『~最高のラストパス、 その1冊が人生を変える~』
出版のその先を応援 日本一著者と近い出版社
【mission】(*^^*) 【vision】(/・ω・)/
助け合い(愛)で未来をつくる 社会貢献を通じて人をつくる
ギャラクシーブックスの栢木です
ブログを見ていただきありがとうございます
このブログではギャラクシーブックスの取り組みや
私個人の取り組みをちょこちょこアップしていきたいと思います
少しでも多くの方にギャラクシーブックスを
知っていただければと思いますので宜しくお願いします
galaxy株式会社
代表取締役社長加戸昌哉の書籍『音色』を紹介
『音色』にはギャラクシーブックスが
これまで歩んできた全てが書かれております
良いとき、悪いとき、きつかったこと、楽しかったこと
包み隠さず全てを書いてますので
ギャラクシーブックスを知りたい方は是非見てください
毎週月曜日、水曜日、金曜日に
アップさせて頂きますので、宜しくお願いします
-音色- 目次
0.「まえがき」
第1章 始まりの音 第2章 揺れ動く音 第3章 崩れる音
1.「原点」 5.「巣立」 9.「MBO」
2.「拡大」 6.「始動」 10.「崩壊」
3.「売却」 7.「難局」 11.「絶望」
4.「M&A」 8.「宣告」 12.「希望」
第4章 願いの音 第5章 軌跡の音
13.「再起」 17.「応援」
14.「不覚」 18.「創案」
15.「前進」 19.「結実」
16.「夢中」 20.「出発」
第4章 願いの音
「再起」
―2018年12月末―
ここからすべてが始まろうとしている。この1カ月は全員が不安な気持ちを抱えながら稼働することになった。30名ほどがいなくなった穴は相当大きいと感じている。
そんな過酷な中、東京オフィスでは5名が残ることになっていた。大阪オフィスは5名に加え、業務委託として4名、そして短期間ではあるが新たに1名。自分を含め全従業員16名でスタートを切ることになった。
12月最終日、リストラ騒動後初めて全員が顔を合わすキックオフミーティングを大阪で予定していた。
今回の集合はかたい話し合いをしたいわけではない。半分はこれからどう進めていくか、残り半分は全員にありがとうと直接言う場をつくりたかった。
年末のミーティング後、いつもなら居酒屋へ移動して乾杯をしていたが、今はお金がない。オフィスでピザと缶ビールを振舞うことしかできなかった。
こんな会社になってしまって、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。その想いとは裏腹に、社員たちは笑ってくれていた。
「オフィスでピザもいいよな」
「結局楽しいよな」
そんな声が聞こえてきて本当にうれしかった。みんなで底を見て、今から這い上がる。まっすぐにそう思えることができた。
年が明けたら容赦ない戦いが始まる。まだまだ油断なんてできない。まずはこの赤字の会社を黒字に持っていく、そして今までのような正常な会社に戻す。
どんなにやりたいことがあったとしても会社に資金がなければなにもできない。今までの経営では失敗することは自分が一番わかっている。自分が一番に変わらないといけない。
今は小規模だからこそできることもたくさんある。なによりこのチームだからこそできることがたくさんある。
来年に向け短期、中期、長期とスケジュールを立てるが、とにかくスピードが必要とされる。もう同じ失敗はできない。この年末、会社は存続できていなかったかもしれないと思うと、こうやってまた集合できたことに感謝しかなかった。
―2019年1月―
今までにない過酷な再生期がスタートする。事業計画はこのチームで実現できるのか、大きく背伸びをしないと黒字にはならない。
年明けすぐの共有会で再度計画のすべてを開示した。資金の少なさに不安を与えてしまったかもしれないが、隠すことはしなかった。
まずはこの1月をどう進めるか。そして3カ月、6カ月。人も会社も変えていかないと失敗に終わる。
新たな1年にするため、それぞれの今年の目標を張り出すことにした。全員が達成できたらこの会社は間違いなく飛躍する。
2019年目標
6月黒字化。
全員で成長。
全員で変化。
全員で笑顔。
これは自分が掲げた目標の一部である。筆ペンで大きく書いてオフィスに張り出し、毎日必ず見るようにしていた。
これを実現する最短距離を探し、実行する。達成には全員の力が必要であることは絶対条件だった。
ここまで生き延びられたことは奇跡だと思っている。なにより、本当にやりたいことが見つかる機会にもなっていた。手段として辿り着いたのがこの会社であり、この事業である。もちろん今はこの事業に誇りを持っている。
そしてこの事業にはたくさんの人を巻き込んでいることにも気づかされた。人と人のつながりは大切にしないといけない。組織を崩壊させてしまったからこそ改めてその気持ちが強くなっていた。
使命感がないまま進めることはもうできない。理想とする会社、そして自身の使命は明確になっていた。
ミッション(使命・存在意義)
「助け合いで未来をつくる」
個の利益追求だけではなく、人と人がしっかりと手をつなぎ助け合う未来を創造する。
これが今の自分が未来に向かって達成したいミッションである。ひとりではなにもできない。目先の利益追求だけでは会社も世の中もよくならない。
最大の業績悪化、資金繰りの枯渇、人員削減まで追い込まれることになった。すべては自分の行動、決断で招いた結果である。
明るい未来を描くことがまったくできず、自分の無力さを知ることになった。人と接することから逃げていた、時には最悪なことまで考えていた。どん底が目の前に現れたとき、当たり前が一瞬で崩れていった。
しかし、そこには全力で助けてくれる人たちがいてくれた。こんな自分に手を差し伸べてくれる家族、社員、そして仲間。
這い上がったときには必ず助けてくれた人に、そして社会に返さないといけない。お金では買えない人の大切さを心から感じた。
生きる意味、社会を通じて会社を運営する意味。ミッションって、こんなときに生み出されるものだと初めて知ることになった。
人と人が手をつなぐことで未来は必ず切り開け、創造できる。初めて心から想えるミッションであり、この想いは今の社員には理解してほしい。
今の会社が再生するために必要なのは「助け合い」というキーワードだった。
自分がすべて正解ではないことはよくわかっていた。方向を示す役割はあっても、特に今、トップダウン経営はしない。全員でしっかりと手をつなぐと決めていた。
ビジョン(中期で実現したい姿)
「社会貢献を通じて人をつくり、つなげる」
galaxyだからできる社会貢献の方法を考え、共感できる人たちと一緒にステップアップし、新たな人、環境へつなげていく。
同時に中期で実現したい姿も言葉として表せるようにもなっていた。こんな会社にしていく、できないと会社は成長しない。
このビジョンを達成するためには資金が必要になり、今なにをやるべきなのかが自然と見えてくる。
まずは社員に還元する、そして社会へ還元していく。
この会社を未来へ引っ張っていかなければいけない。その中心に3名の社員がいる。もう長く付き合っているが、真正面から交じり合うのは初めてかもしれない。
それぞれの考え方は全然違っていたことを再認識することが多くあった。ちょっとした会議でも意見の食い違いは目立ち、なかなかまとまらない。
このタイミングで共通の指針や価値観が必要だと感じ、まずはそれぞれがどういう想いでこの会社を進めていきたいのか、大切にしたいポイントを順に整理していく時間をつくった。このとき初めて共通の価値観も誕生した。
バリュー(指針・価値観)
・チャーム/魅力的な存在になること
・キッズ/探求心を持ち続けること
・チェンジ/恐れず率先して変化できること
・ジェントル/気づきと行動を起こせること
・トラスト/信頼し合える環境をつくること
・ワンコミット/小さな達成で大きな全体達成に導くこと
魅力的な存在になるために、探求心を持ち続け、
恐れず率先して変化し、気づきと行動を起こせば、
信頼し合える環境ができ、小さな達成が大きな全体達成へとつながる。
当たり前のことかもしれないが、全員ができていない。率先してこのバリューを実践し、全員に理解してもらう。なにをするにもこの判断基準を基に進めることにする。
全員が実践できれば、必ずビジョンもミッションも達成できる。良くも悪くも未体験はまだたくさんある。その未体験をワクワクに変え、全員で進んでいかないといけない。
さぁ、いこうか。