季節外れといってもいいほど、本当に良く降りました。一昨日も帰宅途中大雨で、自宅に戻った頃にはずぶ濡れでした。このまま梅雨入り・・・ということはないでしょうが、最近は異常気象ゆえ何が起こるか分かりません。被災地の天候が気がかりです。あまりお天道様が暴れなければ良いのですが。今日の大阪、神戸は久しぶりに爽やかです。

 話はコロッと変わり、一昨日届いたMTJ(メディカルテストジャーナル:臨床検査の定期発行誌みたいなもの)を読んでいますと、「特集:チーム医療」が組んでありました。NSTやICTが当然のことながら掲載されていたのですが、私の目を引いたのは「救命救急検査士」。何が興味深かったのかというと、この内容、ブログにも掲載していますが、私が約十数年前に書いたもので提案したそのもの。ようやくこのような時代になったのか、との感慨よりも、まだまだ遅れているなぁとの危機感。当時(2000年6月掲載)書いたものをそのまま掲載してみます。ちなみに舞台となった亀田総合病院HPにはまだUPされていませんでした。
http://www.kameda.com/about/facilities/general_hospital/floor/floor_02.html

http://koji-arai.blog.so-net.ne.jp/2011-01-11-1
【緊急検査室の設立】
 賛否両論はあると思いますが、まったく新しい観点からの取り組みを考えてみました。緊急検査は時間内についてはル-チン検査の一部として、時間外についてはオンコ-ルや当直制といった形式を取られている施設がほとんどであると思います。これは検査室の一部といった観点でのものですが、時間内外も緊急検査を取り扱う検査室として新設することができないでしょうか?まだ机上の空論にすぎませんが私案を述べたいと思います。
 (基本構想)
  1. 検査科とは独立した部門であること。
  2. 時間内外全ての緊急検査に24時間対応すること。
  3. 輸血管理室を含めること。
  4. 配属されるスタッフは、救命業務が可能であること。
  5. 救急救命センタ-内もしくは、緊急(救急)外来室内に設置すること。
 (部門構成内容)
  緊急検査室は、救急救命センタ-もしくは緊急(救急)外来診療部門に含まれる。
  救急救命センタ-もしくは緊急(救急)外来室の構成
  1. 緊急(救急)外来診療部門
  2. 緊急検査部門(病態検査、生理検査)
  3. 輸血管理部門(輸血検査室、輸血検査管理室、輸血運用管理室)
  4. 情報管理部門
 我々自身の職域を拡大し存在意義を高めるためにも抜本的意識改革をおこない、
常に問題意識を持ちながら業務につくことが必要なのではないでしょうか?


 ここからは別の話題に移ります。

 親方日の丸であるとかお役所仕事といった言葉には、縦割り行政であるとか、柔軟性に乏しいであるとか、そのようなイメージが付きまといます。先般の食中毒事件におけるお役所の弁解、本当に苦しい言い訳ですね。消費者のために仕事をされているとは到底思えないものです。私以前は親方日の丸でしたし、お役所に勤めていましたけど、このような対応したことないです。同じ穴のムジナと言われるのが本当に辛いです。


砺波店、開店以来検査なし 「えびす」食中毒 北日本新聞 5/11
 
http://webun.jp/news/A100/knpnews/20110511/38385
 県は10日、食中毒で死者3人が出た「焼肉酒家えびす砺波店」に、2009年1月の開店以来、一度も立ち入り検査できていないことを明らかにした。担当者が検査に行ったが、営業時間外で店内に入れなかったためという。
 県によると、立ち入り検査は食品衛生法に基づく。飲食店などを五つのグループに分け、年間の標準検査回数を設定し、焼き肉店は年2回を基準としている。
 一定の時間内に特定の地区で抜き打ちで行うため、営業時間外の店は入れないこともあるという。
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5月12日付 編集手帳 読売新聞コラム
 
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20110511-OYT1T01144.htm
 “白衣の天使”英国の看護師ナイチンゲールも、お役所仕事には往生したらしい。クリミア戦争の戦傷兵を収容した病院では、毎食の肉は骨も含めた重さで量られ、患者に割り当てられた
◆なかには骨ばかりの食事になる患者もいる。彼女は骨を除いて量るべきだと進言した。木原武一さんの『大人のための偉人伝』(新潮選書)によれば、陸軍の回答は以下の通りであったという。「肉から骨をはずすには陸軍の新しい規則が必要だ」
◆世にお役所仕事の種は尽きまじ――きょうが生誕の日であるナイチンゲールの溜(た)め息が聞こえてきそうである
◆原発事故で警戒区域になっている福島県川内村の住民が2時間の一時帰宅を認められたが、帰宅にあたって国から同意書に署名を求められたという。〈自己の責任において立ち入ります〉。何のために必要な署名であったのか。冷たく突き放すかのような手続きに、住民から反発の声が上がったのは当然だろう
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 次の話題は私が本当に苦手な税金問題。はっきり正直に言ってさっぱり分からんです。そのようなものがコメントをするのも何(難?)ですので、記事を掲載するにとどめます。どなたか詳しく教えてください。


税と社会保障:未成年の医療費軽減 中学生以下1割、世代負担を平準化--民主党素案 毎日新聞 5/12
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110512ddm001010067000c.html
 政府の税と社会保障の一体改革に関し、民主党の「社会保障と税の抜本改革調査会」(会長・仙谷由人官房副長官)がまとめた医療・介護制度改革素案の全容が11日、明らかになった。現役・高齢世代の負担を公平に近づけるため、中学生以下の医療費の窓口負担割合を1割とするなど、原則2~3割の未成年の負担軽減を図る。また支払額に上限を設けている高額療養費制度を、難病患者ら長期療養者向けに拡充する方針を打ち出し、財源として一般外来患者の窓口負担に一定額を上乗せする「受診時定額負担制度」の導入も検討するとしている。
 民主党は素案を近く政府の「社会保障改革に関する集中検討会議」(議長・菅直人首相)に提案する。同会議が5月末にまとめる社会保障改革案に反映させることを目指す。
 素案では、高齢者に偏りがちとされる社会保障給付に関し、「若者や現役世代に過度に依存する状態から脱却しなければならない」と指摘している。具体的には医療費の自己負担割合(現行は原則▽0歳~小学校就学前2割▽小学生~69歳3割▽70~74歳2割▽75歳以上1割)の見直しを明記し、中学生以下を1割、20歳未満は2割へ引き下げる一方、軽減措置によって1割に抑えている70~74歳は、本来の2割に戻すと例示している。
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税と社会保障:民主の医療・介護改革素案(要旨) 毎日新聞 5/12
 
http://mainichi.jp/select/science/news/20110512ddm005010149000c.html
1<改革の必要性>
 我が国の「皆保険」は将来にわたって維持しなければならないが、その土台が揺らぎ始めている。国民全体が医療や介護の実態を正しく理解し、過剰サービスは享受せず、若者や現役世代に過度に依存する状態から脱却しなければならない
2<改革の方向性>
 1、精神科医療、予防医療など(自公政権時代の)社会保障国民会議で検討が不十分と思われる項目について、2025年を見据えた検討を加える
 2、地域に必要な医療・介護従事者の確保と調整のスキームを検討する
 3、包括的な医療・介護連携のための機能分化とネットワーク構築を進める
 4、5(略)
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 ここからは本日の特集コーナーになります。本日は癲癇(てんかん)を取り上げてみました。

 本邦における発症率が1%とも累積発症率が3%ともいわれている「てんかん」という病気ですが、正しい知識を持たれている方は非常に少ないのが現状ではないでしょうか?義務教育現場である小学校や中学校では、先生方が正しい知識を持たれている方は殆どおられないことにも愕然となりますが、これはどうしてなのでしょうか?

 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)の範疇であり、障害年金も取得できることもあり、いわば差別的な扱いを受けているからかもしれませんし、誤った認識を持たれている方も多いのも一因かもしれません。しかし幼少
期においてはてんかんと熱性けいれんとの境界が微妙であり、臨床上、症例を多く認められるのも歴然たる事実です。

 先月、てんかん患者がクレーン車走行中に事故を起こし、6人の尊い命が奪われるというショッキングな事件が発生したことは皆さんも記憶に新しいところではないかと思います。しかしこのケースにおいては、事故を起こした方が運転免許申請時にてんかんであることを隠していたり、薬を服用せずに運転していたりとと複数の過ちが重なった結果、あのような大惨事となりました。まずは日本てんかん学会の声明が掲載された記事をご覧ください。


てんかんが原因とみられる交通事故は広島でも 栃木のクレーン事故受け、てんかん学会が声明 日経メディカルオンライン 5/11
 
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201105/519691.html
 日本てんかん学会は、4月18日に栃木県鹿沼市でクレーン車を運転していた20歳代の男性がてんかん発作を起こして運転操作を誤り、登校途中の小学生6人を死亡させた事故を受け、「きわめて遺憾」とする声明を出した。
 全国紙などの報道によると、事故は運転手の男性がクレーン車を運転中、てんかん発作を起こして意識を失ったことが原因とされている。
 学会は声明の中で、「てんかんは多様な病態からなり、多くの場合は治療により発作は完全に抑制される。一定期間、発作が抑制されるとその後の再発率は急激に低下し、2年間発作が抑制された場合には、てんかんのある人の事故の発生率は一般の人と変わらない」とし、日本をはじめとする多くの国において、てんかん患者の運転は一定の条件下で許可されている現状を説明した。
 ただし、大型免許および第2種免許に関しては、「日本てんかん学会は、てんかんのある人は原則として適正はないとの見解を以前から公表している」とし、その上で、「今回の事故の加害者が、もし病気を申告せず、大型免許を取得していたことが事実であれば、きわめて遺憾」と結んだ。
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 では「てんかん」というものがどのような病気なのか、についてご説明します。

 「てんかん」についてはかなり多くのサイトで紹介され、情報は氾濫状態なのですが、その中でも分かりやすいものをピックアップしてご紹介します。今回はウィキペディアは難しいことを書き並べているため、序文のみのご紹介です。その前に、脳がどのような働きをしているのか、おさらいです。


【脳のはたらき】 http://www.tenkan.info/about/hataraki.html
 脳では「電気信号」で情報が伝達されます
 人間の体には、神経が張りめぐらされており、電気信号によって情報を伝達しています。脳は、その神経細胞が多く集まり、さまざまな情報を処理しています。
 例えば、目や耳から入る情報、皮膚で感じる情報、匂いや味などの情報は、神経を通じて脳に伝達されることによって、「きれい」、「暑い」などと感じるのです。逆に、脳からの命令、つまり、「話す」、「走る」などのように、意識することによって体を動かすことができます。さらに、自分では意識していなくても、心臓の動きを調節したり、呼吸したりなど、脳は常に命令を出しています。
 脳は、感情・情緒・理性などの精神活動を制御したり、記憶の中枢であったりもします。このように、脳は人間が生活する上でなくてはならない、非常に重要な働きをもつ器官なのです。
 ですから、なんらかの原因で脳内の電気信号が乱れると、脳は適切に情報を受け取ったり、命令できなくなり、体の動きをコントロールできなくなるのです。

脳の部位とその働き
 人間の脳は、大きく分けて、大脳、小脳、間脳、脳幹などによって構成されていて、中でも人間らしい複雑な行動をコントロールしているのが大脳です。大脳は、前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉の4つに分けられ、部位によって働きが異なります。

各部位の働き
<前頭葉>
 ・手足など、体の各部を動かす指令を出します。
 ・思考・推理・理性・学習・選択などの高度な情報処理をつかさどります。
<頭頂葉>
 ・皮膚や耳などから入る感覚情報を分析します。
 ・空間を認識します。
<後頭葉>
 ・人の顔や物の形など、目から入った情報を認識します。
<側頭葉>
 ・耳から入った音や言葉の情報を認識します。
 ・側頭葉の内側には、記憶に関わる部分である海馬(かいば)があり、てんかん
の焦点となることが多い部分です。


てんかん
 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A6%E3%82%93%E3%81%8B%E3%82%93
 てんかん(癲癇、Epilepsy)とは、脳細胞のネットワークに起きる異常な神経活動(以下、てんかん放電)のためてんかん発作を来す疾患あるいは症状である。WHO国際疾病分類第10版(ICD-10)ではG40である。WHOによる定義によるとてんかんとは『種種の病因によってもたらされる慢性の脳疾患であり、大脳ニューロンの過剰な放電から由来する反復性の発作(てんかん発作)を主徴とし、それに変異に富んだ臨床ならびに検査所見の表出が伴う』とされている。病因が大脳ニューロン由来の過剰な活動であるため、大脳ニューロンを由来としないジスキネジアはてんかんではない。また経過が慢性反復性でなければならないことから、脳炎、外傷後、薬物中毒の離脱期におこる痙攣はてんかんではない。


どんな病気?/てんかんの定義 メンタルナビ
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/index.html
 てんかんは、「さまざまな原因によって脳の神経細胞が過剰に興奮し、同じタイプの発作が繰り返し起こり、発作以外にも意識や運動機能の低下などの多種多様な症状が伴う」と言われています。てんかんというと生まれつきの病気と考えられがちですが、脳炎や髄膜炎、あるいは交通事故などによる脳外傷によってもてんかんは引き起こされます。
 てんかんという病気を理解するには、「脳が発作を起こしやすくなった状態」と考えるとわかりやすいかもしれません。発作を起こしやすい状態を「発作準備性」といいますが、原因は何であれ、てんかんは発作準備性が異常に高くなった状態ということができます。発作準備性が亢進した結果、発作が反復して起きるのです。


てんかんとは てんかんinfo
 
http://www.tenkan.info/about/index.html
 てんかんは、発作を繰り返し起こす大脳の慢性疾患です。てんかん発作では、大脳に備わっている働きがいろいろな形で現れるので、その症状は極めて多彩ですが、1人1人の患者さんの発作の形はほぼ一定しています。1人の人にほぼ同じ形の発作が繰り返して起こることが、てんかんの特徴です。
 てんかん発作は、脳内の神経細胞がいっせいに過剰に興奮する(電気信号を送る)ために起こります。神経細胞は、普段は弱い電気信号のやり取りで情報の受け渡しをしていますが、突然、強い電流が流れることによって、意識がなくなったり、手足のけいれんが起こったりするのです。このとき、脳波に異常な波(棘波・きょくは)が現れます。


 てんかんの種類は症状自体が個体差でかなり異なるため、非常に多いようですが、実は4種類に分類されています。発作タイプの分類は「部分タイプ」と「全般タイプ」があり、原因分類は「原因不明」「腫瘍や交通事故等による脳の器質的障害が原因」に分かれます。


【特発性局在関連性てんかん】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/ruikei1.html
 良性ローランドてんかんが代表的です。特発性局在関連性てんかんは、基本的には思春期になるとほとんどが治るタイプのてんかんです。
<中心側頭部に棘波(きょくは)を示す良性小児てんかん>
 2~12歳頃に発症し、特に4~9歳の間におきやすいてんかんです。発作は睡眠時、主に眠り始めや明け方に生じ、口の片側が引きつる(ミオクロニー発作)などの症状がみられます。唾液が多く分泌されて生じるゴボゴボという音で周りが気づくことがあります。通常、発作時間は1~2分で、発作頻度も月~年単位と少なく、15歳頃には消失する予後がきわめて良好なてんかんですが、まれに16歳以降に強直間代性けいれんが出現します。「良性ローランドてんかん」とも言われています。
<パナイトポウルス症候群>
 1~14歳に発症し、特に4、5歳におきやすいてんかんです。発作は主に睡眠時で、吐き気が認められる自律神経発作です。発作が進行すると、意識が低下して半身もしくは全身のけいれんとなり、30分以上続く場合が多いのですが、予後は良好で思春期までに寛解します。小児後頭葉てんかんの一種とも言われます。

【特発性全般てんかん 】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/ruikei2.html
 小児欠神てんかん、若年ミオクロニーてんかん、覚醒時大発作てんかんなどが代表的です。特発性全般てんかんは治りやすいタイプのてんかん群です。
<小児欠神(けっしん)てんかん>
 4~14歳小児(特に5歳~7歳におきやすい)に発症して、頻発する欠神発作(1回4~20秒で日に数10回以上)を特徴とするてんかんです。発作は過呼吸症候群*で誘発されやすいという特徴があります。頻回の発作のため、集中力の低下や学力の低下で周囲が気づくことがあります。予後は良好で通常12歳までに寛解します。思春期に強直間代発作が出現することがありますが、発作頻度は低く薬剤への反応性は良好です。「ピクノレプシー」とも言われます。
<若年ミオクロニーてんかん>
 8歳~30歳(特に12歳~18歳におきやすい)に発症することが多く、左右対称に不規則なミオクロニー発作がみられるてんかんです。発作は寝起き直後に起こることが多く、睡眠不足や過度のストレス、アルコール、光刺激などで誘発されやすいとされています。ミオクロニー発作と合わせて全般性強直間代発作(ミオクロニー発作発現の数年後に出現)や欠神発作が認められます。薬剤への反応は良好ですが、中止すると再発することが多いのが特徴です。「衝撃小発作」や「ヤンツ症候群」とも言われます。
<覚醒時大発作てんかん>
 6歳~28歳(特に10歳代におきやすい)に発症することが多く、強直間代発作が主体で寝起き直後に多くみられるてんかんです。欠神発作やミオクロニー発作を伴うこともあります。光過敏性を伴うことが多く、睡眠不足によって誘発されやすいな
ど、若年ミオクロニーてんかんと共通する特徴を有しています。薬剤への反応は良好ですが、中止すると再発することが多いという点も若年ミオクロニーてんかんと似ています。

【症候性(潜因性)局在関連性てんかん】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/ruikei3.html
 側頭葉てんかん、前頭葉てんかん、後頭葉てんかんなどが代表的です。症候性局在関連性てんかんのほとんどはあらゆる世代にみられます。
<側頭葉てんかん>
 3歳半~10歳に発症し、けいれんを伴わず意識レベルの低下とともに自動症が現れる複雑部分発作を特徴とするてんかんです。発作の多くは、胃の不快感や凝視・動作の停止に始まって、口をペチャペチャさせる自動症が続き、発作後の数分から十数分のもうろう状態となります。薬剤に反応しないことが多く、特に内側側頭葉てんかんは外科治療が有効です。
<前頭葉てんかん>
 睡眠中に起きやすく、単純部分発作、複雑部分発作、二次性全般化発作、あるいはこれらの組み合わせがみられるてんかんです。数秒から十数秒の持続時間の短い発作が日に数回以上繰り返し起こり、発作の始めから激しい運動症状を伴います。知的機能の低下がみられることがあります。
<後頭葉てんかん>
 主に視覚発作または眼球偏位(極端に目が上向きになるなど)を伴った単純部分発作を特徴とするてんかんです。視覚発作は、閃光、光の点滅、さまざまな色の図形、多彩な色の虹などが見えることが多いです。複雑部分発作、二次性強直間代発作などになることもあります。薬剤に反応しないことが多く、知的機能の低下がみられることがあります。
<小児の慢性進行性持続性部分てんかん>
 1~14歳(特に10歳未満でおきやすい)で発症することが多く、上気道炎などの急性感染の後に、全般性強直間代発作、単純部分発作、複雑部分発作がみられます。その後徐々に、麻痺や言語障害、感覚障害、視覚障害が現れます。CTやMRIなどの画像上で脳の萎縮が認められ、身体的、知的に機能低下が進行します。発症年齢が高いほうが低いケースに比べ予後が良いことが知られています。「ラスムッセン症候群」の場合もあります。

【症候性(潜因性)全般てんかん】
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/ruikei4.html
 早期ミオクロニー脳症、サプレッションバースト*を伴う早期乳児てんかん性脳症(大田原症候群)、ウエスト症候群、レノックス・ガストー症候群などが代表的です。これらは「てんかん性脳症」にも分類され、頻回に続く全般発作、激しい脳波異常、高率な知的機能の低下が特徴で、きわめて治りにくいタイプのてんかん群です。
<早期ミオクロニー脳症>
 生後3カ月以内、多くは新生児期に発症する脳波上サプレッションバーストを示す難治性のてんかんです。発作はミオクロニー発作と部分発作が中心で、無呼吸、顔が紅くなるなどの自律神経症状を伴う眼球偏位、部分的間代発作、複雑部分発作や二次性全般化部分発作が覚醒、睡眠時ともに頻発します。薬剤に反応しないことが多く、予後は不良で、障害が残ったり、死亡する例も少なくありません。
<サプレッションバーストを伴う早期乳児てんかん性脳症>
生後数カ月以前の乳児の 早期に頻発する強直発作を特徴として、脳波で覚醒・睡眠を問わず持続的にサプレッションバーストが認められる難治性のてんかんです。生後4~6カ月の間にウエスト症候群に移行し、一部はさらに1歳以降にレノックス・ガストー症候群に移行することが多いとされています。薬剤に反応しないことが多く、発作が消退しても心身の障害を残し、早期死亡の例も少なくありません。「大田原症候群」とも言われます。
<ウエスト症候群>
 多くは生後4~7カ月で、ほとんどは生後12カ月までに発症します。物音にびっくりしたかのように手足を伸ばしたり曲げたりする強直発作に加え、重篤な精神・運動機能障害をあわせもつ乳児期独特の難治性てんかんです。発作は数秒の間隔をおいて数回繰りかえし、発作は1日数~数10回生じます。今まで顔をみて微笑んでいたのに笑わなくなったなど、今までできていた周囲への反応が鈍ったように周りが感じることがあります。予後はあまり良くなく、発作が消退しても知的障害を残すことが多く、一部はレノックス・ガストー症候群に移行します。
<レノックス・ガストー症候群>
 2~8歳(特に3歳~5歳におきやすい)に発症し、ウエスト症候群などの他のてんかん性脳症から移行してくる例が多くみられる難治性てんかんです。強直発作が主体で、他に欠神発作やミオクロニー発作、脱力発作など多様な発作のタイプを示します。重篤な知的機能の低下を残すことが多いとされています。


 先ほども少し触れましたが、100人に1人とも3人とも言われている病気ですが、各年齢層でどのような傾向にあるのか、ご紹介します。


どれくらい多いの? メンタルナビ
 
http://www.mental-navi.net/tenkan/rikai/byoritsu.html
 多くの研究により、てんかんの有病率はおよそ0.5~1%程度と考えられており、決してまれな病気ではありません。累積発病率でみても、出生から20歳までのてんかんの累積発病率は約1%ですが、75歳までの累積発病率は3%に達します。つまり約3%の人が生涯のいずれかの時点でてんかんをもつことになります。
【生後1年未満の発症が多く、ほとんどが思春期までに発症します】
 てんかんの発症率を年代別にみると、生後1年未満の発症が圧倒的に多く、またほとんどのてんかんが10歳までに発症しています。10歳を超えると発症率はなだらかに減少していきます。
 乳幼児期の発症が圧倒的に多いのは、その時期の子どもの脳が発達途上にあるためです。乳幼児期の脳が発達するスピードは、生後直後が最も速く、だいたい3歳ぐらいまでに成人の脳の8割程度まで完成するとされています。その後、脳の発達はゆるやかに進みますが、てんかんの発症は脳の発達速度に一致して起こっており、脳の発達が完了する10代後半にはてんかんの発症が激減していきます。
【老年期には脳血管障害などの疾患が原因で発症がふたたび増加します】
 老年期になると、脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷、脳変性疾患などが原因でてんかんの発症がふたたび増加します。老年期のてんかんでは、局在関連性てんかんが70~80%前後と多く、すべて症候性です。初発年齢は老年期に初発したものを含め、20歳代を中心にすべての年齢層にわたっています。
 一方、老年期における全般性てんかんの比率は20~30%前後で大部分が特発性ですが、この群は老年期以前、多くは20歳未満で発症したものです。したがって、老年期に新たに発症するてんかんはほとんどが症候性の局在関連性てんかんといえます。
【明確な病因が特定されるてんかんの割合は1/3程度に過ぎません】
 てんかんの原因となる病因の割合をみると、特発性(ここでは潜因性を含む)が約65%、症候性が約35%となっており、明確な病因が特定されたてんかんの割合はおよそ1/3程度に過ぎません。世代別の病因をみると、子どもの場合は先天性疾患によるものが多く、青年期では頭部外傷、壮年期、老年期と加齢にしたがって脳血管性障害の割合が増えていきます。

有病率: ある一定の期間にその病気に罹っている人の割合のこと。
累積発病率: ある一定の期間にその病気を発症した人の割合のこと。
発症率: ある一定の期間にその病気が新たに発病する人の割合のこと。