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〜空からフライパンが降るとき〜

こんにちは。出羽の国に住むカエラーです!
ときどきフライパン飛ばします

ある友人に伝えたいことがあった。

長い付き合いのなかで折にふれて話してきたのだが、その度にぶつかったり、

ぶつかりそうになったりで、問題の本質とは逆走することもしょっちゅう。

こちらの思いが伝わる隙間さえ無かった。

余計なお世話だと重々わかっている。でも放っておけなくて、なんだかもうイーッ!(ショッカー的)なのだった。

 

まんま8年もの歳月が経ったある日、さすがに辟易して共通の知人にボヤいた。

「もう彼女とは会わないよ。ぜんぜん聞く耳もたないんだもの!イーッ!ってなる」

アタシのプンスカ指数はMAXだった。

しかし、昔から妙に勘のある知人は即座に遮った。

「だめよ、カエル!あの人、いつか◯◯で大変なことになって…あなたのところにやって来る気がする。その時はちゃんとお話を聞いてあげて」

やさしい知人の優しいお願いだったけれど、当時のアタシは「そんなん知るか!」と蹴って、件の友人とスッパリ会わなくなった。

 

 

あれから3年。知人の予感は見事なまでに的中してしまった。

言い飽きてしまったはずの、あの伝言をもう一度友人に…ってことになったのだけど、

途中から自分の伝え方が以前と変わっていることに気づいた。

そして友人もまたあの頃とは違い、アタシの話に真剣に耳を傾けている。

お互い前よりずっと素直に、オープンに語り合えるのが不思議だった。

「あなたが言いたかったこと、ようやく解ったよ…私って懲りないよね」

と、苦笑いの友人。

「いや、アタシの伝え方が下手くそだからさ、ごめん」 水かきを開いて謝るカエル。

なに、この昭和めいた青春ドラマみたいな感じ?

盗んだバイクで、いや違う、夕日に向かって走り出せばいいのか?!

砂浜で寝っ転がって笑いあえば、より盛り上がるのか???

 

 

ともあれ理解するため、あるいは何かを伝えるために必要だった、アタシたちの長い時間と経験。

11年か…と、しみじみする。だって11年てさ、月まで歩いていけちゃうみたいよ。

いつか月に住む蛙に会いたいものだわ。

突如 Eーッ!が終わって、ちょっぴり脱力中の夜。

 

 

明日もE 一日。