『~最高のラストパス、 その1冊が人生を変える~』
出版のその先を応援 日本一著者と近い出版社

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 助け合い(愛)で未来をつくる   社会貢献を通じて人をつくる

 

ギャラクシーブックスの栢木ですサッカー

ブログを見て頂きありがとうございます照れ

このブログではギャラクシーブックスの取り組みや

私個人の取り組みをちょこちょこアップしていきたいと思いますチョキ

少しでも多くの方にギャラクシーブックスを

知っていただければと思いますので宜しくお願いします!!

 

galaxy株式会社 

代表取締役社長加戸昌哉の書籍『音色』を紹介!!

 

『音色』にはギャラクシーブックスが

これまで歩んできた全てが書かれております照れ

 

良いとき、悪いとき、きつかったこと、楽しかったこと

包み隠さず全てを書いてますので

ギャラクシーブックスを知りたい方は是非見てください目目

 

毎週月曜日、水曜日、金曜日に

アップさせて頂きますので、宜しくお願いします!!

 

 

-音色- 目次
  0.「まえがき」  

第1章 始まりの音    第2章 揺れ動く音    第3章 崩れる音 
1.「原点」          5.「巣立」          9.「MBO」
 2.「拡大」           6.「始動」          10.「崩壊」
 3.「売却」          7.「難局」          11.「絶望」
 4.「M&A」          8.「宣告」          12.「希望」

第4章 願いの音     第5章 軌跡の音 
13.「再起」          17.「応援」
14.「不覚」          18.「創案」
15.「前進」          19.「結実」
16.「夢中」          20.「出発」

 

第1章 始まりの音 
「M&A」


―2016年12月―

 誰にも言えない自分の動きから、後ろめたい気持ちは大きくあった。それでも事業は進めないといけない。一刻も早くこのミッションをクリアしてすべてを話したい。

 営業部の採用よりも制作部の採用に力を入れ、書籍リリースをいかにスムーズにできるかを試行錯誤、本質の業務が毎日あふれかえっていた時期でもあった。少しずつ制作部も拡大し、出版社としてそれなりにかたちにはできてきた。

 毎年あっという間に1年が過ぎる。そして毎年違うことが起こっている。生きていると、仕事をしているとこんなものなのか。世間ではこれが当たり前なのか。そんな疑問は大きかった。
 
 MAチームは年末にかけ少しずつピリピリした状態に変化していた。原因はすべて自分にあった。体は動いているが、頭がついていかない。

 エビデンス作成や営業先へのアプローチが苦手とか、そういったことではない。今まで一緒にやってきたakippaと離れることがまだ理解しきれていなかった。
 
 感情的になることも目立ってしまう。ましてや誰にも言えないことで複雑な気持ちも日に日に強くなっていく。進めるしかないことはわかっていても、心から納得ができていなかったのかもしれない。
 
 全社で行う忘年会も今年が最後になる。今までいろいろな忘年会をしてきたことを振り返ると、組織はどんどん変わってきている。こうやって前進していくことは普通のことだと言い聞かせていたが、寂しい気持ちはまったく隠せていなかった。

 

―2017年1月―

 新年は新たな気持ちでスタートを迎えた。大阪、東京、名古屋とすっかりと組織はできていた。このころには社員、アルバイト含め45名ほど。2.4億という目標はもうそこまで見えていた。
 
 一緒に業務ができることは本当にうれしいことではあるが、間違いなくこの先に大きなインパクトを与えてしまうことになる。

 MAチームの動きは1月から本格化していく。次第に興味を持ってくれる企業との面談が始まる。依頼は東京の企業が多く、各社60分ほどの時間で面談をこなしていく。
 
 1日2社~4社を訪問、エビデンスを基にプレゼンテーション、その後は質疑応答へと続く。面談が終わればすぐさまミーティング、外部パートナーからの指摘は続いた。
 
 この流れで誰もが知っているような大手企業とも面談を繰り返した。自分が今どこでなにをやっているのか、ドラマの世界を想像させられる。

 galaxyにはいくらの価格がつくのか。これは非常に重要なことで、好き勝手に自分で決められるわけでもない。売上、コスト、資金繰り、人員組織、将来性、この辺りを第三者に算定してもらう。
 
 最終的には相手先にすべてを理解してもらわないと前には進めない。そのお金を出して損はないのか、相手からすれば当然のことである。
 
 この時点でgalaxyの価格はざっと1億円を超えていた。高価な商品を売りに行く営業だと思うと少しワクワクする感情を持てる。いつもどおりのパフォーマンス、それ以上を考えるとおそらく失敗するだろう。

 M&Aは買う側の企業だけに権利があるわけではない。選ぶ権利はこちらにもある。買いたいと言われてもその企業の事業や組織、考え方が本当に合うのかどうか。このあたりは特に慎重に判断しないといけないとMAチームではよく話していた。
 
 確かにそのとおりで、営業でも同じようなことが言える。売り手と買い手の両方の成立で話は進む。もしかすると買う側の企業が杜撰な事業、組織の可能性だってあり得る。もしそんな企業と一緒になってしまったら未来は失敗に終わる。だからこそ慎重なリサーチは欠かせなかった。

 このとき、ひとつだけ決めていたことがある。

 できるだけインパクトは最小限にすること。このまま事業を進められる環境提供は必須であり、ジョインする新親会社に介入されすぎることだけは避けたい。

 ジョインした後、どのように事業を進めさせてもらえるのか、ここに関してはこちらから必ず質問をしていた。企業によってジョイン後の運営方法はさまざまである。冷静な判断が必要ではあるが、同時にスピードも非常に重要になってくる。

 M&Aではスピードが命らしく、だらだらしていると情報は洩れていく。上場企業を巻き込む動きでもあるということは、インサイダーの可能性も大きく出てくる。だからスピードは重要で、短期勝負で進めないといけない。
 
 その企業と縁がなかったら次へ、そしてまた次へ。各社との面談も後半に差しかかると一連の流れも作業に変わっていた。

 年始からの面談期間は2カ月弱で終わりを迎えようとしているが、この先どうなっていくのかはまだ誰もわからなかった。

 ただ、ひとつだけわかっていることがある。

 間違いなく今からつらい別れが待っている。
 

第1章 始まりの音 ー完ー