自社ハードウェアを使ってもらうことを前提に、ゲームソフトを販売してきた。
事実、史上最も愛されるゲームシリーズとも言える「スーパーマリオブラザーズ」は、任天堂のデバイス以外ではプレイすることができなかった。

この状況がついに変化する時が来た。
クリスマスを前にして、「スーパーマリオ ラン」が、何百万ものiOSデバイスに向けてリリースされるからだ。

BuzzFeed Newsは12月6日、任天堂で「クリエイティブフェロー」という控えめな肩書きを持つ宮本茂さんに、「スーパーマリオ ラン」について聞いた。
64歳の宮本さんは、妖精のような髪型と悪戯っ子のような笑顔で現れた。
記者がゲームについての概要説明を受けている間、宮本さんは、とりとめもなくアコースティックギターを演奏しながら、時間を潰していた。

さて、マリオの産みの親は、ゲーム界で最も有名なキャラクターのスマホデビュー直前に、どのようなことを感じているのだろうか?
「オリンピックの閉会式に使ってもらったりして、世界中の人がまだマリオが日本から出たキャラクターだってことを、知らないということがことが分かって。
久しぶりにマリオと接した人も多いようです。
スマートフォンは世界中での数はすごいですし、届いていない地域の人にも届くので、すごくワクワクしています」
任天堂は「携帯端末でマリオをプレーできるようにして欲しい」というユーザーからの声を、ずいぶん長い間、聞いてきた。

「スマートフォンが出る前の、携帯電話のころから、ゲームはこれ(携帯端末)で動くのでは、と言われてきた。
けれど、ゲームプレイとしては十分な手応えがなかったんですね。
ここ2、3年のレベルになって、やっと、ゲーム専用機でなくてもそこそこのレベルが作れるようになったという手応えを感じてきました」
「スーパーマリオ ラン」で、宮本さんはようやく、ユーザーに提供したいと思っていた経験を提供できる環境が整えられたと感じている。
「スーパーマリオ ラン」は一見、私たちがよく知っているスーパーマリオの洗練されたバージョンのように見える。
しかし、大きな違いがある。
マリオはユーザーの助けを借りずに走る。
操作は一種類だけ。
タップするとジャンプする。
長押しすると、さらに高くジャンプする。

ボタンを押さなくてもキャラクターが動くプラットフォームゲームは、少なくとも2010年以降、携帯端末で人気を博してきた。
キャラクターがどこかに入り込んだり、どこかに走り去ったりした時のみ、プレイが終わる「エンドレスランナー」と言われるサブジャンルもこの一部だ。