080621-22勝ち馬


 08-09シーズンがスタート。JRAの開幕週は6頭が勝ち上がったわけだが、血統的傾向を軽く振り返ってみたい。


 別表を見てもらうとわかるが、6頭中4頭がMr.Prospector系、うち3頭がフォーティナイナー系という特徴的な結果に終わった。特にフォーティナイナーはいずれも異なる種牡馬での勝利となっている。


 コロナドズクエストは昨年も開幕週にエイシンパンサー(その後ファンタジーS-GIII・3着)が勝ち上がるなど、仕上がりの早い種牡馬だが、今年もベルシャルル が開幕週に勝ち上がった。同馬は母の父Deputy Minister、祖母の父Devil's Bagで、牝系は4代母がNorthern DancerのNatalmaという名門だ。4馬身差、57秒5という好時計勝ちで、かなりの素質馬だろう。函館開催中は主役を張れそうだ。


 コパノマユチャン はプリサイスエンド×トニービンで、アドマイヤドンやビッグウルフと同じMr.Prospector系×トニービンの形になる。ベガと同じ牝系なので、アドマイヤドンとは共通点が多い。ヒカルオオゾラの従妹でもあり、繁殖入り後はいろいろ試してみたくなる血統馬だ。


 唯一のサンデーサイレンス系となったのがマンハッタンカフェ産駒のツルマルジャパン 。母メモリーズオブロニーにとってはツルマルオトメ(父タイキシャトル)、ツルマルローズ(父クロフネ)に続く3頭目の新馬勝ち馬で、仕上がりの早さを確実に伝えている。マンハッタンカフェ産駒の活躍馬は母がスピードタイプで米血というパターンが多く、Storm Cat産駒のこの馬もその傾向に当てはまるパターンとなった。ツルマルオトメも5歳までソコソコ頑張っており、この馬も息の長い活躍が見込めそうだ。


 血統、走りからクラシック戦線での可能性を最も感じさせたのはバイラオーラ 。トワイニング×サンデーサイレンスというのはフサイチアソートと一緒で、母バイラリーナはスイートピーS(OP)勝ち馬、叔父にコンラッド(ラジオたんぱ賞-GIII)という血統だ。半姉エレガンシア(牝3、父タニノギムレット)はまだデビューに至っていないが、バイラリーナはNureyev、Herbager、What a Pleasureなど一流血脈を多く持っており、繁殖牝馬としては大物を出せる馬だ。1800mが得意な一族のようなので、凡走が続いても中距離戦で狙ってみたい。


【血統評価】
ツルマルジャパン C
ベルシャルル B
コスモユウコリン D
シルクドミニオン C
コパノマユチャン C
バイラオーラ B