どうも!
今回は前回告知した通り6月の新馬・未勝利を振り返る回にしたいたいと思います。
2020-2021シーズンの新馬戦が始まって1ヶ月経ちましたが、印象に残った馬と次走注目馬の成績、それとこの1ヶ月の総評の3点について書いていこうと思いますので、お付き合いください。


まず印象に残った馬から紹介していきたいと思います。
6月は東京・阪神・函館の3場で開催がありました。各場で印象に残った馬を順位をつけて3頭ずつ、これからの展望や特徴などについて紹介していきます。

東京
毎年6月の東京と言えば、各牧場の期待馬達がこぞってデビューする激戦区です。今年は例年に比べて、馬場の悪化の影響があるのかもしれませんが、大物感がある馬は少なく見受けられました。
その中でもクラシック候補になり得そうな馬も見受けられましたので、取り上げていきたいと思います。

1位 ブルーシンフォニー

6/21の1600mでデビュー。
出遅れ+直線詰まる中脚力の違いで完勝。武器はなんと言っても脚力。瞬発力もピッチの上がり方からして、かなりありそう。
クラシックとなると少し距離が長いかもしれないが、マイル路線での活躍に期待。朝日杯やNHKマイルを目指せる一頭。



2位 サトノレイナス

6/7の牝馬限定の1600mでデビュー。
道中はふわふわした感じでレースに集中していなかったが、直線向いてからの競馬は良いものがあった。
デビュー前の調教でも古馬オープン級を煽っているなど、脚力は間違いない。課題は全兄サトノフラッグと同じく加速力。勝負所で置いていかれる感じが見受けられるので、前目でレースを組み立てた方が良さそう。
もちろん牝馬の王道路線を目指すだろうが、マイル路線では怪しく映る。ただオークスはかなり向きそうで、現状のオークス候補筆頭。
秋緒戦でどのレースを使うのかも注目。



3位 ソングライン

6/20の1400mでデビュー。2着に敗れたが、トラックバイアス的にかなり不利があった中の2馬身差なので勝ちに等しい。
1400デビューだがマイルも十分にこなせそうで、牝馬らしい柔らかなストライドが特徴で、脚が長くすらっとした好馬体。
1位2位とは少し差はあるが、アルテミスSなどの重賞戦線で活躍して欲しい。



阪神
6月の阪神も有力馬が集結することが多いですが、今年は7月も阪神開催があるのですこし有力馬がばらけた印象です。それでも見どころある馬が何頭かいたので取り上げていきたいと思います。また、おまけとして番外編で一頭取り上げたい馬がいたので、そちらも紹介していけたらなと思います。

1位 ダノンザキッド

6/28の1800mでデビュー。
骨格がしっかりしていて500kg近い大型馬だが、脚長ですらっとしていて重苦しさはなく、むしろ軽いイメージのある好馬体。
なかなか両立の難しい「素軽いフットワーク」と長い脚を生かした「ストライドの広さ」が武器で、そこまでスピードを感じないのに速いタイプの馬。
クラシックディスタンスは全く問題なさそうだし、距離は長ければ長いほど良さが活きそう。
ここまでのデビュー馬で一番クラシックに近い存在と言っても過言ではないだろう。とりあえずは暮れのホープフルSを目標にしてもらいたい。



2位 アスコルターレ

6/7の1400mでデビュー。
スピードと操縦性にかなり優れていて、完成度の高さが魅力。
ドゥラメンテ産駒だが、父とは違ってかなりピッチがきく馬で、瞬発力には困らないだろう。その分距離はマイルくらいまでになりそう。
課題を挙げるなら、馬格が小さく消耗戦などのパワー勝負でどうなるかと言ったところ。
同厩の先輩であるタイセイビジョンと同じように京王杯→朝日杯のローテを目標にしてほしい。



3位 ワンダフルタウン

6/28の1800mでデビュー。1位で取り上げたダノンザキッドに負けはしたが、鋭い末脚を見せた。
直線でヨレたり、なかなか手前が決まらなかったりなど若さを見せたが、ラスト200mくらいからは頭が下がり重心が低くなったことで、首をうまく使えていた。
脚力はかなり良いものがあり、距離も伸びて良さそう。
ダノンザキッドのライバルになり得る存在。



番外編 ヨカヨカ

6/13の1200mでデビュー。
九州産馬ということでかなり珍しい一頭。
少しの出遅れもあったが、ノーザンファームの評判馬モントライゼとのマッチレースを制した強い勝ち方でスピード、脚力、持久力どれも良いものを持っていることを示した。
九州産馬限定戦はもちろんのこと、小倉2歳Sや函館2歳Sなどでも十分勝機がある一頭で、世代ナンバーワンスプリンターを目指して欲しい。



函館
6月の函館は芝ダートともに短距離戦の番組しかなく、クラシックとはまた別の路線を狙った馬達がデビューします。特に世代最初の重賞である函館2歳Sを目標とする馬たちも多くいるので、そういった馬たちを取り上げていきたいと思います。
また、こちらでも番外編で一頭取り上げたい馬がいましたので、そちらも紹介していきます。

1位 モンファボリ

6/20の1200mでデビュー。
スタートも速く、道中淀みないハイペースを楽に刻めるだけのスピード能力が武器。レコードタイムで走破したが、余力もありそうな勝ち方だったのも大物感を感じさせる。
さらに操縦性も高そうなので、崩れることは少なそう。
小柄な牝馬ということでパワーが求められる馬場や展開は課題になってきそう。
それを差し引いても函館2歳Sの有力候補ナンバーワンなのは間違いないだろう。



2位 フォドラ

6/27の1200mでデビュー。
同日の同舞台で行われた2歳未勝利より1秒速いタイムを、終始手応え良く走れていることからスピード能力に関してはかなり良いものがある。
モンファボリ同様、小柄な牝馬というのが少しネックだが、スピードが活きる展開ならモンファボリを下せる可能性もある。
もちろん函館2歳Sの有力候補だが、マイルなども走れそうな感じは見受けられる。
長い目で見ていきたい一頭。


3位 ラヴケリー

6/13の1200mでデビュー。
開幕週の高速馬場で最内枠から逃げての勝利と考えると、タイムはそこまで過信するほどのものではないが、道中から終盤までかなり余力があるような勝ち方だったので取り上げたい。
コーナー加速が非常にうまく、レースセンスが高いタイプの馬。
逃げなくても良い競馬ができそうなのはかなり強みで、立ち回りのうまさが活きる函館はかなり好舞台。
函館2歳Sの有力候補なのは間違いない。



番外編 ルーチェドーロ

6/27のダート1000mでデビュー。
モンファボリに続きこちらもレコードタイムでの勝利となったが、インパクト的にはこちらの方が強かった。
ダートでしっかり加速できる脚力と、最後かなり流してもレコードタイムを出せるスピード能力は、ダートはもちろん芝でも面白い存在になるだろう。
実際に、函館2歳Sに出走予定とのことなので馬券的にもかなり楽しみな一頭。



全部で11頭上げましたが、やはりクラシックを目指すというとなると、例年よりは少しメンツが薄いのかなと感じました。
これからどれだけ成長できるかが鍵になってきそうですね。



次に次走注目馬の成績について取り上げたいと思います。
6/28までに次走注目馬は9頭出走していますが、

(2.1.2.4)
勝率22%
複勝率55%
単勝回収率313%
複勝回収率90%

という成績になっています。
まだサンプル数が少なく数字が上振れしていますが、馬券に活かせるレース回顧を考えているので、かなり良いスタートになったのではないでしょうか。
最終的な目標としては、単勝回収率と複勝回収率どちらも100%超えと考えています。
なお次走注目馬ですが、あくまでも次走が注目なだけで、次走以降も注目してる訳ではありません。次走注目馬が一度走った際に、再度気になったらその時に改めて次走注目馬に挙げますので、ご理解の方よろしくお願いします。



最後に6月の新馬戦の総評ですが、まあPOGで有力視されてたノーザンファームの期待馬たちがコケまくったなというのが正直な感想です。

ノーザン激推しの新種牡馬モーリスが0勝、ドゥラメンテが1勝と、セレクトセールに向けて勝ち上がらせたかったにも関わらず、この成績なのはかなり苦しいと言えます。

モーリス産駒は全体的にピッチの上がりが悪く、瞬発力に欠ける印象があります。
ドゥラメンテ産駒は脚長でストライドで走る馬が多い中、気性的に短距離を使わなければならないと、かなりチグハグな馬が多く見られます。

鳴り物入りのルーキー種牡馬2頭がコケるとなると、ディープ,キンカメ亡き今、種牡馬界は大戦国時代になってきそうです。
もちろんまだたったの1ヶ月なので、これから大物が出てきたり、成長力でカバーする可能性ももちろんあるので、長い目で見ていきましょう。

この二頭とは反対に、キズナやスクリーンヒーロー産駒の好成績が見受けられます。
どちらもある程度種牡馬として実績を残せているので、安定感といったところではかなり期待できそうです。
来年以降のPOGで参考にしたいと思います…

長らく続いたノーザンファーム一強が終わるのか、まだ当分続くのか。
今後の競馬界を占う重要な世代になると思うので、これからも楽しみに2歳戦を見ていきたいなと思います。


それと7月中もなんとか連載を続けたいと思っているのですが、レース内容を文で説明するのはかなり大変だと最近感じております…
もちろん伝わりにくかったり、分かりづらかったりすることもあると思うので、何か簡単で分かりやすい指標を作れたらと思っています。
暇な時間と無い頭使って考えます!

それでは、また