金価格の上昇? | 個人投資家のための投資街

個人投資家のための投資街

金融関連の仕事を長らく続けて営業・企画・経営すべて経験しました。それを踏まえた投資・マネーについてお知らせします。会社とユーザーその架け橋となりたいと思い開設しました。

金価格が上昇していますが今後どうなるのでしょうか?


★需要サイド
●宝飾用需要
宝飾用需要は2000年をピークに、2001年から減少傾向。世界的な景気減速と金価格上昇が原因でしょう。

●急増を示す投資需要
投資用需要は2000年を底に増加傾向。とくに2002年からはかなりの増加を示しています。地域別にはとくに欧米・日本の需要が強いのが特徴です。
日本では2005年4月にペイオフが全面解禁されることから、日本市場での投資需要は増加することが予想されています。なお現在、中国で金解禁プログラムが進行していることから、中長期的に中国での需要が増加することが予想されています。中国は伝統的に金選好が強いため大きな需要増加が見込めます。
●高い水準が続くヘッジ買戻し
金価格が下がり続けた1990年代に、鉱山会社は価格下落リスクを避ける目的で将来採掘される金をヘッジ売り(先売り)していました。その後値下がりしても高値でウルことができます。
そのヘッジ売りされた金は現在もなお2000トン以上残されており、金価格が大きく下落するたびに買戻されていることから金価格の下支えになっています。

◆供給サイドの動向
●鉱山生産はほぼ横ばい。
供給の最大項目である鉱山生産は、ほぼ横ばいの状況です。ただし金価格が長期下落局面にあった90年代後半に鉱山の新規開発投資・改良投資が停滞したことから、今後数年間は鉱山生産が減少すると予想されています。

●公的売却は継続するも安定的。
公的売却とは、世界各国の中央銀行などによる保有金売却のことです。現在世界各国とも財政立て直しが大きなテーマであることから、公的売却は今後も継続すると考えられます。市場では織り込み済の材料です。

●増加傾向にあるスクラップ。
中古スクラップ(宝飾品の売戻し等から出る回収・再利用金)は、世界的な景気低迷と金価格の上昇を背景に、今後とも700~800トン程度は発生すると見られています。携帯電話・電子機器からのリサイクルが確立すると増加の可能性があります。


●需給全体のまとめ
将来的に見ると供給減、需要増加の傾向にあります。
しかも世界情勢不安が著しく「有事のドル買い」が効力を失ったため、
金選好が強まっています。しかし価格の上昇は供給増加を招きます。
新たなトレンドが始まったとはいえ将来価格を予想するのは困難でしょう。