『~最高のラストパス、 その1冊が人生を変える~』
出版のその先を応援 日本一著者と近い出版社
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助け合い(愛)で未来をつくる 社会貢献を通じて人をつくる
ギャラクシーブックスの栢木です
ブログを見ていただきありがとうございます
このブログではギャラクシーブックスの取り組みや
私個人の取り組みをちょこちょこアップしていきたいと思います
少しでも多くの方にギャラクシーブックスを
知っていただければと思いますので宜しくお願いします
galaxy株式会社
代表取締役社長加戸昌哉の書籍『音色』を紹介
『音色』にはギャラクシーブックスが
これまで歩んできた全てが書かれております
良いとき、悪いとき、きつかったこと、楽しかったこと
包み隠さず全てを書いてますので
ギャラクシーブックスを知りたい方は是非見てください
毎週月曜日、水曜日、金曜日に
アップさせて頂きますので、宜しくお願いします
-音色- 目次
0.「まえがき」
第1章 始まりの音 第2章 揺れ動く音 第3章 崩れる音
1.「原点」 5.「巣立」 9.「MBO」
2.「拡大」 6.「始動」 10.「崩壊」
3.「売却」 7.「難局」 11.「絶望」
4.「M&A」 8.「宣告」 12.「希望」
第4章 願いの音 第5章 軌跡の音
13.「再起」 17.「応援」
14.「不覚」 18.「創案」
15.「前進」 19.「結実」
16.「夢中」 20.「出発」
第4章 願いの音
「不覚」
―2019年1月末―
今までにない団結力を発揮するときがきた。一刻も早く黒字化構造をつくり出し、コストの最適化も同時に実行しないといけない。
黒字化構造計画は練られ、以前よりも細く分析し、そしてアクションリストに落とし込む。これをうまく運べば立て直せる可能性が見えてくる。
アップセル(売上単価の向上)とクロスセル(関連商品の提供)を戦略的に組み直し、短期と中期で実現していく。決めたことに対して行動を起こせばシナリオどおりの再生ができる。今まで以上の会社に生まれ変われるはず。
しかし、見事に赤字スタートの結果を打ちつけられた。
足並みをそろえ進みだしたが、昨年末の支払いの余波はまだ残っていた。重くのしかかる支払に頭を抱えてしまう。
経営とはそう簡単ではないもので、存在しているだけで資金が必要になってくる。いかに継続できている企業がすごいことなのかを再認識させられてしまった。
今のgalaxyは売上を上げ、コストを下げる。いたってシンプルなことではあるがそう簡単ではなかった。
計画どおりに進めれば少しずつコスト削減の効果は出てくる。同時に売上を上げてこそ黒字領域に到達できる。急がないといけないことはわかっていた。
焦る気持ちが大きくなる中、ひとつの先行投資が頭に浮かんだ。
このタイミングで1名のアルバイト採用に踏み切ることにした。つい数カ月前に人件費削減を行ったばかりで、人を雇用するという責任に多少は躊躇する気持ちもあったが、今なら大丈夫と根拠のない自信から採用をする。
これで大阪も東京も各営業社員にそれぞれのサポート体制が整うこととなった。2月はとにかく数字をつかみとる。それが次の一歩へつながる。本気で全員がそう思っていた。
―2019年2月―
攻めの人員はそろいつつあったが、制作組織はまだ固まることはなかった。産休に入る予定の社員に代わって業務委託の2名にバトンを引き継ぐことになったが、すぐに機能はしない。ドタバタとしたこの期間でまったく制作の土台はできていない。
急激なコスト削減をしすぎた結果、出版サポートという定義に対して疎かになっていた部分も多く、問題が浮き彫りになっていた。それでも今はコストを下げないといけない状況が続き、やがて予想していたひずみがやってくる。
書籍づくりというものに特に意識をしてくれていた業務委託の2名が一番出版サポートの定義に則ってくれていたのかもしれない。
会社がどんな状況であれ、著者のためにしっかりとした書籍をリリースする。今となっては以前とは違う少人数、全員が作品意識を持つべき。
この事業にとって欠かせない想いを制作部が中心となり、とにかく社内へ発信してくれた。
資金はなくても、意識くらいは持てるはずだと再認識させられる機会となった。全員で感じる課題。これは実に大切なことだった。
売上に関しても大きな課題を残している。資金に余裕が出てくれば制作部にかけられる費用もでてくると思うと、やはり売上を伸ばすことがすべてにおいての近道となる。
そもそも会社が再生する場合、まずは出血を止める、その次に売上げをつくる。これが会社を再生させるための鉄則である。
損益分岐点と向き合い、全員で追いかける。窮地に追い込まれた会社のやるべき行動である。しかし、それぞれの役割があり全員が一斉に外に出ることはできない。退職者の顧客を引継ぎながら売上を伸ばしたい。
ひとつ思いついた。既存の著者になにかを買ってもらう。企業として売上を伸ばすためによくある考えである。
もちろんサービスとして成立するものに限られる。すでに書籍をリリースした著者に書店流通用のカバーをつけて製本し、必要な部数だけを印刷し割安価格で提供できないか。
出版パーティーやイベント、講演会、リアル販売用として注文を受けつけてみる。今までは在庫なしで出版ができるという強みはあったが、書籍にカバーはついていない。さっそく試しに動いてみたら感触は予想以上にいいものだった。
新しいことに躊躇している時間はない。失敗もあるとは思うが、とりあえず細かなルールも実践しながら決めていく。薄利多売ではあるが積み上がっていく売上に、なぜ今までこの提案をしてこなかったのかが不思議であり、大きな反省でもあった。
会社に安定感、安心感があるときにはこの発想は絶対に浮かばなかった。
本当に追い込まれたときにようやく動く、人はよっぽど楽なほうを選んでしまう生き物であることを証明された。現状に満足してしまったら成長は止まり、一気に衰退していくものだと改めて気づかされた。
この世界では甘さを断たないと確実に負けてしまう。