J1第1ステージ第1節 ガンバ大阪対FC東京 | ガンバ大阪サポーターによるサッカー&WCCF

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J1は7日に開幕し、万博陸上競技場では昨シーズンの王者ガンバ大阪とFC東京が対戦した。前半アディショナルタイムにFWパトリックのゴールで先制したG大阪は、後半8分にもFW宇佐美貴史が自ら得たPKを決めた。しかし、F東京もFW武藤嘉紀が2ゴールを決めて試合を振り出しに戻し、試合は2-2のドローで終了している。

 すでにゼロックススーパーカップとACLで公式戦計3試合を戦っているG大阪は、右SBにDFオ・ジェソク、左SBはDF藤春廣輝が入っている。負傷欠場のMF今野泰幸の代わりにMF明神智和が先発出場。2列目にはMF大森晃太郎とMF倉田秋が入った。対するF東京は、4-3-3の布陣。CBでは日本代表DF森重真人とDFカニーニがコンビを組み、3ボランチはMF梶山陽平をアンカーに、MF羽生直剛とMF米本拓司が脇を固め、トップ下にMF河野広貴、2トップにFW武藤嘉紀と新加入のFW前田遼一が入っている。

開幕戦ということもあってか、両チームともに序盤は落ち着かない。その中でG大阪は前半12分にDF岩下敬輔がハーフウェーライン付近からロングシュートでゴールを狙い、GK権田修一の守るゴールを脅かす。同16分にもMF遠藤保仁がCKから直接ゴールを狙ったが、これもGK権田に阻まれた。
シュートに行く回数の少なかったF東京は、左SB太田宏介がゴール前にクロスを供給するが、味方には合わない。ゴール前での見せ場が少ない展開が続いたが、G大阪は33分に倉田のパスを受けた明神がPA外からミドルシュートでゴールを狙ったが、左に逸れて行った。
前半終了間際になり、ようやく両チームがゴールに迫る場面をつくる。F東京は、39分に梶山がPA外からシュートを放つが、DFにブロックされて右へ外れる。40分にはG大阪も宇佐美がPA内にドリブルで仕掛けたが、勇気ある飛び出しを見せたGK権田に抑えられている。
このまま前半を終えるかと思われたアディショナルタイムに試合が動く。G大阪は宇佐美が敵陣深くでボールをキープ。このときボールがラインを越えたのか、F東京の守備の足が止まったときに、遠藤にボールを落とすと、遠藤がゴール前に柔らかいクロスを入れる。これにFWパトリックがヘッドで合わせて、ホームのG大阪が1点をリードして前半を折り返した。

1点を追うF東京は、後半開始から太田を下げてDF丸山祐市をピッチに送り出す。後半4分には右サイドからDF徳永悠平の折り返したボールを武藤がヘッドで合わせたが、GK東口順昭の正面を突いた。対するG大阪は7分に、PA内で宇佐美が倒されてPKを得ると、これを自ら決めてリードを2点に広げる。その後もG大阪は、前に出てくるF東京に対してカウンターチャンスをつくる。
F東京は14分に河野を下げて、FW林容平をピッチに送り出す。前からの圧力を強めるF東京は、16分に徳永がクロスを入れる。ボールはゴールマウスに飛んだがGK東口が懸命にボールをクロスバーの上へ弾き出した。
20分にF東京は、早くも交代枠を使い切る。羽生に代わり、MF東慶悟が投入された。しかし24分、G大阪がまたもゴールに迫る。右サイドを突破したパトリックが、宇佐美にパス。ボールは足元に入り過ぎてしまったが、巧みにボールをコントロールした宇佐美がシュート。しかし、これはGK権田に防がれた。
F東京は後半30分、PA内で武藤がDFを背負いながら反転シュートを決めて、1点差に詰め寄る。1点差になったG大阪は34分に宇佐美を下げて、FWリンスを投入する。前半40分には遠藤の縦パスをリンスが受けて、深い位置までボールを運ぶ。リンスの落としたボールを受けた遠藤が左足に持ち替えてDFを外し、シュートを放ったが、GK権田の正面を突いた。
終盤にはF東京がG大阪を押し込む。後半45分には徳永のクロスボールに林が飛び込んだがわずかに合わなかった。それでもアディショナルタイムには相手のミスを逃さずに武藤がミドルシュートをゴールに突き刺し、同点に追い付く。このまま2-2で試合は終了。ディフェンディングチャンピオンのG大阪は土壇場で2011年以来となる開幕戦白星を逃している

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いよいよJリーグが開幕しましたが、関東圏はこの試合が地上波でやってたので、ガンバ大阪の開幕戦を見ることができました
ゼロックスを見てガンバ大阪が昨年から大きく変えたポイントはないと感じましたが、やはり開幕戦を見てそれは確信へと変わりました


【ガンバ大阪の守備】

ガンバ大阪のフォーメーションは4-4-2で、守備ではプレッシングよりリトリートを重視しています
そしてガンバ大阪の守備の大きな特徴は両SMFの運動量の多さにあるのですが、それは今シーズンでも同じようです

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基本的に相手のサイドの選手が1人ならMFがつくようになってるのですが、正直SBが寄せて倉田は前に残ったほうが攻撃のことを考えた場合いいのです。ここまで中盤の選手が下がると攻撃に転じた際前線までの距離が長い分攻撃参加が遅れますし、攻撃でいいプレーをするための体力がなくなってしまいます

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ゼロックスでの倉田のシュートシーン。ドフリーだがこの後外す



しかしSMFを守備に走らせることで守備を強化する一方で、そのSMFが終盤ばてることによりピンチになっていました

この開幕戦を見る限り、終盤そこからチャンスを作られるのは

①SMFの寄せが遅れた時、SBが寄せるかどうかの判断が曖昧で寄せきれてない

②SMFがクロッサーに対して寄せきれてない

この2パターンがありました


相手のサイドが一枚の時そのマークはSMFに任せSBはニアで構えるという決まりごとをガンバ大阪は持っているようですが、このルールに縛られ適切な判断をSBができてないことが原因です

写真で簡単に見てみましょうか

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大森が遅れていてボールホルダーにプレッシャーをかけきれてない状況ですが、オ・ジェソクは全く寄せる気配を見せません。この後簡単にクロスを上げられました


もう一つ別のシーンを見てみましょう

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流れの中リンスが倉田の代わりに戻ってますが、間に合いそうにないため藤春が寄せるべき状況です。しかし・・・

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チームの決まりごとを優先させた藤春は寄せる気が全くなく、結局ボールホルダーは楽にクロスをあげることができました

このようにSBがボールホルダーに寄せるべき状況なのにチームの決まりごとを優先させて、つまりマニュアルな対応に終始していたため相手がフリーになったというシーンです


単純に疲れて動きの鈍くなってきたSMFの寄せが甘いためボールホルダーが楽にクロスを上げることができた状況です

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これは倉田が簡単に距離を置かれ、クロスを上げられてしまったシーンです


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失点シーンです。ここで寄せてるのは宇佐美ですが、寄せが甘いためいいボールを入れられてしまいます



SMFが元気なうちは守備は安定するのですが、彼らがばてた時からガンバ大阪のサイドは穴になります

プロレベルならプレッシャーのゆるい状況なら当然いいクロスを上げてきますが、それを何本も許してしまえば失点のリスクも当然高くなるでしょう



FC東京は後半途中、4-3-1-2から4-4-2にシステム変更しましたが、その理由はガンバ大阪のこのウィークポイントであるサイドから攻めようとしたからであると個人的には思ってます(事実システム変更後に2点を返したし決定機もあった)





【ガンバ大阪の攻撃】

チャンスらしいチャンスはほとんどなく、遠藤を経由してチャンスになりかけたシーンなどもありましたが、そもそも攻撃の選手であるはずのSMFが守備の人になっているためパトリックと宇佐美頼みなのは昨シーズンから変わらず、(昔の)ガンバ大阪らしいパスワークは見られませんでした

しかもそのパトリックもカニーニに抑えられ、宇佐美もドリブルでチャンスを作ることができなかったなど攻撃に関してはかなり酷い出来でした
そんな中でもワンチャンスを生かして2点も取ったのは素晴らしい(出来過ぎ)と思いますが、ラッキーに頼ってるようでは今後苦労するでしょう

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これはボール奪取された瞬間ですが、画面右下にいる宇佐美は全くプレスをかけようとしてないのがわかるも思います。ここでプレスをかけないとカウンターを受けることになるのですが、そういう責任感は今の宇佐美にはないようです



まだ始まったばかりなので判断できませんが今見る限りこのチームに未来はないと思いますが、監督ではなく選手達にはこの私の予想を裏切る活躍をして欲しいとは本当に思います





GK東口順昭 5.5
武藤に2失点も安定したセービングをみせてくれた

SB藤春廣輝 5.5
やはり彼のスピードは魅力的だが、それを生かせるシーンが少ない。カウンターで藤春が上手く絡めればチャンスになると思うのだが・・

CB岩下敬輔 5.0
2失点目は岩下のクリアミスが原因だと思いますが、こういった失点に直結するミスは今季もいっぱいみせてくれそうですね(苦笑)空中戦はさすがでしたが・・・

CB丹羽大輝 6.0
少し甘い対応になってるシーンもありましたが全体的に一番安定していたDFでした

SBオ・ジェソク 5.5
守備では武藤にやられるシーンもありイエローももらったが及第点といったところ。奪ったら逆サイドのイメージをもってやっていたのはGOOD

SMF倉田秋5.5
要所要所で攻撃には絡めたもののその際のクオリティーの低さは気になりました。正直守備で頑張り過ぎだと思います

DMF遠藤保仁 6
パトリックへのアシストは彼の特徴をよく理解したボールでした。ただミスも目立ってました

DMF明神智和5.0
攻撃面では何も貢献してませんし、守備もカバーが遅れてるシーンがいくつか目につきました

SMF大森晃太郎 5.0
前半の得点シーンの前のドリブルはお見事でしたが、それ以外に攻撃をした記憶がないです。

FWパトリック6.0
カニーニに抑えされていたものの、上手く相手の前に入れたことが得点に結びつきました。ただ何回か中盤まで下がってきていたが、前線にとどまったほうが相手も脅威なのでやめたほうがいいと思いました

FW宇佐美貴史4.5
守備意識は低いわりには攻撃での貢献度も低く、武藤との差を見せつけられた結果になりました。
いい動き出しが何回かあったのはよかったのですが、そもそも取られすぎです


交代出場
FWリンス 5.0
守備で貢献はしたが、不用意に2回も奪われたのは大きなマイナスポイント。今年も先発は厳しいか

SB米倉恒貴 出場時間が短いため採点不可



おまけ
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FC東京はフィッカデンティというイタリア人監督が昨季から就任しましたが、私の見る限り守備はこのような可変型システムでやっていたようでした

サイドにボールが出た時、FC東京のスリーセンターのサイドの選手(米本、羽生)がプレスにいきますが、そうするとアンカーの梶山との間にスペースが一瞬できてしまうのですが、ここで河野が下がって4-3-3から4-4-2に変形することでここのスペースを埋めようとしていました

攻撃の連携などではまだまだ改良の余地はありますが、FC東京が今季上位に食い込んでくることを予感させる開幕戦でしたね。


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