黒い羽根 -5ページ目

今日に限ってジュンさんが来る日で

私は始終ソワソワしていたと思う

昼ごはんも喉を通らず

気を紛らわすためにうろうろと

忙しく動いていた

できればフロアにいないように・・・


こんな時に限って出会うもので

お客様のお茶を片付けるのに

炊事場にいる間にジュンさんが来ていたみたいで

ちょうど帰るところで廊下でバッタリ

ジュンさんは普通にお疲れって挨拶してくれたのに

私はマトモに顔を見ることができなかった


でももう一度謝ろうと思って

あの日は本当にごめんなさいと言ったら

謝るんならまた一緒にご飯にでも行ってよ

と笑って冗談っぽく言ってくれた

誰が来るか分からなかったし

短い会話だったけど

やっぱりジュンさんは優しい

大人だなあ

やっと私の心も落ち着いてきた

今日会えてよかった

でもこれからは

もう少し距離置いたほうがいいのかな

ほんと馬鹿だった
どうしよう
飲みすぎたなんて言い訳にならない

ジュンさんはやさしすぎた
私がそれに負けた

ジュンさんが謝った
私も謝った
でもジュンさんは
私のことを真剣だと言った
私はそれに答えることができなかった

気にしないで
今までみたいに普通にしてよと
笑ってそう言ってくれた

ベッドから出て
帰ろうと立ち上がったとき
手を引っ張られて
やっぱり諦めないから
と言われた

私はいったい何をやっているんだろう
ジュンさんも
こんな馬鹿な私なんてやめればいいのに

以前帰宅途中に出会って

飲みに誘ってくれた業者さんと

改めて飲みに行くことになった

あの誘ってくれた日から

会社に来るたびによく話すようになって

その流れで飲みに行く話に

私もだいぶ慣れたし

結構おもしろい人で話しやすい

これ以上モヤモヤと家にいるのも疲れるし

ちょうどいい気分転換にはなるかも


その業者さんはみんなから

ジュンさんと呼ばれている

かわいらしい顔をしていてノリもよく

女の子からは結構人気

「彼」ももちろん知っている

ジュンさんと飲みにいくよ

とメールをしたら

懐かしい オレも行きたい

と返ってきた

なんだ

ちょっとは嫉妬してくれてもいいのに