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本日は今月末までの展示となりました本郷新さんの繊細なリトグラフをご紹介させて頂きます。


本郷 新 『糸を拾う』


本郷新さんと云えば彫刻家として有名ですが、油彩画など絵画も多数制作され、1970年代に入り本格的に版画や石版画(リトグラフ)に取り組み新たな可能性を広げたそうです。 今回ご紹介するリトグラフはその頃に制作された作品だと思われます。   今回の作品とは直接的に関係はないかもしれませんが、本郷新記念札幌彫刻美術館HPにて興味深いプロフィールを発見しましたのでご紹介させて頂きます。 宜しければご覧下さい。


本郷新(Shin Hongo / 1905-1980)

本郷新は戦後日本の具象彫刻を牽引した札幌生まれの彫刻家です。 東京高等工芸学校(現千葉大学工学部)工芸図案科工芸彫刻部で彫刻を学ぶとともに、高村光太郎に師事。ロダン、ブールデルなど西洋近代彫刻の影響を受けながら、写実を基盤とした造形を探求します。 1939年(昭和14)には山内壮夫、柳原義達、佐藤忠良、船越保武ら気鋭の若手とともに新制作派協会(現新制作協会)彫刻部を創設。戦争という困難な時代状況のなかで制作に励み、1942年(昭和17)には彫刻論集『彫刻の美』著しました。 彫刻の社会性、公共性を重要視した本郷は、戦後、モニュメンタルな野外彫刻の制作にとりわけ熱意を傾けました。 1960年代以降、公共空間のなかの芸術に対する社会的な意識の高まりに伴って、本郷の彫刻は日本各地に次々と設置されました。 ダイナミックで力強い生命力にあふれる本郷の人体像は、たえず社会に目を向け、平和を希求した彫刻家の情熱を映すものであり、観る者に時代を経ても色褪せることのない感動を与えてくれます。