ここで、ああ、そういうことね、と気づいた人もいるかと思いますがわからない人のためにもボードで説明します
清武がスルーパスを出す直前の状況です。
清武は本田のほうに身体を向けているのですが本田の裏へ出されると非常に危険なためためヨルダンの武藤側のCBは武藤のほうへポジションを近づけることができずにいます
そのため武藤は余裕をもってクロスまでいけたのですが、では1枚目のシーンから清武が中央へボールを運ばずにサイドのままでいたらどうなっていったのでしょうか
このようにたかが身体の向きを30度くらい変えただけでチャンスは生まれるんですね。後ろから飛び込んできた香川、タメを作って精度の高いクロスをあげた武藤ももちろん素晴らしいのですが、清武のこの地味なプレーも素晴らしかったんだということは覚えといてあげてくださいネ
おまけ
サッカーにおいて「いいプレー」とは何かということを考えてみると、そうしなかった場合とそうした場合とを比較することで答えが見えてくるのもあります
例えば食べ物が美味しいか美味しくないかは直感的なものであり、何かと比較してこれは美味しいからこれは美味しい食べ物だ、ということではありません。しかしサッカーにおいては直感的にいいプレーだと思っても実はそうでないこと、地味なプレーが実は「いいプレー」だったりすることが多く、前者の例としてはポジショニングをミスってスライディングで止めざるを得なかった状況に自ら作ったもののスライディングでかっこよく奪取するシーンで、後者の例としては今回の清武のプレーですね
では「いいプレー」を見つけるためにはどうすればいいのかというと、それがまさしく今回清武がサイドのままだったらと検証したようにそうしなかった場合どうなるかを考えることです
最初は「いいプレー」が多い得点の前のシーンを中心にこのようにいろいろ考えてみることから始めていけば、一歩進んだサッカー観戦ができるようになると思います
ま、大人なら少しは頭使えって話ですね