皆さん、こんばんは。神戸の新井です。


 今日も、あちらこちらで大雨等の被害が報道されています。ほんの10年前くらいには考えられなかったような状況が続いています。北九州地方や、山口近辺の皆さん、大丈夫でしょうか?関東では竜巻も発生したようですね。台風17号も発生し、秋雨前線を刺激する予断を許さない状況となりつつあります。皆さん、くれぐれもお気を付け下さい。


 昨日9/1は防災の日。各新聞社の社説やコラムはこの話題を取り上げていましたが、当たり前のことを当たり前に書いているだけで、私が見た中では心に響くものはありませんでした。何故なのかは判りません。最近のお寒いマスメディアの状況を見ていて不信感という先入観があるせいなのか、どうしても何か他人事のように書かれているようにしか見えないのです。かくいう私も阪神淡路大震災や東日本大震災で仲間や友人や知人を亡くし、その多くの方々の多くの思いや災害の悲惨さを伝承すること、またそう言った状況に陥らないように整備することが私の使命と考えてきたのに、もっと頑張れるはずなのに、と焦燥感とともに自問自答する日々が続いています。良い意味で自身のギアを入れ替えようとこのメールニュースも再開させましたが、まだまだ頭の中がきちんと整理できておらず、支離滅裂な文章となり申し訳ありません。そのうち、しっかりと皆さんにもお伝えできるようにしますので、もうしばらくの間はご辛抱ください。

 さてここからは本日の特集記事に移ります。 

 ダニというとあまり気持ちのいいものではない、とのイメージを持たれている方も多いかと思います。私もそのうちの一人。想像するだけで背筋がぞっとしますので、話題的にそっとしておきたいものでもあったのですが、やはり正確な情報をお伝えしなければ、と思いキーボードを叩きました。食わず嫌いと言いますように、知らないのに嫌いと言ってはダニさんに失礼かとも思ったので色々と調べてみたのですが・・・やっぱり好きにはなれません。第一印象通り。

 それではダニとは何ぞや?というところから入ってみたいと思います。以下、敬愛するウィキペディアからの一部引用です。


ダニ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%8B
 ダニ(壁蝨)とは、節足動物門鋏角亜門クモ綱ダニ目に属する動物の総称である。世界で約2万種と言われている。比較的小型のものが多く、多くのものは1mm以下程度。
 非常に多様性に富み、様々な面で人間生活にも関わりがある。動物について吸血するものがイメージとして強いため、転じて人間社会の中で、他人の稼ぎを巻き上げて生活するものなどに「社会のダニ」という使い方をすることがある。
【人間との関わり】
 直接に人間から栄養を摂取するするダニ、農業害虫、食品(小麦粉等)につくもの、糞などがハウスダストとしてアレルギー性疾患のアレルゲンになりうるものなど、人との関わりは深い。
 常温の食品を餌とするダニの侵入を放置した場合、アレルギー疾患のある人間がそのまま食すことで気管支を腫れあがらせ呼吸不全に陥る可能性があるため、隙間なく完全に密閉しない場合は注意を要する。
 ツツガムシは、本来はノネズミを吸血するものだが、まれに人間につくこともあり、その際、ツツガムシ病を媒介する。これ以外にもダニによって媒介される病気がいくつかある(ライム病、回帰熱の一部、ロッキー山紅斑熱など)他、ニュージーランドでは現地に住む男性の耳の中でダニがおよそ100匹繁殖していたと言う例もある。
 吸血性のダニは、家畜にもつく。また、ダニが媒介する家畜の病気も存在する。
 利用の面では、ハダニを防除するために、ハダニを捕食するカブリダニがいるので、これを生物農薬として利用している例などがある。
 また、ヨーロッパではチーズダニがチーズの熟成のために利用される(ミモレット、エダムチーズ等)。
 ダニ類を駆除するために用いる薬剤を殺ダニ剤という。
 人がダニに血を吸われた場合は無理やり引き抜くとダニの頭部が残り、化膿などを引き起こすことがある。このため、無理やり引き抜かずにそのまま専門医の治療を受ける。

【ダニに関係する病気】
・ツツガムシ病 - ツツガムシリケッチアの感染によって引き起こされる、人獣共通感染症のひとつであり、野ネズミなどに寄生するダニの一群であるツツガムシが媒介する。日本でも毎年死者がでる。
・ライム病 - ノネズミやシカ、野鳥などを保菌動物とし、マダニ科マダニ属のシュルツェマダニ(日本以外では、Ixodes ricinus(ユーラシア大陸)、Ixodes scapularis、Ixodes pacificus(北アメリカ大陸)群のマダニ)に媒介されるスピロヘータの一種、「ボレリア」 の感染によって引き起こされる人獣共通感染症のひとつ。感染症法における四類感染症。
・日本紅斑熱 - ダニに刺されて日本紅斑熱リケッチアに感染することで高熱や赤い斑点、刺し傷が体にできる。1984年に徳島県で発見された新興感染症であり、2009年までの5年間に470人が発症、2006年と2008年には死者が出た。1999年から感染症法4類感染症。
・ロッキー山紅斑熱 - 1906年リケッツにより発見された初めてのリケッチア。マダニにより感染する。世界中に分布する。
・2007年から中国でブニヤウイルス科のウイルスをダニが媒介した病気により、30人以上死亡したと言われる(中国での血小板減少症候群の流行)。




 本邦でも大きく取り上げられた「重症熱性血小板減少症候群ウイルス」ですが、当初限局した地域での発生でしたが、徐々に拡大を見せています。この「重症熱性血小板減少症候群ウイルス」について、また「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」について以下に記してしておきます。


重症熱性血小板減少症候群ウイルス:ウィキペディア (一部引用)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E7%97%87%E7%86%B1%E6%80%A7%E8%A1%
80%E5%B0%8F%E6%9D%BF%E6%B8%9B%E5%B0%91%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4%E3%82%
A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9

 重症熱性血小板減少症候群ウイルス(Severe fever with thrombocytopenia syndrome virus)とは、ブニヤウイルス科フレボウイルス属に属するウイルスの一種。重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) の病原体として同定されたウイルスである。名称が長いので、しばしば同症候群の頭文字をとってSFTSウイルス(SFTSV) と呼ばれる。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは 国立感染症研究所 (一部引用)
 http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/sa/sfts.html
 SFTSは2011年に中国の研究者らによって発表されたブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される新しいウイルスによるダニ媒介性感染症である。2013年1月に国内で海外渡航歴のない方がSFTSに罹患していたことが初めて報告され、それ以降他にもSFTS患者が確認されるようになった。SFTSウイルス(SFTSV)に感染すると6日?2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こす。検査所見上は白血球減少、血小 板減少、AST・ALT・LDHの血清逸脱酵素の上昇が多くの症例で認められ、血清フェリチンの上昇や骨髄での血球貪食像も認められることがある。致死率は6.3?30%と報告されている。感染経路はマダニ(フタトゲチマダニなど)を介したものが中心だが、血液等の患者体液との接触により人から人への感染も報告されている。治療は対症的な方法しかなく、有効な薬剤やワクチンはない。


重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A 厚生労働省
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html



 最近の報道内容をピックアップして以下に掲載しておきます。


マダニ感染症:新たに4県でウイルス確認 毎日新聞(共同) 2013/08/29 (一部引用)
 http://mainichi.jp/select/news/20130830k0000m040054000c.html
 マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」のウイルスが、これまで患者の確認されていなかった福井、山梨、静岡、和歌山の4県のマダニから見つかったことが29日、厚生労働省研究班の調査で分かった。SFTSは2009年に中国で集団発生し、国内では今年1月に感染が初めて確認された。


マダニ感染症、東へ 中部地方でもウイルス確認 朝日新聞 2013/08/29

 http://apital.asahi.com/article/news/2013082900008.html
 【阿部彰芳】マダニが広げる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)のウイルスが、中部地方のマダニから見つかった。厚生労働省の研究班が調べた。患者はこれまで兵庫県から西側でしか見つかっていなかった。厚労省は「西日本以外でもかまれないよう注意して欲しい」と呼び掛けている。
 SFTSは2009年ごろから中国で患者が報告され、見つかった感染症。ウイルスは11年に初めて特定された。国内初の患者は今年1月に確認され、患者数は今月26日までに計39人、うち16人が死亡している。患者が見つかったのは九州から近畿地方の13県に限られていた。
 研究班は、中国地方から中部地方の9県で採取されたマダニを調べた。患者が未発生だった和歌山、福井、山梨、静岡の4県も含め、いずれの県でもマダニの一部から原因ウイルスの遺伝子が見つかった。関東や東北のマダニも調査中だ。長野、富山、岐阜、三重、香川の5県のシカや猟犬で感染の痕跡が見つかった。


県内マダニから感染症ウイルス 県「野山での服装注意を」 福井新聞 2013/08/30 (一部引用)
 http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/45170.html
 九州や中国地方で死者が出ているマダニ媒介の感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」のウイルスが、これまで患者が確認されていない県内のマダニから見つかったことが29日、厚生労働省研究班の調査で分かった。県内のマダニからSFTSウイルスが見つかるのは初めて。
 県は、マダニが生息する草むらなどに入る際に肌の露出を避けるよう警戒を呼び掛けている。
 SFTSは2009年に中国で集団発生し、国内では今年1月に感染が初めて確認された。国立感染症研究所によると、これまで近畿、中国、四国、九州など、西日本を中心に13県で39人の患者が報告され、16人が死亡している。
 福井大医学部の高田伸弘特別研究員(医動物学)らが参加する研究班は、今年春以降、マダニのウイルス保有状況や野生動物への感染の状況を調べていた。今回は、これまでに入手できた検体を用いた予備調査の結果を発表した。
 調査では、福井県を含む中部、近畿、中国、四国地方の9県のマダニを分析し、9県全てのマダニからSFTSウイルスを検出した。9県のうち福井、和歌山、山梨、静岡の4県は患者が報告されていない。
 研究班は、地域ごとの検体数にばらつきがあることから、ウイルスを検出したマダニの採取場所や個体数など詳細は明らかにしていない。今後さらに全国的な調査を進める。
 マダニは、寝具などに発生するダニとは異なり、主に野山に生息する。大きさは2~8ミリ。動物にかみついて吸血し、ウイルスに感染すると、発熱などの症状が出る。県健康増進課は、野山に行く際は長袖、長ズボンを着用し、帰宅後はマダニがかみついていないか確認を促している。マダニがかみついていた場合、無理に取ろうとせず、医療機関を受診するよう呼び掛けている。