★  多連装ロケットシステム

 

 火薬を燃焼した圧縮ガス噴出で飛び、弾頭を目標に当てる弾丸のうち、無誘導の物がロケットであり、誘導するのがミサイルである。いずれも弾丸も発射装置も多くの種類があるが、ロケットの代表として多連装ロケットシステムを取り上げることとする。

 

 ロケット弾は、信管の付いた弾頭・ロケットモーター・翼・噴射ノズルで構成されている。弾頭はロケットモーターにねじで取り付けられる。ロケットモーターは、固体推進薬と点火装置から成っている。発射される際に回転が与えられて飛んで行くのである。

 

 ロケット弾は誘導装置が付いていないので、安価に造れるのが特徴である。

 

 多連装ロケットシステムは、このロケット弾を12発装填して、連射出来る発射機である。ロケット弾の中には子爆弾が多数収められており、目標地点周辺にばらまき、一気に制圧する兵器である。

 

 多連装ロケットシステムは自衛隊の特科団に配備されており、島から島へ海を隔てて攻撃することが出来るので、島嶼防衛に期待されている。

 

 用いるロケット弾は、口径約23㎝、長さ約3・9m、重さ300㎏である。子爆弾は、直径約4㎝・長さ約8㎝・重さ約210gあり、鋼鉄製の弾殻の中に成形炸薬が収められている。これが、644個含まれている。したがって、1発で200×100mの範囲を爆撃出来るのである。

 

 イラストに示したのは、ミリタリーニュース系ブログに掲載されていた写真を参考に描かせて頂いた多連装ロケットである(44)。ニュース内容は、アメリカからウクライナに提供された同ロケットが到着したことを報じるものである。

 

(44) 航空万能論 

     <https://grandfleet.info/european-region/m270mlrs-which-can-project-the-firepower-of-2-himars-vehicles-

     arrives-in-ukraine/>