『~最高のラストパス、 その1冊が人生を変える~』
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ギャラクシーブックスの栢木ですサッカー

ブログを見て頂きありがとうございます照れ

このブログではギャラクシーブックスの取り組みや

私個人の取り組みをちょこちょこアップしていきたいと思いますチョキ

少しでも多くの方にギャラクシーブックスを

知っていただければと思いますので宜しくお願いします!!

 

galaxy株式会社 

代表取締役社長加戸昌哉の書籍『音色』を紹介!!

 

『音色』にはギャラクシーブックスが

これまで歩んできた全てが書かれております照れ

 

良いとき、悪いとき、きつかったこと、楽しかったこと

包み隠さず全てを書いてますので

ギャラクシーブックスを知りたい方は是非見てください目目

 

毎週月曜日、水曜日、金曜日に

アップさせて頂きますので、宜しくお願いします!!

 

 

-音色- 目次
  0.「まえがき」  

第1章 始まりの音    第2章 揺れ動く音    第3章 崩れる音 
1.「原点」          5.「巣立」          9.「MBO」
 2.「拡大」           6.「始動」          10.「崩壊」
 3.「売却」          7.「難局」          11.「絶望」
 4.「M&A」          8.「宣告」          12.「希望」

第4章 願いの音     第5章 軌跡の音 
13.「再起」          17.「応援」
14.「不覚」          18.「創案」
15.「前進」          19.「結実」
16.「夢中」          20.「出発」

 

第1章 始まりの音

「売却」

 

―2016年10月3日―

 夏に噂された子会社計画。それは急スピードで現実となり、誰かに描かれていたように着地した。 

 galaxy株式会社が設立された。自分が代表取締役に就任することになり、役員たちにはありがたい言葉をたくさんかけてもらった。
 
 昨年の今ごろには予想もしていなかった。社内にもうひとつの会社をつくる。初めての経験で右も左もわからないまま動くことになった。
 
 日中は通常業務をこなし、夕方から夜にかけては新会社設立の動き。当時の管理部長には毎晩一緒に動いてもらったのを覚えている。
 
 喜ばしい会社設立とは反対に、さまざまな不安は大きかった。社内では子会社化について驚きの声も多かった。これは会社全体が一気に進んだ瞬間だったのかもしれない。
 
 設立した翌日から大きくなにかを変えるわけではなく、いつもどおりに業務は開始された。

 今年はこれ以上のインパクトは必要ない。目標を達成し、無難に来期に向けて備えたい。そんなことを意識してこの先を進めたいと思っていた矢先、またひとつ社内で噂が流れる。子会社設立からまだ間もないころ、まさかの急展開が訪れた。

 akippaとgalaxyは近々離れることになる。

 背筋が凍るような話だった。なにごとにもスピードがある会社で常に変化していくのは理解している。だからこそこの離れるといったこともあり得る話だった。
 
 それが会社全体にとっていいことであるなら仕方ない。だけど、役員たちと離れることは本心では望まない。この先もずっと一緒にビジネスをやっている、これが当たり前だと思っていた。

 切り離す方向での話が急速に進む。噂は現実となりつつある。役員会でもこの話は大きく取り上げられるようになり、ついには株主からの面談も始まった。
 
 自分の想いは正直に伝える。大人な株主に対して子どもが反発してもなにも生まれない。株主は冷静な判断を下し、ありのままを言葉にする。

「今のakippaでドライブをかけるためには資金が足りない」
「資金のためにgalaxyを他社へ売却したい」

 この手段をとらないとスピードは止まる。そうなれば今まで積み重ねていた結果は意味なく終わってしまう。会社全体、galaxyメンバー、そして自分自身を否定することになる。それだけは避けたい。

 過去にこの未来を予想できていたなら、まったく違うやり方を見つけていたかもしれない。

 売却、そして資金を集める。

 心には大きな穴が空いた。結果的にそういう運命だったのかもしれない。
株主比率は外部が多くを占めていたこともあり、自分たちの意見だけでは進めることはできない。大人の判断を迫られることになり、会社を進めるための手段だということを再認識させられた。
 
 手段のためには時として自分の感情は後回しにしないといけない、そんなことも同時に知ることになった。

 

―2016年12月―

 akippaと離れることが決定した。この先どうやって進めていくのか、この部分は決まっていない。この時点では役員以外は誰も知らない。まだ言えないのが本音だった。

 akippaからすればバイアウト、galaxyからするとM&Aとなるが、こんなことはやったことのない領域。市場からすると決して大きな規模ではないかもしれないが、今と景色が変わることには間違いない。
 
 こんなことはドラマの世界でしかないと思っていた。それが今から現実として起こる。とにかく道筋を立てることに専念した。

 M&Aを専門とした外部パートナーとの顔合わせが始まった。galaxyと一緒になりたいと思ってくれるような企業を見つけてマッチングさせる、要は仲介業者のようなものである。
 
 まずは知ってもらい、どういった会社なのか、どういう市場があり、どこに課題があるのか。どんな手法で営業し、どんな資産や負債があるのか。客観的に自社を知ることができた機会でもあった。

 はじめにエビデンスを作成する。過去の実績から、そして未来の計画を数値で落とし込む。もちろん右肩上がりに数値を上げていく。事業計画とはそういったものである。嘘をついてはいけないが、これくらいは伸びるだろうと予測していく。
 
 実際のところ3年後にどうなっているかなんてわからない。それでも計画は必要で、管理部長と作成した事業計画はそれなりに強いgalaxyが描けていた。

 次に吸収合併に興味がある企業を探す。企業がある一定の成長をすると、自社のみで売上を倍に跳ね上げさせることは難しくなってくる。できたとしても時間がかかってしまう。
 
 大手企業では企業を吸収し、売上を跳ね上げさせるという手法をうまく使っている。自社だけで時間をかけて売上を伸ばすよりも、親和性のある企業同士が手をつなぎ、新たな売上構造をつくる。そんなイメージが吸収する企業側の意図として表現できる。近年のM&A市場はかなり大きくなっている。

 外部パートナーがこういった考えの企業をリストアップしてくれる。法人へのコネクションは驚くほど多かった。
 
 まだ公にできていないこともあり、打ち合わせのほとんどは夜に行われる。出版に興味がある企業、著者というコンテンツに興味がある企業、営業組織に興味がある企業。短期でのリサーチではあったが15社ほどを募ることができた。
 
 ここまではうまく進んでいたが、M&Aが成功する確率はかなり低い。ここからどんな流れになるのかは予想もつかない。とにかく外部パートナーの言うとおりに動くしかなかった。

 akippaの管理部長はこのミッションの中心人物で、実務に関して文句の言いようがないほど不備なく進めてくれていた。彼もこんなミッションは初めてのことで不安はあると言っていたが黙々と遂行する。
 
 誰にも相談ができない状況に少しずつ心は疲れていく。彼だけがこのことを心配してくれ、実務以外の相談も受け入れてくれるなど、メンターの部分も自然と担ってくれていた。
 
 なんとしてでも成功させて彼を喜ばせないと。そんなモチベーションで自分を保つようにしていた。無事に早く終わらせてしまいたい。

 まだ、次が見えない。