☆『故郷の火山(阿蘇市乙姫)を背景にして、超自然的な物語りと反戦的レクレエームを絵画に表現すべく努力をしている所存です。』と語られる、1930年熊本県生まれの、合志 幹雄(こうし みきお)氏。代表作には『故郷の山に帰還した兵馬の霊を迎えるもの』他。

 

☆1968年より銀座サエグサ画廊(かつて銀座中央通りに店を構え、日本の洋画界を牽引した著名な画廊のひとつ。)などで、個展多数開催。AJAC(アジャック)創立会員、日本美術家連盟会員 他。

 

☆私は、改装前に上野の東京都美術館でみた『狐の嫁入り』という絵が忘れられません。おそらく阿蘇山の中腹からを俯瞰した構図、戦争で命を落とした兵隊さんが(骸骨に鉄帽を被った姿で)自分の許嫁が、他の人のところへいく『嫁入り行列』を、ただ静かに、みつめている作品です。

 

☆風光明媚な阿蘇の風景と共に、『独自の色彩の波と帯(おび)』から『過去から未来へと連綿と続く、静かな強いエネルギーやメッセージ』を読み取ることが、出来るのではないでしょうか。

 

☆当ギャラリーでは、合志先生が主宰する碧青会のグループ展を、2008年3月開催。

 

こちらは第13回『碧青展』開催時の拙文です。

 

緑豊かな風景や、立ち姿の美しい花、柑橘の黄色の暖かさのある静物、日常のくらしの中の一瞬、思い出の情景や人、インスピレーションから生まれる面白い形、空間と時間・カンバスと色彩の楽しい対話、・・・碧青会会員の14名の方(有水晶子さん、池野哲子さん、石橋美津子さん、牛島千津子さん、富田千津子さん、中陦祥子さん、浜元明美さん、廣瀬よつ子さん、星河秀雄さん、増田豊次さん、宮田邦子さん、山村敦子さん、油井良子さん、主宰の合志幹雄さん)と、特別参加の柴田?夫氏(キリスト様のお顔を描いた『受難』など。)の15名の方による、グループ展です。油彩作品を中心に水彩など約30点余を。(それぞれの方が、20号ほどの大きさの作品と小品を1点ずつ出展していらっしゃいます。)碧青会は、画家の合志幹雄先生主宰。合志先生は上野の展覧会などで、特別展示などをされていらっしゃる画家(日本美術家連盟会員、AJAC (All NATIONS &Japan Artists Co-operation))。近年は自らの戦争体験をもとに、故郷の山並みと戦没者の霊魂を、ファンタステックな画風でーー『赤紙がきた』『狐の嫁入り(許嫁だったひとの結婚式の様子を、戦没者となってしまった兵士の霊が家の影からのぞいている大作)』油彩など『戦争の悲哀・反戦』が、心にしみる、魂のはいったものを、制作していらっゃいます。40代〜70代の方までそれぞれ、ライフワークとして真摯に制作にあたられている、魂のはいった、明るく伸びやかな個性あふれる作風を、柳の枝も芽吹きはじめ、春の兆しの漂う銀座で、どうぞごゆっくりとお楽しみくださいせ。

 

(文責 旧ギャラリー銀座運営者 岩井)

 

 

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