~夜想曲(ノクターン)をレッスンしていて~
Aさん「この曲とても綺麗ですよね~」
中川「ですよね~」
Aさん「先生の言うとおり、運指に注意して練習したら少しずつ滑らかになってきました」
中川「よかった、この曲は夜の浜辺で恋人同士がささやき合っている様なイメージで弾くと良いですよ!」
Aさん「あ!なるほど~、とてもイメージしやすいです」
中川「....とこういう説明はいかにもギターの先生っぽいですが、実は僕夜の浜辺でささやいたことないんですけどね(笑)」
Aさん「あはははは」
中川「他のクラシックでも曲でも同じことが言えるんですよ、例えばブーレやマジョルカなど形式があって、テンポは4分の3拍子やら、ここにアクセントをつける決まりがあるやら」
Aさん「はいはい」
中川「一応クラシックのプロだからそれらの形式は知識として知ってはいるんですけど、実体験として会得しているかは別なんです」
Aさん「あ~、なるほど」
中川「一つの形式として、例えば宮廷の社交場で舞曲を踊る機会ってあまりないですよね。カボチャパンツをはいて踊ったりとか(笑)」
Aさん「確かに!」
中川「あくまでこれは僕の意見ですが、形式にとらわれすぎない方がクラシックギターを楽しく長く続けていけると思います。
色々ネット上にはそれぞれの解釈が書かれてあって、それを読むのはとても楽しいけど、知識として知っていることとその形式が原体験として自身にあるのは別というか...」
Aさん「そうですよね~」
中川「まあ、早い話が僕は夜の浜辺で恋人同士とささやき合ったことが無いという事です!」
Aさん「あはは、先生さみし~(笑)」