〈第五話・長興山 紹太寺(前編)〉
この日は朝からどんよりとした曇り空で、確実に雨になるだろうなあ…という天気でしたが、他に桜を見に出掛けられる日が無かった為、雨を覚悟でレインブーツを履き折り畳み傘を持って小田原へ行って来ました
小田原では、2ヵ所の花見スポットを訪ねる予定にしていて、まず最初に長興山の枝垂桜を見に行きます
(なお、前編では枝垂桜に辿り着く迄の写真ばかりで、桜の写真はありません)
入生田駅(箱根登山鉄道)
長興山紹太寺は、小田原駅で箱根登山鉄道に乗り換えて3つ目の駅=入生田(いりうだ)駅が最寄り駅となります
駅に着いて電車を降りると、雨が降っていました
覚悟はしていたものの、午後から降るものと思っていた事や、予想以上の本降りの雨の中を歩かなければならない事を考えて、少々テンションダウン
しかし、ここ迄来ているのですから気を取り直して紹太寺に向かいます
駅から5~6分で紹太寺の門に到着
この看板を見て、初めて紹太寺が由緒あるお寺だと知りました(小田原藩主稲葉氏一族の菩提寺で春日局の墓所もある様です)
看板地図上の左上部に描かれている桜が枝垂桜で、この門から歩いて20分~25分位掛かる感じです
地図上にて、門から枝垂桜迄続くはっきり描かれた白い道は、舗装された坂道で近道になりますが私は敢えてそちらを上らず、石段と石畳及び山道からなる、石橋を渡ってすぐ左手に分岐する参道を上って行きました
石段(参道)
三ヵ所の石段は合わせて三百十段程有るらしいですが、ただでさえ雨に濡れた状態の上に枯れ葉等もあり、滑りそうで結構疲れました
上の方迄来ますと、少し開けた場所に出ます
透天橋(とうてんきょう)と放生池(ほうしょうち)
石柱
伽藍跡地を右手に見て、正面に稲葉氏一族と春日局の墓所入口があるのですが、現在立ち入り禁止となっています
去年(H26年)7月、墓所や春日局の供養塔が倒木の被害にあったそうで、市側と協議中らしく復興のめどは立っていないとの事です
それにしても(ド素人の私が言うのもおこがましいですが)、勿論、墓所という場所や文化財的側面から見ても気軽に手を付ける事は出来ないでしょうが、既に10ヶ月近く経っているにもかかわらず何の復興作業に入っていないというのは、どうなんでしょうかね?
上って来た山道
近くには、その名も‘伏牛石’と言う牛の横たわる姿に似た巨石があったのですが、写真に写っている沢と枝分かれした別の沢沿いを数分上って行かなければならず(つまり行ったらまた戻って来なければならない)、雨で泥状態の道という事もあって今回は見る事を諦めました
そして、見頃時期はちょっぴり過ぎてしまったとは言え、いよいよ枝垂桜が咲いている場所迄来ました
〈第六話 に続く〉